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神子畑選鉱場跡

兵庫県朝来市にある神子畑選鉱場跡に行きました。
東洋一と呼ばれた選鉱場。
直径30メートルもある百尺シックナー。
どれも圧巻の姿でした。

神子畑選鉱場跡
直径30メートルのシックナー

シックナーの側にムーセ旧居がありました。

ムーセ旧居

そこで出会った案内係のおじさんから沢山お話しを伺うことができました。

ムーセ旧居は明治四年、鉱山開発のためフランスより呼び寄せた鉱山技師達が住む為に建てられました。
技師が帰国された後も、事務舎や総合病院等として活用されていたので、明治の建造物が状態良く残せたとのことでした。

そもそも選鉱場って何なんだろう?来たときから思っていた私の疑問にも応えてくださいました。

インクライン

採掘した鉱石が選鉱場に運び込まれ、比重の異なる粒子を分別する方法(比重選鉱法)と、粉砕した鉱石に溶剤を混ぜて付着分離させる方法(浮遊選鉱法)で、それぞれの資源を取り出していました。
これらの作業が「選鉱」と呼ばれるのだそうです。
神子畑選鉱場では採算がとれる銅、亜鉛、錫等を選別して産出していたとのことでした。

そして残りの鉱石の混ざった泥水をシックナーと呼ばれる水槽に入れてゆっくり混ぜながらろ過する脱水処理を行い、鉱石、溶剤、水と分離する。ここまでの作業が選鉱場で行われていたそうです。

明治当初に、これらの作業を電気で行っていたと考えると凄い技術だなと感心しました。

一番上の窓ガラスは建築当初のもの

ムーセ旧居の内装は数々の歴史を辿りながら、当初に近い形に再現されているものですが、窓ガラスの一部は、明治に建築された当初のものが残っていました。
気泡が入っていて外の景色に歪みが見えました。

樹齢200年のサルスベリ

建物の入口に樹齢200年のサルスベリがありました。樹の幹が太くて立派でした。
選鉱場が24時間稼働し続けていた活気ある時、そして衰退して閉山する時もじっとここから眺めていたのでしょうか。
情景を想像すると感慨深くなりました。

おじさんとは最後には名前を覚えるほど会話が盛り上がり、竹田城跡のガイドもやってるとお聞きしたので「次は竹田城跡でお会いしましょう。」と言ってお別れしました。

鉱山の欠片

お土産に鉱山の欠片を購入しました。
暗闇で見ると優しく光りました。
飛行石みたい。
こんな優しい光ならポムじいさんも大丈夫ですね。

ふんわり優しい光を放ちました


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