ついに夜泣きが始まった

娘が赤ちゃんの頃は、必死で必死で、目の前の5センチ位しか見えないような視野の狭さで育児をしていた。
いい育児グッズ、あらゆる人的サポート、レトルトの活用、ミルク育児。
すべて、それを利用することは自分に「ダメ母」のレッテルを貼る行為だと思い込んでいた。

当たり前だけれど、母親一人で育児を全てする必要なんてない。
もし一人でするなら、適度に手抜きをするのは怠けではないはずだ。
一時保育、ベビーシッター、家事代行。。。なんでも使えばいい。

息子を妊娠したとき、頑張らないことを心に決めた。
上の子がいるのに前と同じ育児方法はできない、する必要はない。
楽なやり方を選択すればいいし、その時には「上手に手を抜いた!」と自分を褒める。
それでも、うまく力を抜くことは今もできない。

とはいえ、息子を出産して、育児の楽しさに驚いた。
赤ちゃんて、泣いてても可愛いんだ!
赤ちゃんて、わたしがいないと何もできないんだ!
赤ちゃんて、抱っこするとこんなに幸福な顔をするんだ!
赤ちゃんて、こんなに柔らかくて暖かいんだ!!

赤ちゃんが泣くのは、わたしを責めているのだと感じていた。
わたしをあたふたさせて、意地悪をしていると感じていた。
笑顔はホッとするけれど、可愛いとしみじみ感じる余裕はなかった。
いつもいつも、いつ泣き出すかわからない時限爆弾を抱えて生活するようで、ビクビクしていた。
あのころの娘と自分を、抱きしめてあげたい。

比較的機嫌のよいことが多い息子。
離乳食も軌道に乗り、自由は少ないけれど楽しくすごしている。

なのに。
なのに。。。

夜泣きって、初体験だ。
全くなかったわけじゃないけれど、こんなに何度も起きて、叫ぶように泣く。
泣き声が耳に刺さるようで、新生児期以来の寝不足にわたしもボロボロ。

いつまで続くんだろう。。。

考えても仕方がないことだとわかっていても、先が見えないしんどさに心が削られる。

それでも、朝、機嫌よくズリバイしている息子を見ると、かわいいなぁと思う。
抱き上げると顔を肩に擦り付けてきて、暖かいものがこみあげる。

あと少し。あと少しすれば、私の身体がこのリズムに慣れる。
そうすれば、今より少し、きっと夜泣きも辛くなくなる。


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