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結婚という制度に殺された女友達

台風の曇り空の中
友達は路線に飛び降りた

32歳だった

彼女とは高校が一緒で共通の友達の結婚式をきっかけに遊ぶようになった。

お互いいわゆる結婚適齢期ということで、週末になると相席屋やバーに出会いを求めに行った。

彼女は看護師、高身長でスタイルも抜群。面白く、料理上手。世話好きで、責任感が強く、いい意味で土足で踏み込んでくるタイプの女性でした。

彼女は1度結婚破棄の経験がある。

とても彼のことが好きでした。
遊んでいる最中、元彼のことを思い出し、何度も涙を流しているのを見ていました。

”K君のことめっちゃ好きやってん”

それが彼女の口癖でした。

結婚破棄から彼女と遊んだ期間は約一年間。
一緒にいろんな人と出会って、いろんなお話もした。朝、始発電車が走ってからの帰り道は、決まってその日の振り返りラインをかわした。

誰からラインが来たか、あいつはなかった、今日は収穫なかったね、と早朝に今日出会った人たちのことをディスりまくっていました。

そして彼女には何人かの彼ができました。

・ナルシストの彼
・粗チンな彼
・あったこともない彼
・年下消防士の彼

毎回、この人とは結婚する気がする。
第六感がそう感じている。
と彼女は奇想天外な発言をしていたが、彼女が言うならそうなんだろうと特に気はかけませんでした。

そこから1年間、私は仕事とプライベートが忙しくなり彼女と遊ばなくなり、SNSにアップされる彼女だけを見ていました。
最近更新されないなと思っていた矢先、、彼女が亡くなったとの連絡がきたのです

台風明け、秋晴れの日にお通夜があった。
会場には大好きだった韓国のアイドルグループのBGMがかかっていた。

祭壇上で久々の再会となってしまった。

次の日も良いお天気の中お葬式が行われた。

この一年のうちに何が起きたのか、共通の友達に話を聞いた。

彼女は2度目の結婚破棄を経験していた。

自分を責め続け、鬱病になった。
転職も繰り返し、精神科にも通い、強い薬を飲んでいた。

さらに結婚相談所にも通い何人もの男性とデートを重ね、今年の12月に入籍を控えていた。

そんな日々が辛かったのか

彼女は1人で路線に飛び降りてしまった

病気のせい?薬のせいか、、
どういう思いだったのか、、
考えても明確な答えは出ないとわかりながらも
検索ばかりしてしまった。

32歳。女性。結婚適齢期。

職場の先輩後輩も家庭を持ち、
周りの友達も次々と結婚し、
子供ができる報告をうける。

焦る気持ちが目に見えてわかる。

彼女が言っていたことがある、
”K君より幸せな結婚をすることが、一番の復讐や!”と

その言葉通りになるように努力していたんだろうなと今では思う。

ただ、やり過ぎてしまった。

なんのためにそんなに努力していたのか
2度の結婚破棄を含めた経験が
彼女の何を変えてしまったのだろうか

彼女を殺したのは結婚制度だと今ではそう思うようになった

小さい頃の夢

夢は大好きな人と結婚することです!
と結婚というのは小さな子の夢の一部になっていた

夢の結婚が女性を年齢によって圧迫し、
さりげない言葉が心に傷がつく

・まだ結婚しないのか?
・結婚の予定は?
・結婚してないの!?してそうなのに
・いい歳なのに、、

こういうダサい言葉を口にする人が居なくなれば、女性の心に余裕ができ、仕事やプライベートの選択の幅も広がるのではないだろうか

結婚がしたくてしてくてたまらない女性はいっぱいいる。

なんのために結婚がしたいのか、
結婚を選択しない今はないだろうか?

結婚は手段

未婚の私がいうのも説得力がないと思いますが、、
私は別に結婚を否定しているのではなく、今ある結婚という制度を今一度ゆっくり考え直し、誰のためでもない自分の人生のために、必要ならば”結婚”という選択肢の”手段”をとって欲しいと考えます。

選択肢

楽に生きる方法を探し求め、
頑張ることをやめる選択をとって欲しいです

誰に何を言われようと、SNSで幸せアピールされようと、少しでも心に負担を感じた時には、捨てる、という選択をとれるのも一つのスキルであり”手段”です。

自分の心が今どう思っているかちゃんと聞いてあげて

嫌がってそうであれば、
心が楽になる選択肢を準備してあげてください

最後に

私は亡くなった彼女の苦しみや悲しみを完全に理解でき、言葉にしているわけではありません。

上澄みだけへつって言葉にしています。

今回の出来事で、
世の中のガチガチの固定概念から、”結婚”というワードで悩んでる女性達がたくさんいるのではないのかと思いました。

私もその1人

女性が活躍する時代だと言われていますが、ただ、全ての女性が活躍しなければならないということではなく、活躍したい人だけすればいい。

重要なのは自分らしく生きれる環境作りができるようになること

まるーくまるーく考える

自分らしく生きるとは何かがわからなくても、好きなことだけをするでも良いんじゃないでしょうか。

フジタシズカ

彼女と同じように心が落ち込んでしまう女性達が居なくなりますように、祈りながらnoteに書き残します。

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