メルカリのBI、データアナリストのインターン体験記

これは何か

メルカリのBusiness Intelligenceチームでのデータアナリストインターンシップ体験記です。3月中はフルタイム(週5・8時間)、4月〜7月は、パートタイム(週3・8時間)で勤務していました。平日の残りの時間は飛行機に乗って毎週福岡に帰り大学に通学していました。主に以下について書いています。

・インターンシップの環境について
・メルカリとBIについて
・ インターンシップの業務内容について
・細々とした体験談(ポエム)

なぜ書いたのか

・メルカリのデータアナリストのインターンシップを検討している人にとって有益な記事になってほしい...って思ってたけど2019-07現在募集をクローズしているようですね。自信のある方は中途採用枠で応募してくださいとのことらしいでした。
・地方学生としてのインターンシップを検討している人にとって有益な記事になってほしい
・メルカリすごい!メリカリのBIすごい!
・たのしかった!

自己紹介

まおさかな(@ma_osakana)といいます。在学中にLINE FukuokaやTwitter Japanなどでアナリスト周りの長期インターンを体験し、3月からMercariでした。現在九州大学の四年生で21歳です。大学では心理学を勉強していて(所属はリベラルアーツ風です)認知科学が好きです。

メルカリでインターンシップをするにあたっての労働環境について

メルカリの労働環境は驚くほど充実していました。コアタイムは12:00~16:00で1日8時間勤務を行えれば自由で、時間・服装や見た目、ことば、心身の調子、家族の様子など、様々な点でかなりフレキシブルかつダイバーシティを重んじていました。メルカリは日本で一番インターン生への待遇が厚い企業の中のひとつだと確信を持っています。単純な給与面では職種によって異なりますが相場を見ても高いと感じました。また私は福岡の大学に在学しているため、滞在中のウィークリーマンション代、そのから会社までの交通費、そして、4月から大学が始まった際は毎週分の福岡空港ー羽田空港の航空券分も全額支給していただいていました。おかげで、地方学生にとって最大の悩みである通学しながら東京の会社で長期インターンをするということを実現できました。本当に感謝してもしきれません...。

メルカリのアナリストとしての立場や組織について ー全体的な話

このインターンシップの中で、私には2つの所属がありました。一つ目はデータ分析を担当するBIチーム、二つ目はCross eXperience Improvement(CXI)という顧客体験改善を行うチームです。メルカリのBIに完全に独立した機関として存在するというより、プロダクト改善を行っているそれぞれのチームへバラバラに配属され、分析業務を行っています。(メルカリのデータアナリストの組織体制につきましては、hikaruさんのこちらの資料が公開されてますので詳細は以下を確認してみたください。/ [注意] 一年前の資料なので厳密には違う点もあります。

 そのため、他のデザイナーやエンジニア、プロダクトマネージャー(PM)の方々と、チームを組んで、ひとつの明確な”目標達成”のための分析を日々行なっていました。

“目標達成”とは:メルカリでは Objectives and Key Results:OKRの組織体制が採用されており、会社全体としても、チームとしても、個人としても、目標(Objectives)と、その達成のために必要な要素を3つの成果指標(Key Results)が明確に設定されています。つまり、私には、BIチームとしてのOKRと、CXIとしてのOKR、個人的なOKRがそれぞれ設定されていました。OKRは基本的に四半期に更新されます。

インターンシップの内容について ー個別具体的な話

インターン用の教育プログラムやタスクが用意されてるというより、いきなり実戦で身を以て学びました。主な業務は、チームのKRに対して、1)悪い影響が出ていないのかモニタリングなどのネガティブチェック、2)プロダクトを効率的に成長させるための分析の2つです。どちらにせよ、実際にデザインやエンジニアリングしない分チームの目標を俯瞰するため、「軍隊でいうと参謀」「社内コンサル」などの例えを諸所で耳にしました。「データアナリスト」と一重に表現されていても、メルカリBIのアナリストが携わる具体的な業務は、データの設計やマネジメントから、抽出・可視化・分析・戦略、質的調査など多岐に渡り、同時に、メルカリのアナリストの皆さんもそれぞれで得意としている領域が異なっているように感じました。言い換えると、何かのスペシャリストでありすぎる訳でもなく俯瞰的汎用的に立ち回れることに加えて、自分の強みである得意領域を持っているようなアナリストが多く、データアナリストとしてのキャリアを考える上で非常に参考になりました。


私が具体的に着手していた業務も、本当に多くのこと(というよりほとんどのこと)を経験させていただいたのですが、取り組んだ時間が大きかったものはデータの可視化や施策の効果検証でした。メルカリのデータが保存されているBigQueryからSQLを書いてデータを抽出し、それを使って、リアルタイムでモニタリングするためのダッシュボードをLookerで作ったり、影響力を持つドライバを探すため、ファネル化をしてみたり、ユーザーセグメント毎に分けてみたり、施策の効果検証を行ったり、と分析に至るまでは複雑だけれど分析自体はとてもシンプルな業務をこなしました。


