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菊池由紀と別れるまでの話
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最初の違和感は付き合って2週間程の頃に行った大阪王将での彼女の発言である。
「あ、たまにはいいよね。」
「なんかさー、サイゼデートとかも結構言われてるけど、そーいうのも別に悪くないよね!」
こちらから特にそれらしい話の振り方をしたわけでもないのに彼女は自ずとこう話した。
『世間的にはあまりよくないとされているデート先に来てしまったがそれでも自分はそんな細かいことは気にしない』とでも思っているような言い様である。
私はそもそもサイゼリヤよりも王将のほうが格が上だと考えている。餃子が美味いからである。
しかし、彼女はそうではないようだ。
ただ、そうした価値観の違いについてとやかく指摘し、何かを強制するつもりはない。
私が気になったのは、彼女と私の王将に対するイメージの差について、彼女は私と彼女でそこまで差がないと思い、さらにそれを踏まえて私の店の選択を小さな間違いのように扱ったうえで、自分はそうしたものにも理解があるという風な言い方をした点である。
お互いの飲食チェーンに対する価値観の差もそうだが、それよりもこうした場面での自分の身の置き方について明らかに私とは違うものを彼女から感じてしまった。
その日は薄い皮で覆われたような言葉だけを繰り返す会話となってしまい私は20:30分の電車で帰ると伝え自転車で帰った。
帰り道ではイヤホン内でガガガSPの『くそくらえ節』が流れていた。
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それから2か月がたち、一つの分水嶺が訪れた。
3か月記念の日をどうやって祝うかの話を彼女から相談されたが、その記念日に私はカードゲームの大会の予定を入れてしまっていた。このことをきっかけに彼女からの扱いは間違いなく変わった。
たしかに、以前彼女から「3か月記念の日はなにかしたいねー」と言われており、この問いかけにも同意していた。
ただ、まさかこれで予定が確定したとも思わず、プレゼントでも渡して終わりだろうと思っていた。
加えて、ただ認識が軽かっただけではなくその日によりにもよってカードゲームの予定を入れてしまい、それを軽々に彼女に伝えてしまった。これがまずかった。
たたみ1畳分にも思えるほどの長文のラインメッセージを送られ、事態の深刻さを理解した私は泣く泣くカードゲームの予定をキャンセルし、2人で行くための店の予約をとりつけた。
そもそもの記念日というものに対する価値観の差、その差に対して鈍感で軽薄な態度、後手後手の対応、全てが私と彼女の関係を悪い方へと押し流す。
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それから互いが互いの悪いところが目につきやすくなるまでは早かった。
「え、や、バキは読まないよw」
「ダサいとかそういう問題じゃなく、私と会うとき、服とか髪とかてきとうすぎない?」
「やばい、なんか今日めっちゃねむい」
「や、まずはマッシュルとチェーンソーマン読んでよ、深いよ」
「なんでそんな回りくどい言い方するの」
「バイトはいったー」
「あれ、このアカ教えてなかったっけ」
「同じサークルの人とそういうことになるわけないから大丈夫」
「バンプは好きだけど、最近のしかわかんないかも。こんどユグドラシル聞いてみるね」
「確かにギルド好きそうw」
「今日はそういうのなしでよくないw?」
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ちなみにまんじゅうがにと別れた後のセフレ期間中はではおよそエロ本でしか目にしないようなエロのオンパレードだったのでぜひどなたか書いてください。
ほんとなんかこいつ全体的にシャバイんだよ。
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