セックスウェザー 愛ときどき欲望(2018)アメリカ ★★★
ポートランドで映画監督と映画のプロデューサーが彼女の家で肉体関係を持つ。酒を飲んだ勢いでセックスしたが、翌日、監督が空港の飛行機に乗る夕方の6時までの間の、2人のダイアローグとセックスがリアリティーショーのように描かれる。
個人的にはすごーくおもしろかったけど、割と最近のアメリカの流行りかな?ノマドランド的な、資本主義や新自由主義へのアンチテーゼ的映画。
アメリカの30代くらいの程々に人生を経験し、大いに人生に疲れ、キャリアや恋愛に悩んでいる様子がうまく描かれている。
いわゆる単純な成功モデルには懐疑的で、2人で一緒に映画撮影をしたことから得られた信頼関係もあり、最初はよそよそしかったのに、だんだん、玉ねぎの皮をむくように"Honest"になっていく。空港に行くまでは下着は着ないでベッドの上にいるという謎なルールを設定し、トイレに行くのも、食べ物を取りに行くのも二脚の椅子を使って椅子の上を歩いたり、クッションの上を歩いたり。とにかくNaked, ひたすらHonest.
そして、2人で人生をやり直そうと心機一転してロサンゼルスに行こうとするが結局服を着た途端に元通り・・・という感じ。
最後のI love youとI miss youって絶対嘘だよね。と思った。
いやー、ほんと演技とは思えない迫真の演技だった。
半地下のワンルームで、基本的にベッドの上で、登場人物が4人しかいないという、ほんとにチープな感じの映画なんだけど、過去や現在、未来が2人の間で語られ、全然「狭い」と思わなかった。
退屈もしなかった。
特に官能映画という感じではない。セックスシーンもそれほどなく、体のダイアローグという感じ。白人と黒人のバイレイシャルなカップルというのもよかった。
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