食い散らかしの消費カルチャーという観点から謎解きイベントのブームを考える(雑な論)

これは論文じゃなくて随筆、「私の話」です。

私は17歳なんですが、昭和生まれなので、よく昔のことを振り返ります。

最近は何をしてるかって某男性アイドル系スマホアプリゲームにドハマりをしていて、基本的に日々それしかやってません。pixivとかTwitterとかまではそんなにチェックしていないんですけれども、それでもたまに二次創作のイラスト見たり、SS読んだり、妄想したり(垂れ流してない、ゲームで忙しい)しています。なんかすごく満足をしているなと思ってるんですが、思い返してみれば、私これ始めたの秋くらいなんですよね。供給があるから満足しうるんだっていう論調は置いておいて、短期間でかなり満足しました。それでも飽きずに続けているのは、ソーシャルならではのイベントの定期的な追加と、まだ読めていない各個人シナリオを読みたいのと、リアル展開(CD発売なんて昨日だったし…)追うと楽しいからです。CD特典カードで読めるシナリオがトキメキすぎて今は仕事どころじゃ無いなって感じです。

こんな自分の状況を、昔の自分との違いで振り返ると、すごい勢いでコンテンツを喰ってる食い散らかしてるなーということがしみじみとわかります。

昔(オタク的な意味で)ハマっていたのは、某RPGジャンルと某小説ジャンルです。この2ジャンルと、(今も通じるのかわからないけど)WJ(週間ジャンプ)や旬のアニメジャンルとの違いって、わかりますか?

答えは簡単です。

「公式からの燃料が定期的にあるか、ないか」です。(※小説ジャンルは小説によっては定期的に餌が与えられますけどね……。私はいつまで鵺を待ち続ければいいんですか……)

アニメはだいたい毎週話が進むし、ジャンプも毎週発売されます。そこではあたしい話の展開、好きなキャラクターのセリフ、新しい表情、バンバン色んな物が投下されていきます。もちろん、展開によっては腐女子的にはオイシくないことも多くあります。(2週前のおそ松で何人の五男腐萌えさんが困惑したんでしょう)

定期的に餌が与えられるのであれば、もちろんその餌をパクパクおいしくいただきます。しかし、定期的に餌が与えられなかったら、どうすればいいのでしょうか。すでにある餌を重箱の隅をつつくまでに爪楊枝でゴリゴリ削って、もう食べかすさえないほど舐めとる作業となります。

どちらがいい悪いではなく、あくまでもコンテンツの楽しみ方の性質としての違いです。もちろん極論しているので、どちらも異なる楽しみ方をしている人も多くいるわけですけれども。

前者はリアルタイムで(いわゆる○○クラスタ)で盛り上がり、瞬間風速的に爆発的に愛され、後者は非リアルタイムで盛り上がり、盛り上がるタイミングがやや緩やかになります。ゲームならクリアするタイミングが、小説なら読み終わるタイミングが(何なら買うタイミングでさえ)違うからです。

マッドマックス考察が比較的短期間の間では有りますが、ボチボチ出始め、初期観覧者から中期観覧者、そしてヘビーにくり変えし観るユーザーは何度もあげまくった、今年はそんな象徴的な事態もありましたね。

で、こんなことをぼんやり考えていた時に、謎解きイベントは消費型のコンテンツでありながらも、消費型コンテンツとしてもイマイチ違うということに自覚的になりました。つまりは、消費型でありながらリアルタイムで盛り上がるコンテンツとしては成り立たないのです。

――消費型。コンテンツは1回参加のみ。小謎(WEB1枚謎など)に至っては1度解いたら終わり。同じWEB謎を2度3度と繰り返すことも稀にある。(……と思うんですけど、みなさんどう消費してるんでしょう。)

――非リアルタイム。特に昨今において、イベントに参加するタイミングがまちまち。数ヶ月にわたり実施されるイベントも多い。そして盛り上がるにも、SNS上で「ネタバレ禁止」であるた、○○クラスタで盛り上がることがやや困難である。

謎解きファンであれば誰もが1度でも考えたことがあるであろう、謎解きイベントレビューサイトや評価サイトなどでさえ「雰囲気バレすらネタバレとなりうる」という考えのもとでは、特大型地雷となりうるわけです。(すでに私は「地雷イベントらしいぞ!行くぞ!」って先入観を持ってイベントに臨んだりもしますが)

またイベントというのはナマモノであり、どうしても文字や映像で残るものではないというのも、じんわりゆっくり愛すべきコンテンツとして向かないという観点も有ります。演劇などで再演を重ねることで、じんわりゆっくり愛されるコンテンツとして変化することは有り得ますが、謎解きイベントにおいては再演があったとしても、そこに参加するのは新規顧客のみで、リピーターには愛されないのです。

コンテンツとしての愛着を1つのイベントに持たせるためには、つまりはなにかしらのシカケを考える必要がある、ということです。この仕掛については、また別の機会にちょっと考えてみようと思います。

さて、ここで謎解きイベントのブームは本当に上記通りに走っているかという事を考えましょう。答えはNOです。

――非リアルタイム、ここが実際は違うのです。実際はリアルタイムに「身内のみで」語り継がれることにより、マッドマックスが流行った時にどこでも考察を見かけるというようなリアルタイム性とは違うリアルタイム性があります。この身内のみというのが、下手をしなくても○○クラスタ、よりももっと狭い、つまりはお友達グループ内で起きていると見ることが出来るでしょう。そして、コンテンツへの愛着ではなく「お友達グループの思い出」として扱われているのです。

謎解きイベントのブームの形態をなんとなく上記のように読み解くことが出来ると気付いたとき



「これ、リア充のあそびじゃん……」


とそっと筆を置きました。




三月ちゃんをいろんなイベントに出張させることが出来ます。ヤバそうなイベントに自分で行く気はないけど誰かに行ってきてほしいときに使ってください。