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おひなさん。



京都では右が左なんどす。

お雛さん(京都ではそう呼びます)を飾る位置がよそとは逆。

男雛を左側(向かって右)に飾り、女雛を右側(向かって左)に飾ります。

どういうこと? 

理由ははっきりとしております。

昔から京都は、明治維新まで天皇がお住まいだった御所から見て、左右の位置を考えました。

だから、京都人は御所を中心として見た時、普通の地図とは左右が逆転することに何の疑問も持ってしません。

現在の地名でも、御所に向かって右が左京区、左が右京区となっています。

つまり御所からご覧になって左右を決められたので、向かって「右が左」で「左が右」ということになりました。

御所が街の中心にあり、生活の中に溶けこんでいるからです。

もともと日本古来の風習でも、陽が昇る方向が上座とされておりましたよね。左右に東西南北。方向を決める方法はすべてが一緒じゃないんです。

でも、明治時代に西洋化が進んで、大正天皇が即位の礼で、天皇が向かって左、皇后が向かって右に立たれました。

そこから、京都のお雛さんもこれに倣う習慣が広まりました。私、子供の頃に他地域の飾り方を「関東式」と教わりました。

どちらが正しいとか言う気はありません。年に1度、何気なく目にしているものの中にも”京都”は存在してるんやなと。

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