成人式に行かない理由

成人式というのは旧友と今いかに人生が上手くいっているか報告する場だと思う。上手くいっているかの評価観点は学校によって違うが、我が学校の場合当日着る振袖の豪華さ、大学の華やかさになると思う。
私は高二までの在学中楽しく過ごさせてもらった。部活では影響力の高い役職につき、クラスでも変人として受け入れてもらった。しかし高三の大学受験というイベントで理系の数人から嫌な目で見られ本当に苦痛だった。学校の学習指導と目指させる大学のレベルがあっておらず高校に懐疑の念を抱きながら卒業した。結果として偏差値の高い大学に受かったが、大学受験が終わって価値観が普通のものになった今、私は負け組なのである。

大学に通ったことで高校時代の金銭感覚がいかにバグったものであったのか認識した。それが10万円する振袖レンタルを引き止める要因になったのは事実である。頑張って10万円出したところで(我が家は自分で出せと言われていた)祖母や母親から振袖を引き継いだ人のものと比較すると引け目を感じる未来は見えていた。劣等感を感じる未来に10万円払う人はいないだろう。パーティー用の衣装を購入することもできたが、1日のために数万円出す気は起こらなかった。

大学生活は私にとって充実しているが、その話をしたところで「難しいことやってるやつ」という烙印を押されさらには「賢ぶって偉そうなやつ」になる気がした。それが怖い。
在学中の話で盛り上がれるのかもしれないが、私は高校時代も負け組だったのでどうしようもないのである。

高校時代も今も一般的に敗北者な私は成人を祝う会に参加することから逃げた。

後8年後、卒業して10年が経ったら私もみんなも幅広い視野を持てると思っている。
その時に会いましょう。

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