(Lookerに関する記事)


メルカリBIでのデータ分析は、プロダクト改善やビジネスインパクトを最大にするため、みんなが走る方向を示すような分析をします。なので、MLやデータサイエンスなどのイメージより、かなりシンプルな分析をします。簡単な分析と捉えるかもしれませんが、"どうやって分析をするのか"よりも"そもそも何を分析するのか"に重きを置いた方が本質的な課題は解決するという思想のもとに成り立っていると感じました。ちなみにインターン中の2019-06にLookerはGoogleから買収されました。BigQueryやLookerに関する詳細な情報は以下のものは参考になりました。中でもBigQueryとLookerは、かなり分析の道具として使えるようになり、Google Cloudさまさまになりました。


ここからは体験談とポエム

はじめに、インターンシップ体験記を書きます!とインターンのメンターだったshoeiさんに伝えたところ「まおさかながかくと過激になりそうw」と言われたのですが、その期待を裏切り、ここまでは真面目書きました。でもここからはちょっとずつ本音みたいなことを赤裸々に書いていきたいと思います。

メルカリには、ネームバリュー目当ての人はいなかった。
メルカリでインターンする前は「日本で一番のベンチャー企業!」とか「ユニコーン企業!」と謳われているため、「所属意識の高いパッション志向でブイブイ言わせている人が多いのではないか」と偏見を持っていました。しかし、中身は逆で、ネームバリューとか全く興味のなさそうなクールな人が職種によらず多かったように思えます。私もネームバリューへのこだわりのみで意思決定をすることは快く思っていなかったため、メルカリのことを誤解していたなと感じました。

メルカリは、特にBIは採用周りがシビアだった。
メルカリは採用周りがシビアという話と、BIがシビアという2点の話があります。そして、BIがシビアな理由はいくつかあるのですが、まずインターン中の5ヶ月弱の中で3月末と5月末の計2回、インターン継続可否をマネージャーに判断されるための選考会が独自でありました。(フォロワーに話しかけてるきもいツイートを下に貼り付けています)学生インターンでありつつも、求められているハードルは学生レベルではないと名言されていましたし、ネガティブな指摘もたくさんあり評価はとても厳しかったです。

現に、BIメンバーの方々は採用に関して毎週多くの時間を投資されているようでしたが、劇的に人数が爆増した!という訳でもなさそうでした。かなり厳選されたメンバーだけを採用されていることが伺えました。また、BI以外にもPMやエンジニアのインターン生や新卒世代の方々から話を聞く中ではすでにかなり狭き門になっているという話も耳にしました。総じて採用はかなりシビアだなと。

事実としてアナリスト界隈は女性が少ない。
言及する時点である種、差別的かもしれませんがインターンや就活で体験した事実を書きます。(私は特殊な職業や場面を除き、基本的に職種と性別は関係ないと思っています。)メルカリのBIにはメリカリアプリにいるBIと、メルペイのBI、メルカリUSのBIと大きく3つチームがあるのですが、メルカリアプリのBIには女性が私一人だけでした(7月からPM⇢BIになられた方が1名いらっしゃったので今は1名いるはず)。職種に性別は関係ないですが、少ないという事実はありました。また、関係ないですが、グローバルメンバーもメルカリアプリBIには一人もいませんでした。エンジニアやPMには、女性もグローバルメンバーもBIより高い割合で存在していました。組織的に少数精鋭型であり、まだ成熟しきってないという側面もあるとは思いますが、俗にいうダイバーシティの観点では意外と充実してなさそうでした。しかし、女性であるから働きにくいとは全く感じませんでした。おそらく選考に置いても全く偏見はなく募集要項に満たす応募者が偶然日本人男性のみだったのだと思います。



BIは強い人が多くてちょっと怖い
週次でBIのメンバーが集まって1週間の共有事項を共有する会がありました。2分間共有事項を発表し、1分間の質疑応答が全員に割り振られていたのですが、BIメンバー方々の発言や質疑は非常に構造化されていたりクリティカルなものだったりととても緊張していました。はじめの方は発言内容の原稿を全て用意しないと真っ白になって話せないほどでした。ちょっと怖いというかめちゃくちゃ怖かったです。メンバーほどの実力がないという自信のなさからそう思っていたのだろうというのが内省の結果です。そのくらいBIメンバー含め本当に尊敬する方ばかりでした。

メンターとマネージャーがすごく良い人だった
改めて丁寧に感謝のお気持ちをお伝えすることができず、バタバタしてしまったのですが、インターン中のメンターをしていただいたshoeiさんとマネージャーだったmattsunさんには本当にお世話になりました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。そして、この文章を書きながら泣きそうになるくらい私の良いところも悪いところも率直に丁寧にフィードバックをしていただき、お二人のおかげで本当に充実したインターンになりました。

最後に

主観的な体験と客観的なコメントが織り混ざっていて少し読みにくいとは思いますが、素直な体験を書きました。総じてとっても充実したインターンを経験することができました!追記してほしいことなどあれば是非コメントおねがいします!

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