三十路からのペアーズ。

さて、恋愛について。

サラリーマンの常套句、「お家と職場の往復で出会いがない」を振りかざし、
人見知りという病を拗らせながらも、
「彼氏」を探して早1年。

「いい年してイケメン好きとかマジ痛いんだけどあのババア」
という周囲の声も、もう霞んで聞こえない。

そんな私は、今日もアプリでせっせと活動している。

30を過ぎると見事にマッチしなくなる。
箸にも棒にもかからなくなる。

マッチしたとしても、そして運良く実際に会えたとしても、
その成功率は天文学的に低くなる。

数年前にも私はアプリで彼氏を探していた。
ギリギリ20代。まだ写真と実物の差は3cmくらいだった。

その時はまだ、なんとなく「あ、まだ私いけるな」という感触をつかんでいた。

いける。落とせる。っていうかもう落ちてる。

それくらい結構簡単に理想の彼氏を手に入れられていた。

そんな経験が私を鈍らせている。

一番最近の相手は、1つ下の朴訥とした好青年だった。
口数は少ないがその音楽や映画のセンスに惚れた。

いける。落とせる。多分もう落とせてる。

4回目のデートでなんとなく一晩共にしてしまったあと、
わたしは85%くらいの確信を持っていた。

うん、まだ私いけるじゃないか。

と、浮き足立って朝帰りをキメてみたが、
なんだかその後の相手のリアクションがおかしい。

何事もなかったかのように、
というか、完全になかったことにしようとしている。

そして決定的なLINE。

あれは間違いだった。これが恋愛感情なのか分からない。多分違う。お互いに幸あれということで・・・

なるほど。

そうですか。

理解しました。

いや、理解できないけど理解しました。

おばさん、ちょっとなめてたわ。

これを自分の年齢にするほどバカじゃない。

改めて鏡の中の自分を見て見た。

2ヶ月美容院に行けてない前髪ちょっと白髪混じってるし、
お肌だってちょっと垂れてる。
あれ、なんかシミとかできてる・・・?
っていうか太り過ぎて怖いんだけど。

自分の醜態に、本当に青ざめた。

洗面台からお部屋に戻って、またその光景に絶望した。

テーブルに転がるレッドブルの空き缶、タバコの吸い殻、干しっぱなしのハンドタオル。

いやいや、彼氏作るとかいう次元じゃないから。
こんなやつ自分でも付き合いたくないわ。

RuPaul大先生だって言ってるじゃないか。

If you can’t love yourself, how the hell you can love somebody else.

うん、まずは痩せよう。あと掃除しよう。

やっぱりfundamentalちゃんとしないと、
人間って、ちゃんと生きれないんだよ。

ちゃんと生きて、ちゃんと痩せて、ちゃんと仕事したら、
きっと彼氏ぐらいできてるだろう。

その時のため、今はとりあえずいいねいっぱい押しておこう。

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