はじめて買ったＣＤ

両親ともに比較的音楽好きな家庭で育った。
地方のため父、母、ともに自分の車を持っており、それぞれが習い事の送迎などよくしてくれていたが、父のカーステレオからは稲垣潤一、小田和正、久保田利伸などのシティポップが、母のカーステレオからはQUEENなどの洋楽が良く流れていたのを覚えている。
私は小さいころから自分は父と性格が似ていると思っていたが（今でも父親の考え方に共感することの方が多い）、お母さんの好きな音楽の方が好みだなと、子ども心ながらに感じていた。

私は三人兄弟の１番上ということもあるのか、色々なことの初体験が遅い。
CDを初めて買ったのも、中学校１年生のころだった。小学生のころは何となくMステは見ていたが、自分で気になった曲のCDを買う、好きな歌手を見つけるということはしていなかった。（やろうと思ったこともなかった）
そんな私も中学生になりだんだんと世界が広がり、どうやら母と同じくロックが好きということに気づく。
そんな時、175Rが流行り、ＴＶで聴いていい曲だなと思った私は「空に唄えば」を近所のTSUTAYAで購入した。
空に唄えばを聴きたくて買ったけど、カップリングの「snow」の方も気に入って良く聴いていた。何も知らなかった私は、シングルにカップリングがついていることをこのCDで知ったし、日本人バンドも英語で曲を歌うことがあることも初めてこのCDで知った。

結局色々と音楽を知る中で青春パンクよりもっとロキノン系に自分の趣味が流れ、バンプオブチキン、エルレ、ラッド方面に傾倒していくため、175RのCDはこれしか買うことはなかったのだが、はじめて買ったCDというお題に即答できるくらい思い出のCDとなっている。
今はサブスク配信でなんでも聴けるけど、CDがある時代に中学時代を過ごせてよかったなあと思う。

#はじめて買ったCD