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マリエの芸術録

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音楽・演劇・映画・アートなどを鑑賞して 引き出された感情や体験の記録。
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#マリエの芸術録

ねえ、ねじまき鳥さん、〜村上春樹のことなど微塵も知らないのに、の話。〜

これは、世界がコロナに飲み込まれる、ほんの少し前に書きかけたもの。 2020.2.15に観劇した「ねじまき鳥クロニクル」を観た興奮と そのままおぼつかない足で2回目のチケットを買って、まさかそれが観れなくなるなんて微塵も思っていなかった時の記憶。 そして中止が決まった後に少しだけ加筆した記録。 ◆ 学生の頃に偶然観に行った『100万回生きたねこ』 そこですっかり彼女の作品に魅了され 大人になってしばらくしてからの『羅生門』 そして今回の『ねじまき鳥クロニクル』 イン

志村正彦と数年ぶりに向き合ったらどうなるのか、の話。〜12月24日の真夜中二時(26時)過ぎに〜

買ったばかりのプレイヤーでレコードを聞いていたら 真夜中二時過ぎになってしまった 今日は息も白いだろうし、二人で街を抜け出したいところだが あいにく私は一人だ 今日はフジファブリックの志村正彦の命日だった 私が彼の魅力にとりつかれたのは 皮肉なことに命日より後である どうして人間の魅力は亡くなった後に匂い立つのだろうか 亡くなった後にその魅力に気づいたことは少なくない "もう永遠に戻らないもの"が放つ魅力は凄まじい 生き死にに関わらずその人が持っている魅力だけでも十

Mama, just killed a man〜ボヘミアンラプソディと、歌詞の話。

観てきました、ボヘミアンラプソディ。 ずっと泣いてました。 クイーンの楽曲の暴力的なほど人の心を持っていく力と 伝記ではなくひとつの"エンターテイメント"として完成されていたけれど これが実在していた人間の話だという重たさ(←薄っぺらいの反義語として使いたい) そして他人事と思えないちょっとした言葉やシーンに。 トンマナ合わせて、魔女みたいな紫の古着で行きました もともとクイーンファンな訳でもなく 楽曲と簡単な背景を知っているくらいでしたが あまりにも感動して