月と六文銭・第十四章(71)
工作員・田口静香は厚生労働省での新薬承認にまつわる自殺や怪死事件を追い、時には生保営業社員の高島都に扮し、米大手製薬会社の営業社員・ネイサン・ウェインスタインに迫っていた。
田口はターゲットであるウェインスタインの上司・オイダンが日本に配置のアセット(工作員)に撃たれて無効化されたことを知った。
次はウェインスタイン本人だが、一筋縄ではいかない気がするとして、田口は自分自身がエサになって狙撃地点まで連れてこないとダメかと思い始めていた。
~ファラデーの揺り籠~(71