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デジタル化推進の有望銘柄 アイル

リアルとECを連係するソリューションを提供する、風通しのよい企業アイルをご紹介します。

ひさしぶりに大好きになりそうな銘柄に出会いました。つまらない言い方をすると独立系システムインテグレータなのですが、その言葉では表現できない魅力的な企業です。

・どんな会社か
・ビジネスモデルが秀逸
・企業文化が素敵

・先進的な取り組みも
・好調な業績
・チャートと時価総額、そして投資判断

どんな会社か

基幹システムの導入・保守をメインとしたシステムインテグレーション事業(売上比率87%)と、Webサイトの制作・保守およびクラウドサービス(厳密には現時点ではASPサービスの様子)を提供するWebソリューション事業(売上比率13%)を中心に行っています。

1991年に岩本社長が大塚商会から独立して創業した企業で、2007年に上場しています。

ビジネスモデルが秀逸

リアルとウェブの販売・在庫管理システムを有している上に、ウェブにおいては、複数ネットショップの在庫一元管理ソフト「CROSS MALL」を提供しています。しかもポイント管理システムまで提供しているのは他社にはない優位性です。

これがなぜ素晴らしいかというと、多くの企業がリアルとウェブで一貫した顧客基盤統合、在庫連携、販売管理に悩んでいて、しかも今後そのニーズは高まる一方だと考えているからです。

アパレルのような製販一体型の業種は特にそうですし、今後は耐久消費財などのメーカーにおいても、商品のブランディングおよび顧客接点としての実店舗の重要性(Apple Storeのようなイメージ)と、通販やウェブによる直販モデル(利益率が高い)の構築が益々経営テーマとして重要になってきます。

そのリアル・オンラインどちらも一定のシェアを持っていることに驚きました。

しかも楽天やアマゾンなどの総合オンラインモールはすでに重要な販売チャネルですし、例えばファッションであれば、ZOZOTOWN、三井の&mall、ドコモのdファッションなど多数ある上に増えています。

販売チャネルの増加に伴い手間は増える一方ですので、このアイルのソリューションは手放せないものになります。

しかも中小企業に特化しているので、今後全国展開の余地もあり、支社を増やせば増やすほどトップラインが上がるのではないかと思います。

企業文化が素敵

これはもう経営者の器そのものだと思いますが、素敵過ぎます。昨今話題になっているティール組織やホラクラシー経営にも通じるフラットさです。

分かりやすい特徴はこんなものです。

・経費や利益、活動など全てをオープンにする月報会議
・社長、役員から全て返信のある直送メール
・月一回、好成績を残した社員が一流料亭に呼ばれる社長会食
・社長は午前中しか出社せず、現場の意思決定をなるべく社員にお任せ
などなど

そして岩本社長がとても熱い方のようです。なかなか箇条書きでは伝えきれませんが、新卒エントリーシート提出者のうち99%が面談希望(一般的には6割のみ)という事実からも、企業の魅力度が伝わります。

(出所:アイル新卒採用サイト|企業文化を育む取り組み
(出所:社長名鑑|社長が午後退社で会社が成長!? アイル流経営メソッドの全貌

先進的な取り組みも

テーマ株的な側面もあります。言い方を変えると中長期的な投資も行っているようです。

・AIを活用したデータ分析、業務の自動化
・ブロックチェーン開発企業への出資と業務管理システムへの適用
・Ruby開発に特化した「アイル松江ラボ」の開設

特にAI、ブロックチェーンは売上にいつなるかはともかく、株価が急騰する要因になりやすいので、見逃せない要素です。

好調な業績

数字もしっかりついてきています。リーマンショック以降右肩上がりで伸びており、直近の見通しは成長鈍化を見込んでいますが、2020年には売上105億円を目指しているそうです。

ただ営業利益率が2017年度7月期実績で5%と低いです。まだシステムインテグレーションの売上比率が高いことに加えて、ストック型のビジネスへの移行を目指しており、売上に対して原価(人件費や減価償却など)が大きいのかなと想像しています。

キャッシュ・フローを見ると営業キャッシュ・フローが9.2億円のプラスで、投資キャッシュ・フローが約3億円(ほとんどが無形固定資産の取得)です。将来への投資を行っているということで、成長企業としては問題ないかと考えています。

チャートと時価総額、そして投資判断

週足でみると、過去2013年後半に爆騰していたんですね。

そのとき一体、PERいくつだったんだっていうほどの爆騰ぶりです笑。その後ヨコヨコが続き、なんとなんと、最近は3年半ぶりの高値更新をしています。

直近は株式市場全体のトレンドが微妙(筆者は近々マーケットの暴落があるかもしれないと思っています)なのでなんとも言えませんが、かつての株価8,000円を目指す初動に入っている可能性があります。

現在2018年5月30日時点での時価総額が155億円。まだ規模としては小さく、2倍、3倍に伸びる可能性は十分ありそうです。PERは42.8倍とやや高めですが、長期視点であれば買いではないかというのが私の見立てです。

※投資判断はご自身の責任の上、お願いしますm(_ _)m

まとめ

・今後拡大する余地の大きい優れたビジネス
・優秀な人材を獲得するであろう素晴らしい企業文化
・テーマ株として暴騰する可能性のある将来への投資
・好業績の上、時価総額が小さく株価上昇の初動の可能性

という観点で、おすすめの銘柄でした。

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