見出し画像

浮かんでは消える独りごとを事細かに記録しているこの二、三日

話さないけど覚えてる夢を思い出す。この思い出し方は物語を思い出すというより、ある形を思い浮かべると言う方がしっくりくる。ひとつは五重塔のような旅館、もうひとつは都会にある質素なビジネスホテル、どちらも部屋にはなかなか辿り着かなかった。旅館は古くていかにも日本家屋なつくり、ビジネスホテルは素泊まりの安さに惹かれただけのつまらない四角い建物。対照的な二つ、別々に見た夢、でも同時に思い出す夢。誰かに話したことはない。風景や形や空気を思い出せるけど実際にはない場所、一人旅の思い出と同じようなものだ。

浄水ポットを買った。ハンズなどに行かないと無いかもしれないと思っていたけど、近所のスーパーで見つけてすかさず手に取った。ゆかぴの家で見た浄水ポットをいいなあと横目で見ていたので見つけて良かった。たしかに美味しい気がする。最近は湯船にゆっくり浸かりながら水分補給しているので水の消費が多くなった。そうするとお通じも自然と良くなるので水がマイブームになっている。美味しい水道水をさらに美味しくということ。

お花をもらった。とても嬉しい。帰ってきたら薔薇がぐったりしていたので、洗面器に水を張り茎だけ浸かるように薔薇を寝かせ、コピー用紙を円錐状にくるっと巻いて疲れきった花びらを優しく包む。この状態のとき、サーティワンアイスクリームをワッフルコーンで頼んだ最後の方のことをいつも思い出してる。不貞腐れたようにぐしゃっとなっていた薔薇は、一晩置いておくと元気になっている。人間も花も一晩寝れば大抵元気になる。

印画紙をマットからラスターに変えようと思う。傷が付きやすいし疎まれがちなので六つ切りが先週ちょうど切れたこのタイミングで方向転換。グロッシー光沢は反射して写真が見づらく苦手なのと、完全に個人的な見解だけど私が撮る写真の内容とも合っていない気がするのでラスター半光沢へ。グロッシーがなぜか最初に使った印画紙だけど、フジの印画紙の中でいちばん表現が難しいと私は感じる。自分の考えが自分の持ち味の良さを引き出せるかは定かではないが、疑問を一つずつ潰していくといった意味で自分の考えを持ち一旦思い込みでもいいから突き進むというステップは必要だと思う。ディープマットはかなり好きな印画紙だけど、ここは心を鬼にして。

13274、iPhoneのカメラロールに保存されている写真の枚数。2010年から同期しているので、私の10年分の思い出が13274という数字になった。仕事仲間のカメラロールは25000くらいだった。だから何ってことはない。もう同期という言葉も古くなっていく。私の思い出はいつまで記録されるだろう。

去年の夏、奥多摩で拾った石を塩と水で洗って天日干ししている。石は邪気が溜まりやすいと昔教えてもらったので、浄化してみる。意味もなくすべすべとした石を触るのが好きなので、実際汚れているはず。よく見るとキラキラとグリッターのようなものが輝いている。ひんやりして気持ちいい。この冷たい感じは奥多摩のハイキングコースに入った時と同じ温度かな。子どものころビー玉を転がしたり並べたりして一人で遊んでいた。それを真似てまたいろいろ置いてみる。何の変哲もない江戸間二畳のカーペットが生成りのベージュで、それが砂に見えてきて、石をどう並べても京都のどこぞの庭の枯山水に見えてくる。そんなことを一人でずっとしているんだから、世話ない。変わってると言えば変わってるけど、誰にも迷惑かけてないし私自身が喜んでいるんだからそれで良いや。

ハートのデザインって好き。ハートにハートの意味がなくても好きだったかもしれない。ただ使いどころが難しい。可愛いけれど地味な黒いハートのピアスは高円寺の古着屋で見つけて気に入ってよく付けてる。

画像1


よろしければサポートをお願い致します。マガジン「一服」の資金に充てます。