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騎士竜戦隊リュウソウジャー外伝【ナダはここやで】#01


あれ

ここどこや、

てか、俺どないなっとんねん。


たしか、


……………


そうや、俺死んだわ。

やっと、コウたちと一緒に戦えると思ったのにざまぁないわ。

まぁ、けど、リュウソウジャーとして最後を迎えれたのは本望かな………。

立ち向かわんと後悔するくらいなら、立ち向かって後悔する

そして、ここがあの世っちゅうわけや………。

存外あの世っちゅうのは青空に涼しい風が吹いて緑も沢山あって清々しい所やないか…………。

……………。

……………。

……………???


てか、どう見てもどこぞの森やんけ!



"やっと気がついたか"

!?




だれや!



"我はかの怨念"



は??


いや、いや、だれやねん。


"ずっと一緒にいたというのにつれないではないか"

!?

ナダ「ガイソウケンが喋っとる!!」


ガイソウケン以下ガイ「……我は元々過去の怨念の集まり。あるマイナソーの能力により他の怨念達は浄化されたのだが、我はこの媒体に残って汝と共にこの地に来たというわけで…………………。


……………………。


…………ぶっちゃけワシな、元々怨念とか呪いとか強さとか、そんなんどうでも良くて、なんとなく他の怨念達と一緒に居ただけやから浄化されずにこれに残ってしまったんやろうね。」



……………。



ナダは藪にガイソウケンを投げた。


ガイ「いや、捨てんなや!お前、ワシがおらんと困るで!

変身とかしたいやろ!?」


ナダ「何で関西弁やねん!それに俺の弱味につけこんで苦しんでたのお前は見てたんやろ!」


ガイ「…まぁ見てたわな。ワシも生きてた頃自分みたいな性格してたから、もうそれは人事とは思えず、見てたわ。
けど、ワシも世間的に怨念って立ち位置やろ?自分で動く事もできへんし、あくまで、着用者あっての怨念なわけで、着用者を呪わないと動けないし、そら自分にとやかく言われる筋合いないわ。

自分もガイソーグって鎧着けたら呪われるって知ってたやろ?
それやのに着たんやろ?

どうせ、自分は選ばれし戦士やからそんな鎧着こなしたるわ的な?

うわ、ダサっ!

逆に着こなされてるし。

うわ、ダサっ!

それにな、この鎧のええとこわかるか?

この無骨なデザインちゃんと見てた?まさに漢や。

他のリュウソウジャーとか歴代ヒーロー戦隊とかただのタイツにしか見えへんし。

それをやっと呪いが解けて、7人目の仲間の仲間になりました。はい、たったの一話で死にました。

そらOPにもEDにも出えへんわな。

たったの一話やもん。

うわ、ダサ!」



ナダ「…こいつ、よう喋るな。」


ナダはそのまま藪に捨てられたガウソウルをじっと見ている。

ガイ「だいたい自分もリュウソウ族のくせに何で関西弁やねん。あ、そろそろ拾ってくれます?

ダサ

ナダ

あ、韻ふんでるわ。

それに、この先ワシがおらんと自分も困るで。

ここは、現世に似てるようで少し違うの気付いてるか?

よう見てみい、あの飛んでる鳥。

羽が6枚ある。

あんなファンタジーな鳥どんたけ歴史さかのぼっても地球におらんかったやろ?

ワシらはもう少しこの地について知る必要があるんとちゃうか?


おそらくではあるが、ここはひとつのパラレルワールド、あるいは平行世界の何処かでは無いかと推測する。

最近流行りの異世界転生的なものに近いとは思うが、それならこの見た目はなんや?

全然変わっとらんで。

転生して最強のスライムになった人もおんのに、自分なんかできるようになってんの?

ちなみにワシこんだけ喋れるようになってる。

口以外動けへんけど。

………。

あかん、涙が出そうや。」


ナダは自分の様子を見直すが特に変わった様子は見受けられない。


ナダ「イケメンなとこ含め全然変わっとらん。」


ガイ「ほんま自分ツラだけはええよな?初回登場シーンからモテオーラぶっぱなしてたし。弱いけど。」


ナダ「やかましい。」


ガイ「とりあえず周辺散策行こか。まずは調査や。そういや、盾どこや?」

ナダ「あー、あっちの木の下にあるわ。」

ガイ「ん、なんか少し形ちがくない?」

ナダ「そういや、あんなゴツくなかったよな?とりあえず拾ってみよか。」


ん、、、、、



ナダは盾をひっくり返すと表の顔と目が合った。



ナダ「ええええええええええええええー!!!」



盾?「何処だーーー!ここはーーー!!何故うごけぬぅ!」


ナダはびっくりして盾を放した。

ナダはガイソウケンに話しかける。

ナダ「俺あの人知ってる。」

ガイ「いや、ワシも知ってる。」

ナダ「この中で一番転生してる。」

ガイ「いつお亡くなりになられたんやろ。まさかワシの盾に転生したとは。可哀想すぎて言葉が出えへん。」

ナダ「拾ったげよ。けど、なんて声かけよ、、。」

ガイ「リュウソウ族は人より長生きやから、それは年の功でなんとかしてや。」

ナダ「それ言うなら自分だいぶ先輩やん!」

ガイ「ワシあの人としゃべった事無いもん。自分知り合いやろ?」

ナダ「喋った事ある言うても、怨念モードやしほとんど会話できひんやん。それに、あの人いっつも何故何故言うて会話ならんし。

……まあ、声かけてみよか。」

ナダ「あのー、もしかしてガチレウスさんちゃいます?」

ガチレウス以下ガチ「何故動けぬ?」

ナダ「いやいや、その前に再開の挨拶とかせーや。それより自分、動けんとか言う前に盾になってるで。」



ガイ「ストレートすぎひん?」



【つづく】

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