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卒論リサーチの旅 群馬県館林市

卒業論文のリサーチのために群馬県館林市に行った時のお話し。
論文に取り組んでいたのは2022年〜2023年。無事に2023年に卒業しました。当時余裕がなくてnoteに書けなかったので、今さらですが簡単に記録を残します。(卒論テーマは、古民家の中野秘密基地をどうするか?多文化共生を軸に考えていこうと思ったのがこの時期です)

館林市の外国人比率は4.2%(2023年2月1日)で、別の日にリサーチに行った大泉町に比べると外国人の数は多くはない。その中で、ミャンマーで迫害を受け逃れてきたロヒンギャの人たちが120人以上住んで、コミュニティを作っているという話を聞いて、興味を持って市役所にアポイントを取ってお話しを聞いてきました。

館林駅を出たらレトロな風景が続いてました
市役所にいらっしゃったタヌキさま

館林市には、おとぎ話「ぶんぶく茶釜」の寺として広く知られており茂林寺があるというのは市役所の方から伺いました。この時は行けませんでしたが、参道では21体の信楽焼のタヌキ像が並んでいるらしく、一度行ってみたいと思っています。

館林市役所を訪ねた日は、近くの文化施設で写真家の新畑克也さんの写真展「ロヒンギャ を忘れない」の展示があり、ヒアリングの前に見に行ってきました。新畑さんや館林市に長年住むロヒンギャのアウンティンさんのお話を聞けて、どのようにロヒンギャのコミュニティが館林市でできていったのかを少し知ることができました。
写真展の隣で小学生の子供たちがコロナ禍にロヒンギャ難民の子どもたちをサポートするために、クラウドファンディングに挑戦し、現地の学校に必要なものを届ける「僕たち私たちにできること」の活動記録があり、小学生の時からこんな活動ができるなんて、すごいなぁと感心。この活動にはミャンマー国軍に拘束され、後に解放された久保田さんも参加しており、子たちは久保田さんの無事を願っていました。これらの展示にたいしては、館林市役所も全面協力をしていたようで市役所の方もみにきていました。

手前は写真家の新畑克也さんの写真展「ロヒンギャ を忘れない」の展示
奥が「僕たち私たちにできること」の活動記録
新畑克也さんにもお話しを伺えました
「僕たち私たちにできること」活動の学生さん
館林市役所の入口

館林市役所に行く途中、目にとまったのは入り口付近に建てられた「人権尊重都市」という看板。1996年10月1日宣言と書かれていたので30年ほど前にできたものですね。

市役所でのヒアリングで感じたことは、職員の方は国籍などを問わずにみんなで一緒に町を良くして行こう、という思いが、お話の中にあふれていることでした。コロナウイルスが蔓延し、対策やワクチンの情報を市民に届けるため、外国の方にも正確に伝えるために職員の方が市内にあるモスクに説明に出かけたそうです。人権を軸にしているから、国籍とかを意識するのではなく、自然な信頼関係を築いているのだと感じました。もちろん難しい問題もたくさんあり、市役所だけでは解決できないので、市民が協働し、改善していくことが重要です、と。

私にはお話しを聞きながら、これらの感覚が自然であることがすごいなと思い、そのことをお伝えすると、私たちは小さな町ですから、とのお答え。小さいのも理由の一つかもしれないが、何を大事に町を作っていくのかがはっきりしていることが、外国人も住みやすい街になっているのではないかと。私自身、多文化共生という言葉を使うと何かが違ってしまう、という感覚があります。人権、という言葉は強い言葉ですが、この人権を軸に考えることで、その言葉のもつ強さと合わせて優しい社会になるのではないか、とあらためて思いました。

ヒアリング後に立ち寄った古民家カフェ「すずめのす」
コーヒーもデザートもおいしかった!
DIYで改装をしたそうです。
ランプも手作りだとお話ししてくださいました。

写真展でお話しを伺ったアウンティンさんのレストランへ徒歩で。バスがあまりなくて、歩いていくことにしました。

ALH Minimart and Restaurantへ到着した時に、子供たちが伊豆旅行に出かけるところでした。日本で育った彼らは、日本人の友だちと一緒に楽しそうに車で出発していき、世代を超えるとこうして自然な関係性になっていくのがいいですね。

レストランはまだオープンしたばかりで、メニューはこちらともうひとつでしたがおいしかったです。今はたくさんの種類があります。
こちらはサービスでいただきました。量が多くてお腹いっぱいでした。でもおいしかった。
食材店も品数も種類も豊富でした。
アウンティンさんのおくさま。私が歩いて駅まで行くというと車で送ってくれました。突然たずねた初対面のよくわからない私なのに、とても親切にしていただき感謝です。
館林から東京に戻る車窓からの美しい夕日

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