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自分が反応してしまうものは自分の中で引っかかり続けていること

あの人と話すと、つい、イライラしてしまうとか、その人の近くにいくと、身構えてしまうなど、状況や人に反応してしまうことがありますか。

苦手意識というのも似たようなことかと思います。

よい気分になったとしても、よくない気分になったとしても、それは、何か自分の中で引っかかっているものがあるサインです。特によくない気分になる方ですよね、無くしたいのは。

これって、考えようによっては、その状況が自分に何かをおしえてくれていると捉えることができます。何か自分で問題だと思っているものが、本当にそうなのか、と一度疑ってみると、おもしろいことが起きるかもしれません。

このように話すと、あなたはどこか間違ったところがあるから、変えるべきだと聞こえるかもしれませんが、そうではなくて、自分をよくない気分にさせてしまう人や状況を逆手にとって、自分に変化をもたらすチャンスにしてみませんかということです。自分サイドだけでできることなので、シンプルです。

この時に投げかけられる質問が、「そのあなたが思っている状況は、本当にそうでしょうか?」というものです。問いとそれに対する答えを繰り返すうちに、おもしろいことが起きてきたりします。

ただこれは、思考からのアプローチになるので、別の方法も使うと効果的です。

特に、ひどく悩んでいる問題には、感情がくっついていることが多いので、その感情を解放してあげたいんですね、そうすると思考も一緒に解放されます。

私たちは、この世に生を受けたときから、分離感を持って生きています。何かが足りない、だから何かしなければ自分は認められないという感情です。

そんな私たちは世界をみるときに、自分のもっている意味づけを投影して、つまり、意味のフィルターをかけて、世界をみています。その世界はもう自分の中では、当たり前になっていることなので、ましてや感情がくっついていると、冷静にみることはなかなか難しかったりします。

そこで、自分がその状況の中にいるのではなくて、その状況から離れてそこをみることができるようなシチュエーションを、セッションで作ります。これは、現象学の考え方を応用したものです。

どのようにその状況を作っていくかというと、クライエントさんが問題だと考えていることを、その方の発言などを頼りに、言葉をピックアップして、言葉を感覚に戻していく作業をします。いわゆるフェルトセンスに戻す作業をします。

ユージーン・ジェンドリンのフォーカシングでは、クライエントさんのフェルトセンスを言葉に上げていくのですが、ここでは、方向が逆で、無意識の方向に下げていきます。言葉を感覚に戻していきます。そうすると、連合という現象が起きるので、それを利用してセッションをします。

連合が起きると、今感じられている感覚と何らかの共通項を持つ思い出が自然に思い出されてくるということが起こります。共通項を持つ思い出は、本来無数にあるはずですが、1回に思い出されてくる出来事は1つです。出てこないときもあるので、その時はフェルトセンスをとることを繰り返します。

その思い出された状況をクライエントさんに話してもらうのですが、今抱えている問題にヒントになることを教えてくれることがあります。ああこんなふうにつながっているのか、と興味深いものがあります。セッションの後で気づきがじんわり出てきたりすることもあります。

言葉で説明すると、うまくいった感じがしないですが、感情がそこにはあるので、深いところに流れているものを感じたりして、おもしろいです。

もちろん、感情がついてない(これはやってみないとわからないですが)ような場合でも同じようにできます。



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