アダルトビデオシンドローム5
タイトルのことよりまずはウィスキーの話をさせてくれ
少し前、ウィスキーを揃えている人の家に行ったことがある、夜、二人でウィスキーを飲むことになった
ウィスキーは学生の時あまりいい飲み方をしていなかった思い出がある、コンビニでミニボトルと水を買い、公園で友人と話しながらウィスキーを口いっぱいに頬張り飲み込む、頭に刺激が走る、口から鼻から、いや目や耳、そして顔の毛穴からも香りが吹き出す気分になる、その一瞬の後、水をがぶ飲みする
そんなのでいい酔い方をするわけがなく、真っ赤の顔とぐらぐらの頭、少しだけの高揚感を手に入れ、時間が経つと頭痛の応酬がやってくる
そんな思い出からウィスキーは酒の中でも敬遠していたけど、まぁたまには飲んでみるかということで頂いた
飲み方はロック、グラスにウィスキーを少し注ぐ、氷をつたった酒がグラスに溜まる、氷の表面は霜をなくして透明な輝きを放っている
なんか大人だな、そんなちっぽけな考えしか頭には思い浮かばないけど、グラスを口に運ぶ、一口、舌にウィスキーを乗せると酒の苦味の後、バニラアイスのような甘さの香りが鼻から抜け、しかしコーヒーのような余韻がやってくる
これがウィスキーか、美味いじゃん
一気にウィスキーに興味を持つようになって色々なものを飲ませてもらった
その日から、好きなウィスキーを探してみようと思った、そして見つかった
ラフロイグだ
初めて飲んだ時の感想は
「くせぇ」
だった、よくラフロイグが例えられているのは正露丸、消毒液、海藻など、文字だけで見るとなにそれ?となってしまいそうだし、友人は「歯医者の水」とも言っていた
今までにない不思議な匂いが鼻を抜ける中、柔らかい甘みが舌を包む、なんだこれ、と飲み続けるうちにラフロイグにの魅力に取り込まれてしまった
ラフロイグはアイラ島で作られていてアイラ島では豊富にピート(泥炭、でいたんといって植物が枯れて積もって炭化したもの)
が採取でき、それを燃やしてウィスキーの原料である麦芽を乾燥させる、その時につく匂いがさっきの正露丸や消毒液のフレーバーの原因であるらしい
アイラウィスキーの中でもラフロイグはピートがかなりキツく焚かれているらしく、それゆえ香りも強くなる
ただ、ラフロイグに慣れてしまうと他のウィスキーに満足できなくなってしまう
好きなウィスキー探しをする中でジャパニーズウィスキーだったりアメリカンだったり、台湾のウィスキーも飲んだりした
だけどどれを飲んでも
「なんか足りねぇ」
と感じてしまうようになってしまった
ラフロイグを飲むうちにラフロイグに飲み込まれてしまった、あのくせぇ匂いをもっとくれ、もっともっとだ
俺は、ラフロイグじゃないとダメなんだ
これって、いつもAVを検索する時[巨乳]と入れてしまうことと一緒ですか?
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