2008.10.19 変わらない思い

2年前、選手権の山梨県予選で準決勝まで勝ち進んで、小瀬まで行った。
あの時のメンバー全員も俺も初めての舞台、特に1~2年生は憧れたと思う。自分たちもここに来たいって…

去年のチームは、なかなか勝てなくて、明誠は終わったっていう噂も出始めてたけど、最後の韮崎戦で意地というか、十分すぎるくらいの明誠魂を見せてくれた。

今年の3年生は、あの小瀬の空気や雰囲気、韮崎に勝てない悔しさ、その両方を痛いほど知っている最後の学年だった。

「おまえたちの気持ちが見えないのなら俺は辞める」

あの一言がなかったら?もしかしたらコーチを続けられていたかもしれない。

コーチを続けられていたら?転職することもなかったかもしれない。

あの一言がなかったら…

俺は明誠サッカー部だけでなく、明誠高校からも去ってしまった。

コーチを辞めた後、中学生や高校生、大学生に指導しながら、いつも「関わる子どもたちに、彼らの技術を上達させてあげることで、サッカーの楽しさを伝えたい」って思ってた。

自分が巧くなるためには?
子どもたちが巧くなるためには?
この気持ちを絶対忘れずにいろいろな練習を考えたり、サッカーについて勉強したり…

そんな時、いつも頭に浮かぶのは、決まって「明誠の皆がこの練習やったらどうかな?」「こういうこと明誠の皆にも伝えたいな」ってことだった。

いつもいつも「明誠の皆に…」ってね。

でもその思いが実現することはなかった。
俺にできることは「頑張れよ」って言うことだけ。
あとは、俺が2年間伝えた思いだったり技術だったりを皆が表現してくれることを祈ることしかできなかった。

学校が変わっても、絶対に選手権の応援には行くって決めてたし、2年前より高いところまで行ってくれって願ってた。

そして今日。
運命の韮崎戦。

夢は叶わなかった。

でも、2年前や去年に負けないくらいの人たちが応援してくれてたし、もしかしたら今年のチームは本当に皆から愛されてたのかもしれない。

ただ違ったのは、2年前も去年もそこにいた手塚先生、俺、誠治、拓がいなかったことだけ。
あの時みたいに、皆で一緒に戦いたかったな~。

後悔しちゃいけないって、いっつも思ってるけど、これって後悔なのかな?ほんと複雑な気持ちだよ。

でも、変わらない思いは一つ。
やっぱり俺は明誠高校が大好きだな。

2年間だったけど、3年生たちと一緒にやれて良かったよ。
コーチを辞めて久しぶりに見た時に、皆の成長が見れてホント嬉しかった。

これからもサッカーを愛してくれ!!
そして楽しめ!!


最後に築。
よく一人で最後まで頑張ったな。
おつかれさん。

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