神秘編 その25(「黄金の華の秘密69」)

(「氣」について その6)

気功の練功に、五禽獣というものがあります。

熊(ほ乳類)や鶴(鳥類)、蛇(爬虫類)になり切るという功夫(クンフー)的な練功ですが、これはそれぞれの脳に対応した能力を最大限に生かして、DNAの中のその対応部分を刺激するということに無意識ながらも(或は、古代の気功老師が気付いていて)着目したのではないか,と思われます。

私達は、この困難な時代において、もう一度古くて新しいヨーガや気功という知恵を学び、行い、健康の維持,或は増進に役立てながら内観を深めて行く必要性があるのではないでしょうか?

S.フロイトの元弟子であり、C.ユングの研究仲間であったW.ライヒは、ジェット・セラピーという概念の中で、動物脳のみならず、植物神経系にまで意識を降ろして行く,という必要性を主張しています。

現在提唱されているエコロジーも、その殆どが裏に商業主義の鎧が見え隠れするというインチキであることが暴露されつつありますが、人間の目から見た地球環境、自然環境だけでは無く、ほ乳類の目で見た、或は鳥類の、爬虫類の、魚類の、はたまた植物からの観点を取り入れて,大所高所で考え直す必要に迫られているような気がしてなりません。

大航海時代以降に始まる列強覇権主義時代の名残は、資本主義と民主主義というベールに覆われて闇に姿を隠したまま今も力強く息づいています。

エゴの時代は流石に終焉を迎えつつあるとは言え、まだその悪あがきには大恐慌的な鬼の攪乱を引き起こす十分なパワーを秘めています。

故に、経済的にも、自然環境的にも、人類を含めた生命体に取って暫くは日々悪化する究極の綱渡り状態が続くことでしょう。

私達がいま直面しているこの「リスクの時代」は、私達人類全体に取ってのチャレンジであり、一国の力や一地域の努力だけではいかんともし難いチャレンジなのです。

ひとり一人の意識と「氣」を高め、あるべき理想の姿に気付いて行くしか解決方法は無いように思います。

その大きな思いや願いの、小さな(?)現れの一つが米国でのオバマ大統領の誕生だったのかも知れません。

その思いが有効なものとなるかどうかは、これからの、世界中に住むひとり一人の意識の変化によるところが大きい、ということは言うまでもありません。

「誰かがやってくれる~平和と豊かさの果実だけは欲しい!」という他人依存の思考停止型社会は、「一部の権力者たちの危険な膨張と暴走を生み出す」ということを人類は約2000年かけて学習して来たはずです。

もうそろそろそのような社会から卒業しても良い時期なのでは無いでしょうか?

「氣」についての研究をしながら、そのようなことを考えてしまいました。


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