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D.I.Y.パブリッシングのススメ

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本作りの入り口(企画・編集・執筆)から出口(印刷・製本・販売)まで、そのすべての工程を工場や企業に頼らず、自分たちの手でやってしまおうという試みを京都に位置するhand saw …
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#冊子

第5話 リソグラフ印刷との出会い

 たしか2005年くらいと記憶していますが、僕らが京都のカフェ・アンデパンダンというヴェニューで、自分たちの企画であるジョアンナ・ニューサム(だったと思う)のライブを終えたあと、物販を売ってる時ひとりの女の子に「よかったらこれ読んでください!」と手渡された1冊のファンジンがありました。キセルをテーマに数ページにわたってわら半紙に数色のカラーで印刷されたその冊子は、古いガリ版印刷のような味わいでありながら、写真等も掲載した、当時はちょっと他には見ない仕上がりだったのです。 日

第6話 公共施設の印刷機使用について

 ここから先、以前自分が出版したzine「わたしとリソグラフ」と被る内容が多いので、加筆修正をもとに掲載させていただくことにしました。というか、「わたしとリソグラフ」は3号までリリースしているのですが、実はリソ使用の導入部で終わったままなので、ここでその続きを書きたくてこのコラムを書いております。  ま、自分で文章を書き、自分で出版しているものであるならば、コピーライトの問題でゴタゴタしなくてもいいっていうのもセルフ・パブリッシングの良き部分ですね、と、久々に本コラムのテーマ

第7回 リソグラフ・バイヤーズ・ガイド

 前章で述べた通り、自分で印刷機を買わなくとも、さまざまな公共施設でリソグラフでの印刷は可能じゃないか、と思われるかもしれません。また、10年前は難しかったかもしれないけれど、最近では各所にスタジオもでき始めてると自ら言ってるわけで、自分専用のリソグラフなんて必要ないんじゃないか、と思われるのも、確かにその通りです。  しかし、自分がやろうとしていたことは、フライヤーを500枚印刷することでも冊子を1冊だけ作ることでもなく、「D.I.Y.パブリッシング」であり、その目標として