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断服式と桐箪笥

おばあちゃんの桐箪笥をもらうことになった。

今までは押入れにプラスチック製の衣装ケースを入れて洋服を収納していた。
奥行きがあるせいか、うまく使いこなせず、困っていた。

新しい箪笥を買うか、というと優先順位はかなり低くなる。
箪笥を買うなら納得のいくものを買いたいし、そうすると箪笥にお金をかけるくらいなら他のところを修繕したいよね、となる。


プラスチック製の衣装ケースが良いところがないという訳ではない。引越しのときにそのまま運んでもらえるので楽である。
しかし今のところ引越しの予定はないし、転勤族でもないので、今後の人生で引越しはたぶん片手で済むくらいだろう。

数少ない引越しのために毎日の不便さを我慢するのも本末転倒なのでは?とも思うけど、前述の通り新しい箪笥の購入とは至らないまま年月が過ぎていた。

今回、桐箪笥を引き継ぐことは膠着状態にあった洋服の収納の解決への光のように思えた。



収納見直し

桐箪笥は奥行きがないので、全てを見渡せるのがとても気に入った。
(わたしは全体がわかっていたほうが安心するようだ)

1段目に下着類とその季節のトップスを収納
2段目に季節外の服を収納
3段目にハンカチ・パジャマ・スポーツウェアを収納することにした。
(ボトムスはクローゼットにハンガー収納である)

1段目と3段目は同時に開けれるので、1と3段目メインで使う予定。


全体を見渡せるようになって、持っている服の偏りに気づく。
夏はシアー素材のものが大半を占めていて、冬はニットが大半を占めている。


好きなら問題ないじゃない、と思ったけど、シアー素材が可能なTPOは限られていて、限られた服を着る機会だと結局シアー界のNo. 1しか着ない。それなのにNo.2シアー、No.3シアーが控えている。しかもみんな長袖だ。

ニットも同じ。北国の住宅事情はストーブが効きすぎていて室内は暑く、ニットを着ると汗だくになることはよくある。
冬は天候に合わせてアウターを選び、室内のストーブ環境によって中に着る洋服を選ぶようにしていると間違いがない。
ストーブ環境が効き過ぎて、近年ニットはそんなに出番がなかったはずなのに、似たようなニットがなぜか増えている。ニットはニットを招くのか。

最近は気候が読めなくなっていて、やたら暑い日が来たと思っても、翌日には凍える日が来たりする。

それなら同じ素材をたくさん集めるより、違う素材のNo. 1を揃えた方がいいのでは、と思う。でもきっと今年も酷暑だろうから酷暑を乗り切るセットをいくつか用意したほうがいいかもしれない。

収納を変えて全体を見渡せるようになって、自分の偏りに気づくことができた。
偏りはとても自分らしくて好きだけど、自然(天候)には勝てない。


そして使わなくなったプラスチックの衣装ケースは家族のシーツ類の収納にした。幸いうまく稼働しそうである。


いざ、断服式

①シアー素材の痛んだ服をさようなら

②スタイルがよくみえないものは劣化に関わらずさようなら

→これは意外だった。
スタイルがよくみえないものはどんなに良いものでも手に取らないようだ。

3年日記を振り返ると…

・二の腕が出すぎるものは着ない
・半袖を着て腕をあげた際の脇の開き具合が大きいものは好きじゃない
・ボトムスの裾が足りないものは段々と納得がいかなくなる(足が短く見える)
・胴体のわりに腕が長めなのでトップスの7部丈を着ると落ち着かない

これらは全てわたしの「スタイル」がよくみえない結果、さよならする服の特徴である。

「「スタイル」がよくみえない」、よりも、ありのままのわたしよりもマイナスに見える服、といったほうが正しいのかもしれないが…。

自分が思うよりもかなり「スタイル」が価値基準になっていることがわかった。


さて、断服式と3年日記を照らし合わせた結果、夏用のボトムスと薄手の「シアー素材ではない」シャツを探す、となった。
よって今一番ほしい「シアー素材」のシャツはやめた。


そして今、自分にとって、「スタイルがよくみえる(マイナスに見えない?)」服が大事なようだ。


「ボディーラインがわかる服」は苦手なのに「スタイルがよくみえる服」を着たいのはなぜなのか、両者の違いはどこにあるのか、また考えることにする。


考えることは、宝探しみたいでとても楽しい。

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