【詩】10年遅く生まれてれば

あと10年遅く生まれてれば
萌えアニメが好きなことを隠さず生きられたかもしれない

あと10年遅く生まれてれば
もっと胸を張ってプロゲーマーを目指せてたかもしれない

昨今
オタク文化なんていうのが本当に受け入れられてる
正直『受け入れられてる』なんて言い回しが似合わないくらい
自然と社会に溶け込んでる
こんなの僕が中学生の頃はあり得なかったな
オタクは迫害されるもの
そんな趣味がバレたら学校でイジメられる
なんだかそんな空気に支配されてたと思う
時代が進むに連れて段々と風向きが変わってきて
僕が18になる頃にはオタクがむしろステータスみたいな風潮すらあった
それもまた堪らなく嫌だった

昨今
ゲームが上手いことは『カッコいい』らしい
世界的に見ればまだまだだけど
それでもプロゲーマーなんて職業が現実的になりつつある
ちょっとちょっと
勘弁してよ
僕が中学生の頃ゲームが上手いことは『キモい』ことだったよ
親からは呆れられたよ
それでお金を貰おうなんて言ったら笑われたよ
きっと歌手とか画家とかになりたいって言ってもあそこまでは馬鹿にされなかっただろうね
そっちの方が100倍現実的な風潮だったもんね
僕はゲームが好きだし上手いしプロにもなった
一線級で活躍出来てないのは努力とかを含めた器量が足りてないだけだけど
それでも思うよ
幼い頃からもっと大好きなゲームに熱中させてくれたらって
胸を張って切磋琢磨出来てたらって
これが将棋だったらきっと親も応援してくれてただろうにって
こんな世界馬鹿みたいだなって

何だかんだと言っても
イタチごっこというか無い物強請りというか
もう20年後ならもう30年後ならって色んな願望が湧くだろうし
逆に10年前ならなんて想いもあるかもしれない
それでもね
少しは感じるんだよ
あと10年遅ければって

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