オーロラ

この写真は先だって、東京築地で朝ご飯を食べた時のものです。


私は奥のネギトロ丼を頼みまして、手前の海鮮盛りだくさんのは、友人が頼んだものです。
バエを意識して他人のどんぶりを、さも自分が食べたかのように載せています。

さて、築地という場所に行ったのは、実は人生初でした。
この前日、さる会合にお呼ばれして、銀座で飲み食いしておりました。
ええ、もちろん人のお金で。

(その節は大変楽しい時間と美味しい食事を、ありがとうございました。
見てはることはないと思いますが、この場でも改めてご馳走様でした。)

私はナイアガラの滝を生で見てみたいなとか思ってますが、たぶんみることなく一生を終えるでしょう。
まあ、こんなこと言うてるということは、ちょっとみてみたい程度で、そこまでみたいわけでもないのかもしれません。

わりと尊敬しリスペクトしてる岡崎体育の、観察日記という曲の歌詞に「オーロラなんか一回もみたことないままくたばる気がする」という一節がありますが、まさに同感です。
ある一定の条件を満たせば、稀に出現するという自然現象を、遠路はるばる時間とお金をかけ、しかも極寒の中、じっと待たねばみることができない、みられない可能性の方が高いオーロラ。

そりゃ大空にカーテンがかかる様子は、みれば圧巻、人生観も世界観も変わってしまうくらいの迫力であり、感動をもたらしてくれるだろうことは想像に難くないですが、うん、そう、たぶんみたことないままくたばる気がします。

そんな場所は山ほどあって、チョモランマとか深海とか宇宙とか、あるのは知ってるし行ったことある人もいるけど、全く自分の人生とは無縁だし、しかも無知からくる興味のなさで、より一層遠く、普段行こうとも思いつかないような場所。

私にとって、そのひとつが銀座でした。

「待ち合わせは銀座に6時ね」と言われ、了解ですと答えたはいいけど、銀座てなんぞや?昔きっと今で言う造幣局のようなものがあり、腕利きの職人たちがノミで一分銀なんかを掘って硬貨を作っていた場所なんだろうなという、あまりにもざっくりした、真偽もわからぬ認識でしたが、いざ行く前日になってバタバタしたのは「着て行く服がない」のではないかということ。
宇宙に行くなら宇宙服、チョモランマに行くなら登山靴、銀座にいくなら??

それすら全く想像もつかない、自分のいる世界からかけ離れた場所でした。

銀座に行くために築地に宿をとりましたので、その流れからの、人生初築地と、この朝ごはんです。

多分生きてるうちに行くことなんてないだろうなと思ってましたが、これも全て、人とのご縁。

もしかしたらオーロラをみる日だって、やってくるかもしれません。

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