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夏至の日に思う


週末に見た風景は、まるで昭和の嫌いな所を
全部切りとってくっつけたみたいだった。

重くて傲慢で横柄なエネルギー。
私の好きな、自由で明るくてテキトーで
おおらかな昭和と相対するもう1つの顔だ。

私の生家は寿司屋だった。
夜遅くまで続いた宴会の後の片付けは
本当に辛かった。
嫌だったけど、1人で片付ける母を
ほっておくことも出来ずに手伝ってたっけ。
板前の父は、もちろん片付けなど一切しないで料理を出し終わったら酒を飲む。
大量の洗い物と、残った酒と料理の匂い。
無言でするあと片付け。重い周波数。

そこにタイムスリップして、逆もどりしたような空気感を味わった。

もう1つの週末のトピックスは
人が放つ波動や気が感じ取れるようになったんだなぁって、体感させてくれた事。
それを、幽体離脱したみたいに
空間から眺めてる自分がいた事。

きっかけは、ちょうど2年前の6月、
とある出会いで受けたリーディングだった。
そこから、自分の内側と向き合う、
という作業をはじめた。
夏至の少し前だった。

少しずつ、朧げながらだけど、
表に見える事だけが全てじゃないと
気づいた2年だった。

起きる出来事には全て意味がある。
自分の変化を体感するために、見て、感じて、起こった事なんだとおもう。

今私は、あんなに嫌いだった、飲食業という仕事についている。
しかも自営業。
この仕事をするという事は、否が応でも、自分の内側と向き合う事が必要だった。

見たくなくて、蓋をした感情もひっぱり出して再会した。

今まで何度となく、表に出そうになっていた望みを、もう1人の私が(無理だ無理だ、やめとけ!)と隠していた事にも気がついた。

そうか。子供の頃の経験や味わった感情は、ここに来るためのものだったんだと、ハッキリ理解してやるべき事を意識した時から、すごいスピードで現実が動き出した。

怒涛のような出来事続きの楽しい週末が終わった。
そして夢を見た。
大学に進学を控えた私と、父と母。
部屋探しをしている。
実際は、生前の父と母と3人で出かけたことは、ただの1度もない。
進学したかったけど、お金をだしてくれなかった。大事にされていない。
当時の私は心の奥底でそう感じていた。

夢の中の私たち親子は、とっても仲が良くて、とにかく楽しくて幸せだった。
なかなかいい条件の物件が見つからなくて、私は大きな声で言った。
「あーあ。お父さんとお母さんとずっと一緒に居たいな~」父も母もわらってた。
実際の私なら、両親に口が裂けても言わない言葉だ。
目が覚めた時、私は夢の中の気持ちそのままの幸せな気分だった。
多分顔もヘラヘラと笑ってた。
やけにリアルな夢で、きっとどこかのパラレルでは、この私がいるんだろうな。
そんな風に感じた。

お父さんとお母さんとずっと一緒に居たいなぁ

この感情を自分の感情として感じられた事に、とても感謝した。
あぁ。
私、ずっとそう思ってたんだね。
きっと、父も母も、そうだったね。

夢がどこかのパラレルに運んで、おしえてくれた。

2年前の夏至の前
グニャリと歪んでた、、んー。正確に言うと
ずっと自分で歪めてた私の世界が、ものすごい勢いで元の形を取り戻し始めた。

いい感じに進んだと思ってた、しまい込んでシワシワになった感情を、引っ張り出しては丁寧に広げてながめる。そんな作業。
五感で感じた昭和の空気に刺激されたのか
まさかの、夢の中で自分が無邪気に言った言葉に、答えのひとつをもらった気がした。

そんな2023年夏至の日。

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