中学生の練習

高校時代のチームメイトが教員になり、地元近くの中学の陸上部顧問になった縁がありまして地元の中学の練習に何回か参加したり、試合を応援しに行った事があります。

練習に参加していく中で、友人の指導方法がとても良い。と思ったので書いていきたいと思います。
友人はかつてハードル専門でしたが今は長距離を見てますので、主に長距離について書いていきます。

1、故障は絶対にさせない

「は?当たり前じゃん」と思う人が多いですが、公立の中学だと本当に大切な事なのです。理由は、故障者が出たら駅伝組めるほどの頭数すら揃わないからです。公立中学でも、生徒数が多いところならまだしも、少ないところだと死活問題なのです。その中学では陸上部では頭数が揃わないので他の運動部から人を借りて駅伝に出ているような現状。そんな状況だと、まずは壊さない。という事が重要になってくるのです。

壊さない為の練習方式としては距離を積ませ過ぎてはいない。という印象を持ちました。
その分、後述するスプリント系の練習を取り入れている感じがしました。

2、スプリント系のトレーニングの多さ


中学生だと、長距離やってるとドリルだったりダッシュ系の練習をやらないこともあるのでは?と思う中で、徹底的にハードルドリルやラダー、坂ダッシュやリレー形式の練習を取り入れてました。
ここ最近はドリルを取り入れる学校も多くなって来たのかもしれませんが、全種目の選手一緒にドリルをしているのはとても新鮮でした。

かつて自分が中学生だった約10年前はドリルなんて冬期に少しやる程度。
シーズン通じて、ドリルをやるというのは今度の伸び代や練習効率を上げる意味では非常に素晴らしいと思ってます。

3、練習メニューに選択肢を与える


これが一番驚きでした。
初めて練習に参加した時、今日の練習。みたいなボードにメニューを書いてありましたが内容が複数パターン書いてありました。

だいたい3通りくらいの中から、生徒たちにどの練習をやるか選ばせてました。
設定なども書いてありましたが、それもある程度の柔軟性を持って決めているようでした。
友人曰く「練習メニューに苦情が来ないように、納得して練習してもらう為」と言ってましたが、斬新な考えでした。

自分の中学時代。練習は顧問が決めたものを一方的にやってただけでした。高校になったら多少は要望を出せましたが、自分のやりたい練習と方針が合っていたから文句はあまり言いませんでした。

よく「考えろ」という言葉は指導者から言われる事はありますが、そう言われても考える為のベースとなる能力が無ければ出来ない訳で、高校や大学、社会人や市民ランナーでいよいよ「考えざるを得ない」状況になって困る。という状況になった人は多いと思います。
自分もそうでした。大学時代に競技復帰してから練習メニューもマトモに考えられるようになるまで1年半くらいかかりました。

まずは練習メニューを選択肢の中から選ばせて、設定を決めるだけでもある程度は「考える」為のトレーニングになってると思いますし、アリなのでは?と感じました。

とまあ、走り書きで書いていきましたが、指導方法も変わってきているのを感じました。
陸上の特に長距離は「昔から変化が無い」と言われる事が多いのですが、少しづつ変化を感じました。

自分が誰かを指導する事がもし有れば、ぜひ参考にしたい考えでした。
日本体育協会公認スポーツリーダーという資格を何故か持っているので少しは役に立てたい……

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