ZOOM iQ6を買ってみた

 今までボイトレ用に、オリンパスのV-51というそこまでハイスペックじゃないレコーダーをずっと愛用してきました。値段は買った当時で1万程度。改めて録音データを振り返ったらなんと2008年から9年も使い続けている。物持ち良すぎ! 乾電池なのでバッテリーがヘタることもなく、故障もしないんですよね。

 これといって不満はないものの、そろそろちょっといいのを買いたいなという気はしていました。いや、一応ボイトレ評論家だし。…そんな中、出てきた候補がこれ。

iPhoneを高性能レコーダー化するZOOMのマイク、iQ6とiQ7 : 藤本健の“DTMステーション”

 ZOOMと言えば、ハイスペICレコーダーでは有名なメーカーですね。この記事を読んでいるような人には持ってる方も多いかと。で、これのLightning端子を使ったiOS用外付けマイクがあるわけです。ちょっと前まで1万くらいしたのですが、6k前後と安くなったので買っちゃえとなりました。上記の記事が詳しいです。

 記事ではリンク切れになっている製品情報はこちら。で、ダウンロードのところにある【iOSアプリ「Handy Recorder」取扱説明書】。レコーダー代わりにガチで使いたい人は、こちらを先に読んでおくと何ができるのか一目瞭然かと思います。アプリは無料なので、とりあえず落として触ってみるのもいいでしょう。

 現行モデルとしてはiQ6とiQ7があり値段もほぼ同じ、ボーカル用としてはお好みです。動画は撮らない(高音質を求めない)し、見た目が双剣みたいでカッチョイイという理由で私はiQ6にしました。以下使用・運用感です。

・音質は流石のクオリティ。カラオケ空間録音するとオケの音が全然違う。スマホ内蔵マイクがしょぼく感じる
・持ち運び感覚は軽量のレコーダーと大差なし。マイク部とLightning端子むき出しなのでちょっと気を使う
・本体マイクレベルダイアルが軽めで、脱着の際など動きやすいので注意
・専用機でないのでiOS端末のバッテリーがすべて、録音アプリだけでなくマイク本体分もバッテリー消費するので注意。また充電しながらは使えない
・専用アプリで録音を聞く時、Bluetoothは使えない(今後対応される可能性あり)。うっかり電車などで再生すると恥ずかしい思いをするので注意w【追記】

 本体のダイアルにあるレベルは10段階、10だと赤いランプが点滅し割れやすくなるので、マイク使用のカラオケなら5、マイクなしの歌なら6で使います(環境、マイク音量、声量によります)。近くなのでマイク向きは90℃。会議室など離れた場所、あるいはそこまで大きな声を出さない場合は録音レベルを適宜上げていき、マイクの位置によりマイク向きを120℃にするといいでしょう。

 この製品、「スマホ一つでレコーダーになる」というお手軽さは期待しない方がいい。しかしそれを抜きにすれば格安レコーダー(標準アプリのファイル形式はWAV/AAC192kbpsまで)となる。上記の記事の通り、ガチのレコーディングなどもっと上の音質で取りたい人は専用機しかないですが。
 マイクだけiQ6を使い、iPhone標準の「ボイスメモ」で録音してもいいですが…AAC64kbpsのみだしバックグラウンド再生もできないし、わざわざ使う理由がない。
 どうも退役後のiPhoneか、iPod touchで運用するのがより手堅いみたいですね。製品説明書には「着信があると録音中断されるので、機内モードで使いましょう」とも。Amazonレビューによると常時の通信ノイズが気になる人もいるようで、これはiOS/端末や携帯キャリアにもよるでしょう。私は糞耳なので一切気になりませんが…。

 さて、これを刺した状態ヘッドホン端子もここ経由になります。モニタ用には初期設定で問題ないですが、この状態でうっかり音楽などを聴くと音がでかすぎるので、アプリ「Handy Recorder」を立ち上げ、以下のスクショ(AppStore)、メイン画面下の方にあるボリュームを下げてやりましょう(ここでしか設定できません)。アプリは各モデル共通で、一部マイク製品別の専用機能がある形です。ファイル名の後ろにマイク形式が付く形で、一目でわかるのはいいですね(iQ6なら「_XY」、マイクなしなら「_MONO」)。ちなみに録音中にマイクを抜き差しすると強制的に中断、ファイルが切られますw

 さてnanaで使う場合は基本iQ6をつけていつものように録音するだけですが、iQ6側を最大限生かすべくnana画面上のマイクレベルは最大にしてしまってよいと思います。nanaの歌用にここまで高性能なマイクがいるのか…は正直微妙です。nanaはそもそも圧縮音源ですし、ボーカル用ダイナミックマイクでもないし別に歌いやすくなるわけでもない。楽器用にはいいと思いますが。
 とはいえ、nanaにも使えるからわざわざiOS用マイクを買った理由という矛盾したスタンス。iOS端末ユーザーかつICレコーダーの買い替え需要にはいい製品かと。

【9/18追記】(画像左側はモニタ用ヘッドホンケーブル)

 元々直挿しの製品ですが、延長ケーブルかますことにより幅が広がります。動画を撮る時や、録音でも画面は手元で見やすいままマイクだけを自由に配置できます。顎のあたりに持ってくればボーカルマイクとして最適になります(息がかかるので正面はNG)。この状態なら録音レベルは4で十分。ノイズが入るので歩きながらなどには向きませんが、手持ちで歌う程度なら問題ありません。

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