徳川家康は石田三成の挙兵を予期していたか？

通説

通説では以下のように言われています。
・家康は天下を取るために三成らの勢力との決戦を求めていた。
・あえて上杉討伐に向かうことで三成らの挙兵を誘った。
・狙い通り三成が挙兵したので、上杉は伊達らに押さえさせ、家康は反転して三成らを討った。

この通説は非常に広く信じられています。この通説をベースに様々な「物語」も作られていて、例えば伏見城を守る鳥居元忠は、三成が挙兵すれば孤立することがわかっていながら、家康の天下を取るために死んでいった、と言われたりします。

しかしこの通説は史実ではありません。
家康が三成との決戦を望んであえて東に向かったということは、あり得ないと言って差し支えないでしょう。

これは家康の置かれた状況を考えればはっきりとわかります。