音楽のこと

最近わかったことだが、私は「肌なじみの良い」音楽が好きだ。

肌なじみの良い音楽、というのは、多分自分の体にしっくりくる、波長が合うものである。それはジャンルとか曲調とかリズムで分けられるものじゃなくて、どんな曲でも、自分に合うものである。
聴いていると蒸発していくみたいな、そんな気持ちになる曲。そういう曲は勝手に体が反応する。体に取り込みやすい。違和感がない。

そういう音楽は、心に良い。薬になると思う。高校生の時に音楽を用いたセラピーを学びたいと思っていた事があったけど、存外そういうものは自分にとって簡単で他人にしてもらうのは難しいものであるかもしれない。自分のご機嫌取りは自分が1番得意なのだろう。

余談だが、音楽を用いたセラピーを、視覚的にも同時に行うことが出来ないかと考え、音の波長で砂が作る模様を研究してみたことがある。鉄板の上に砂をまき、振動スピーカーを取り付けて音という音の形を調べた。個人的にはかなりいい研究だったと考えているが、国のお偉いさんがたのお眼鏡には叶わず、県で表彰されるにとどまった。それ以来あの研究はやめてしまったが、視覚的に音を楽しむことが出来たらどれだけ素晴らしいかと今も思う。

閑話休題。

しかし、肌なじみの良い音楽というものに出会う経験は意外と貴重なものである。というのも私の経験則ではあるが、肌なじみが良いのはこれだ、と思う音楽に至るまでにはかなりの曲数を聴く必要があると思われるからだ。自分でディグって自分で突き止めて時には好まないジャンルを聴いてみることも必要であったりする。純粋に耳からの情報だけで心と相性が良いものを探すのは大変である。幸いなことに現代はサブスクなんかでそれがしやすい環境ではあるけど、正直そこまでするやつは私みたいなくそ暇な大学生か、友達がいないやつか変態くらいだと思う。

どうせこんなこと考えてるのも私くらいなのだろうけど。

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