あなたは『こみっくがーるず』のどこが好き?
今更ながらこみっくがーるずのアニメと漫画を一気見したんだけど、本当に良かった。アニメでめちゃくちゃ泣いたの久々かもしれない。
こみっくがーるずの好きなところ、良かったところを備忘録ついでにつらつらと述べたいと思って筆を執りました。よかったら見てください。
こみっくがーるずとは
まんが家寮生活、はじめました!
はんざわかおり先生による、まんが家寮生達の日常を描いた作品。主人公の萌田薫子(P.N.かおす)はきらら読者にはお馴染みの読者アンケートでビリを取ってしまい、編集の編沢まゆに勧められ、女子まんが家寮に入寮する。そこで個性的なルームメイト達と日々を過ごしながらまんが家としての成功を目指す物語。
漫画は既刊7巻で現在も連載中。アニメはワンクール。最近きららでの連載が100話を達成しました。大変めでたい。
ここで、なんとアニメこみっくがーるずは、大幅に原作の要素を再構成しつつオリジナル要素を加えているため、ずいぶん違った雰囲気の作品になっています。
どちらも別方向で大変魅力的な作品なので、アニメを見てない方は今すぐこんな記事なんか読んでないで、アニメこみっくがーるず11話「人生のピークがきたんです」まで、漫画七巻まで読みましょう。後生の頼みです。
その為アニメと漫画の私的良かったところを別々で語ります。長くなりますがぜひお付き合いください。
※アニメこみっくがーるず並びに単行本こみっくがーるず七巻までのネタバレを含みます。ご注意を!
1.アニメこみっくがーるずのどこが好き?
ブルーレイ発売中。アマプラでも全部見ることができます。
日常系としての「こみっくがーるず」
きらら作品を形容するのによく"日常系"という言葉が使われますが、こみっくがーるずはほんとに日常系。かおす先生を取り巻くその奇跡みたいな日常の一コマの素晴らしさに主眼をあてた描写がほんとうによかった。きらら系作品に共通する純然たる魅力の一つだと思います。
余談ですが、私の中での日常系の意味はおおむね「まちカドまぞく」の筆者であるいづも先生のブログでの意見に共感できます。「ぎんしお少々」では普遍的な日々の営みの中でのちょっとした輝きを自分の特別なカメラに収めてとっておきたいというふうに、いろんなきらら作品にこういう考えを見出せるような気がします。
https://media.comicspace.jp/archives/12126
「日常系」ってよく使われる言葉ですけど、それは何も事件が起こらない話という意味ではなく、どれだけ日常からかけ離れた世界であっても人である以上避けて通ることができない普遍的な日々の営み、それを通して変化していく心の機微や関係性に焦点を当てた作品を「日常系」と呼ぶのではないでしょうか。
アニメこみっくがーるずでは、きらら系まんがを執筆する現役女子高生のかおす先生のネーム力不足がたびたび指摘されています。それは自身が女子高生ということに、どこか他人事(ていうかただの1オタク)であることが理由であるという描写が繰り返し行われます。
そこで漫画家寮でのルームメイトとの奇跡みたいな日常を過ごすことで、かおす先生の描くまんがが幸せに溢れて自然体に近づき、前後編連載を勝ち取るまんがのタイトルが、「こみっくがーるず」なのほんとに凄くないですか??
12話では、いままできらきらの日常を送ってきたルームメイトたちがいなくなって寂しくなりながら、漫画を泣きながら描くシーンが印象的です。この11話、12話の雰囲気のおかげで、ずいぶんこみっくがーるず原作と雰囲気が変わっているように思えます。
ていうかもう11話終盤からタコ泣きしながらアニメ見てました。ギャグシーンも挟まるから余計に情緒がぐちゃぐちゃになりました。自分の描いたこみっくがーるずを読み返して幸せな日々を思い出して泣いちゃうシーンが一番泣きました。あと、編沢さんに最後に褒められるシーンもめっちゃ泣きました。
この11話、12話が半分アニメオリジナルなのが本当に凄まじいと思います。ポンポン展の鑑賞の記事でも書いた自論ですが、はんざわ先生が伝えたかったものとアニメの脚本さんが受け取った考えと伝えたかったものと、私が受けとったものはずいぶん違うと思います。全く同じ人生を送り、同じ価値観を持つ人間はいないと思うので。
でも原作を読んだ上で、このかおす先生の苦悩と成長、日常のすばらしさに主眼を置いたアニメこみっくがーるずほんとに凄いです。
また、落ち着いた感じの劇伴と、作画のきらら系漫画のコマっぽいパートの描き分けで表現される日常パートのゆるい感じも好きです。きららのアニメ化作品はそんなに沢山見た事がないのですが、本当に素晴らしいアニメに仕上がっていると思います。
以上でアニメこみっくがーるずの感想を終わります。あなたはこみっくがーるずのどこが好き?
2.漫画こみっくがーるずのどこが好き?
進むキャラの成長
現在も絶賛まんがタイムきららMAXで連載中の漫画、こみっくがーるず。アニメの雰囲気とはまた違って、可愛らしいタッチで描かれながら、かおす先生がプロの漫画家としてゆるいテンポでメンタルよわよわながら奮闘しながらも、きらきらな生活を送っていく。
漫画七巻の範囲まででも、アニメこみっくがーるずでは語り切れなかった、いろいろなキャラの関係性や設定がずいぶん掘り下げられていきながら、漫画家の世界としての広がりも進んでいく。
一番良かったのが七巻範囲の色川琉姫(P.N.爆乳♥姫子)さんの妹こと色川美姫さんと元気いっぱいブログ系まんが家の私部くりすちゃんとのやりとり。
くりすちゃんと美姫ちゃんそれぞれの人間くさい一面とすれ違いと顛末までは本当に読んで欲しいです。言い出す勇気が出せず困っているくりすちゃんの背中を押すのがかおす先生でよかった。
個人的にこの二人の加入によるアクセントがほんとにこみっくがーるずを良くしてると思う。七巻最初読んだとき何とも言えない感動に襲われたのを覚えています。
また、かおす先生の自身の大好きなるかにゃん(プリティー☆プロジェクト 孤高のビューティープリンセス、るかにゃんこと姫乃川琉歌)に関わるとこ、ほんとにかおす先生オタクすぎて笑っちゃうけど、たぶん自分が大好きなスピンオフに関わるようなこともあれば、コンペ結果待ちのドキドキでにゃおす先生になるよね…
アニメのみでの印象から90度くらい違うキャラがふーら先輩。実はもともとのルームメイトであるあすか先輩に誰ってなる程トンデモないくらいべったべた。かおす先生じゃなくても拝んじゃうくらい。もともと意外に可愛いところがあるところがあったふーら先輩ですが、魅力の再発見につながったのではないでしょうか。
さいごに
こみっくがーるずにハマってすぐに書ききった記事なので、考えがまとまっていないまま書き始めた節がありましたが、こみっくがーるずの魅力が少しでも伝わればと思います。まんが家寮という独特な環境の中での日常生活とかおす先生のがんばりは、読んでいていろんな気持ちを貰えます。
こみっくがーるず本誌範囲にはまだ追いつけていないですが、これからのこみっくがーるずでのまんが家寮生たちの日常と、これからの活躍が非常に楽しみです。
最後までお読みいただきありがとうございました。またの機会に。
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