さらば獣神。プロレスラー「獣神サンダー・ライガー」とアニメ「獣神ライガー」

2020年1月5日の試合を持って、新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー選手が現役を引退されました。(引退式は翌6日)
ワシはにわかプロレス好きでありますが、プロレスが好きになったときから一貫してライガー選手のファンでありました。
タレントとしても芸達者なところが結構好きです。
まずはライガー選手、これまで本当にお疲れさまでした。またこれからの新たなご活躍をお祈り致します。

獣神サンダー・ライガー選手を語る上で無視できないのは、1989年に放送されていたアニメ「獣神ライガー」でしょう。
鎧伝サムライトルーパーの後番組で、ライガーの後番組は勇者シリーズに繋がる時間帯での放送です。
子供の頃にたまたまこのアニメを見ていたのですが、幼心に不思議なことが起こりました。
アニメではなく、現実に獣神ライガーが出現したのです。

当時プロレス番組「ワールドプロレスリング」は金曜日20時台から土曜日16時台に放送時間を移しており、30分別番組を挟んで同じチャンネルで獣神ライガーの放送と並んでいたそうです。(Wikipediaにて確認)
ある日ワールドプロレスリングを見ていると、獣神ライガーがリングで闘っているのです。
それが“デビュー”当時の獣神ライガー選手であり、タイガーマスクのようにアニメとのタイアップで生まれたことを知ったのは随分後の話です。
以前「獣神サンダー・ライガーは獣神ライガーの姿で闘ってたことがあるんだ」と言ったら信じてもらえなかった事がありますが、アニメと連動してファイヤーライガーだった時期もあるのだそうです。
コスプレって言葉が一般的ではなかった時代ですし、そういうのを理解していない時代ですから、アニメのキャラクターの姿をしたプロレスラーが闘っているのは最初はかなり違和感がありました。
しかしライガー選手が登場したことでプロレスへ興味を持ったのは間違いありません。

ライガー選手の入場曲「怒りの獣神」はもはやライガー選手のトレードマークとなっていますが(阪神→西武→広島で活躍した江草投手の出囃子にも使われてましたけど)、もともとはアニメのオープニングソングだったことを知らない若い人もいるのではないかと思います。
一時アニメとの連動で後期オープニングソングの「奇跡の獣神」に変わりましたが、あまりお客さんのノリが良くなかったとのことで怒りの獣神に戻ったのだとか。
こちらも後に「ライガーの入場曲って一時期は奇跡の獣神だったよね」と言ったら信じてもらえなかったことがあります。

やがてアニメの放送が終わると、プロレスのライガーもいなくなるのかなと思っていたら、まさか2020年までライガーが闘い続けることになるとはこのとき想像もしなかったことです。
この頃のワシは今と違ってピュアな少年だったので「アニメが終わって“山田”に戻る」とか野暮なことは言わないわけです。
タイガーマスクをはじめアニメとのタイアップで生まれたキャラクターは複数いますが、一人のレスラーが単一のキャラクターとして存在した例としては間違いなく最長クラスでしょうし、タイアップから独立してアイデンティティを確立したという点でも獣神サンダー・ライガー選手は稀有な存在であると思います。

最後に余談ですが、この記事を書いていて久々に獣神ライガーのOP映像を見たくなって検索したら、動画に「山田恵一」タグがついててズッコケました。
お ま え ら 自 重 し ろ !!

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