「一歩も動かないツアー」で無印良品の匂いがする落ち葉を嗅いだ。あっという間の90分だった。【レポ記事】
2023年11月4日(土)「一歩も動かないツアー」をやりました。
(告知記事:【2023/11/04(土)】一歩も動かないツアー)
その名のとおり、一歩も動かず、その場から見えるもの、聞こえるもの、感じられるものからガイドするツアーです!
ガイドは、空想地図作家 地理人(今和泉隆行)、路上園芸鑑賞家 村田あやこ、珍スポットマニア 松澤茂信の3名。
押上駅のスカイツリーのふもとに集合し、一歩も動かないポイントの東京ミズマチまで動いて向かいます。普通のガイドツアー同様にイヤホンガイドをつけ、地理人さんの「押上をとりまく鉄道状況」についての解説を聞きながらのウォーキングです。
・浅草駅は別の場所にあった
・東武と京成のポリシーの変化
など、周辺エリアの基礎知識を吸収しました。
東京ミズマチという大きな公園の入り口付近で、一歩も動かないツアーをスタート。東武線、スカイツリー、街路樹や電線、公園の景色などが見えます。
なにせ一歩も動かず90分なので、お話しするトピックはたっぷり用意しました。本日のガイドメニューとして、念のため以下のラインナップを用意したのですが、フタを開けてみればあっという間!
メニュー外のトピックにも横展開し、メニューすべてに触れきれずツアー時間終了。
トークライブと違って、偶発的に目にするもの、聞こえたものから、想定外の広がりを見せるのが「一歩も動かないツアー」の面白いところですね。用意してきたものだでは収まりません。
たとえば、公園入口にクスノキが生えていました。
「クスノキの落ち葉を指でこすると、無印良品の匂いがする」と、路上園芸鑑賞家のガイド村田さん。クスノキから取れる樟脳という成分が、無印良品で炊かれるアロマや防虫剤の匂いに近いんだとか。
みんなでこすって嗅いでみると、瞬く間に、指が無印良品に!
口々に「マジで無印良品だ!」「無印良品の店内!」と驚いていました。無印良品の匂いが共通認識なのも面白いですね。
入口の脇に、小さなケヤキが生えていました。
路上園芸鑑賞家のガイド村田さんは「おそらくこのケヤキは、公園内に計画的に植樹されたものから、種が飛んで自然に生えたもの。一見同じ植物に見えても、計画的なのか自然に生えてるのか、地元の住民が植えたものなのか、色んな意図が混ざり合っている」と話します。
動かずポイントから見える路上園芸や植物の話題で、話しが弾みます。
東武鉄道の特急スペーシアが走り抜けるのを見て、空想地図作家の地理人さんが東武鉄道や押上近辺の開発についてガイドします。
隅田公園ができるまでの歴史を江戸時代から遡ります。
動かずポイントの背後にそびえたつスカイツリー。
スカイツリーの形にこめられた意図や、100年前からスカイツリーの建設が予言されていた都市伝説まで、珍スポットマニアの松澤さんが解説します。
浮世絵師・歌川国芳が作品のなかで「スカイツリーに酷似した謎の塔」を描いてるんですね。浮世絵が描いた場所を特定しながら、火の見櫓、井戸掘りの塔など当時の文化・技術を紐解きながら、都市伝説の真相をお話ししました。
ツアーのラスト10分で「参加者のみなさんのなかで、この風景からガイドできる視点をお持ちの方はいませんか!?」と問いかけると、いくつも面白い視点が飛び出しました。
スカイツリーは実は真っ白ではなく藍白を混ぜているというトピックから「街ごとに似合う色がある」というお話しや、「区道と国道で利用するガードレールが異なっているんだけど、ちょうどすぐそこに区切りがあるのでは?」などなど。
参加者をふくめ、それぞれの視点が交ざりあって深まる90分でした。
このフォーマットなら、ガイドと場所を変えて、無限に出来ますね。
また近々、一歩も動かないツアーやりますんで、場所のリクエストあればくださいまし!
■参加者の感想ツイートの一部です
■今後のツアーはこちら
これから運行予定のツアーは以下のリンクからご覧いただけます。
気になるものがあったら、お気軽にご参加ください。
初参加、1人参加、大歓迎です!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?