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いまだに答えがわからないから教えてくれよ

あれはもう何年も前になるけど女友達と歩いていた時だ、たしか夕方あたり

別に何もない日だったし、その後も予定もあらず、ただ歩いていただけ

ふと目の前に立っている人が目についた

ふらついた足取りでなんかよくわからないけど喋っているような、まぁいわゆる酔っ払いだろうなと思ったし、隣の女友達もそう思っていた気がする

僕たちの進行方向から相手はこちら側に、この後すれ違うんだろうなと考えながら、酔っ払いは歩ってきた

何を感じるわけではないけど一瞬、なんかあったらやだな、と、今考えればあれは一種の危機察知みたいなものが働いたんだと思う、けれど察知したところで何もできず、歩くのをやめなかったし酔っ払いもそのまま向かってきた、もっとその能力がガンガンに働けば道を変えることもできたはずだ、単純に経験不足で対処できなかったんだろう


少し話は変わるけど危機察知能力に優れた先輩がいる、昔先輩と銭湯に行って、二人で露天風呂に入ってた時だ

適当な話をしながら浸かっていると、いきなり先輩が何も言わずに風呂から上がって内風呂に行った、どうしたんだろうと俺も向かうと

「今さぁ、近くのやつらがウシジマくんの話ししてるの一瞬聴いちゃってさ、ネタバレくらいたくなかったから逃げてきちゃったわ」

その時はなんだそんなことかと思ったけどあれはウシジマくんの最終話ネタバレから自分を守った先輩の危機察知能力が発揮された瞬間だった

俺もそんなものを持っていたらな、今ではそう思う


話を戻す、酔っ払いを少し不安になりながら女友達とすれ違う瞬間だった

酔っ払いはよろけながら女友達にぶつかりそうになった、けどあわや体当たりされそうになりながらも女友達はよけて酔っ払いをかわした

「あぶね」

そう思ったも束の間、俺と女友達が振り返ると、酔っ払いはこちらを睨みつけていた




『『『@#&?¥%○〒+*   ブス!!! 』』』






酔っ払いはそう言い放って消えていった

そのに残されたのは俺とみたことない顔をした女友達






Q.この時の俺がかけてあげるべき言葉は何か答えよ

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