まきにゃん教　第2章「正義と悪について」

【提示】
この世には正義も悪も無いことにする
絶対的な善悪は存在しないことにしてみる

ここからの話は全て
序章で説いた『絶対は存在しないことにする』っていう前提で進行する

この章は誤解されるのが怖いから最初に強調しておく
これは飽くまで究極的な考え方の1つであって
人の根底にある価値観を改めて見つめ直すことで
今後みんなのより良い生き方に繋がればいいと思っての内容
決して犯罪行為だとか人に迷惑をかけることを助長する意図は無いし
むしろそういうことが今より減ってくれればいいなと思って書いてる

【説明】
みんなにとって正義って言えそうなことはあるかな？
悪だって言えそうなことは？

多分後者の方が考え易いね
殺人はみんなにとって悪？
万引きも悪？
自転車の2人乗りとか信号無視も悪かな？

上の挙げたものは全部ね
日本の法律上で悪いことだってされてるだけなんだよ
もっと言えば現代の日本に生きる大多数の人が嫌悪する行為っていうだけの話なんだよね
極僅かだけど世界にはこれらを悪だと思わない人だって生きてる
少なくともまきにゃん教では「絶対的な悪だ」とは定義しない

改めて注意しておくけど
当然こんな犯罪行為を僕はされたくないし
自分もなるべくしないように気を付けて生きてる
こういうことをする人がたくさん居たら困るなって思う
みんながなるべく法律を守って平和に暮らして居られたらいいなって心底思う
そんなことは至極当然の話

例えばみんなが殺人のニュースを観たとき
犯人だって言われてる人のことを「なんて悪い奴だ」って思う？
でもそれが被害者側にたくさん酷いことをされた末に殺されそうになった結果防衛の弾みで殺してしまった事件だったとしたらどう？
それでも「どんな理由があっても人を殺しちゃいけないから悪だ」ってなる人が多いかな
じゃあね
もしそれが冤罪だったとしたら？
犯人に仕立て上げられてただけで実際は無関係の人でしたって報道されたらどう？
ほとんどの人は「じゃあ悪い人じゃないわ　その人を誤って悪者にした人達と真犯人こそが悪だ」って考えるんじゃないかな
最初の感想通り「いや冤罪だろうとこの人が悪い奴だ　真犯人は悪くない」なんて考える人はほぼ居ないはずだよね
じゃあ悪って何なんだろう

実際に現実でも重い罪を犯しても裁かれない人はたくさん居る
そもそもバレなかったり証拠が足りなかったりしたら法では裁けないし
それらが認められた上でも精神状態とか色んな背景を考慮した結果無罪になる人も居る
逆に罪を犯してなくてもそう決め付けられて裁かれる人も居るんだよ
悪って何なのかな

ここまで読んだ人の気持ちを僕が予想して代弁してみるね
「実際に悪いことをした人こそ悪だ　どういう報道がされようと本当に罪を犯した人間こそが悪人であり裁かれるべきだ　ただし相手に原因があったりやむを得ない事情があればそれは少し考慮するべきかもしれない」っていう感じかな
最後の部分はブレるかもしれないけど概ねこんな感想の人が多いと思う

でも『実際に』って何だろう『本当に』って何だろう
仮にそういうものが存在したとして
僕らに所謂その『真実』を掴むことって出来るかな
結局ここで辿り着くんだよ
絶対が存在しないだからそんなものは分からないってことに

正義について触れていなかったけど
もしもみんなが落とし物を拾ってもらったり誰かに助けてもらったりしたとして
その人を「良い人だ」って思うかな
自分が対象じゃなくてもいい
ニュースとかで自分の危険を顧みず人助けをした人が居たって報道されれば
その人が良い人だって思うかな
そういう人こそが正義だって思うかな

でもね
その良い人達がみんなさ
実はバレてないだけで人を殺したことがありますってなったらどうかな
きっとほとんどの人は「なんて悪い奴だ　どうしてそんな紛らわしいことしてるんだ早く罪を裁かれろ」って手の平を返すだろうね
正義って何だろう

少し変な例も挙げてみる
近所に笑顔でニコニコ挨拶してくれるおばちゃんが居たとして
普通は何てさわやかな人なんだろうって心地良い気持ちになるよね
でも「毎朝うるさいな　ほっといて欲しいな　苦しい」って迷惑に思う人が居たとしたら？
このおばちゃんは人に迷惑をかけてるけど正義かな悪かな

とあるお医者さんが患者さんに劇物を投与して殺したとしたら
これは殺人だし「なんて酷いことを」って思うよね
でも実はこの患者さんは大変な病気の末期症状で毎日生き地獄
痛みと苦しみしかない毎日で殺してくれと叫んでいたとしたら
それを見て居られなくなったお医者さんが安らかに眠っていける薬を投与した話だったとしたら
この人は悪かな正義かな
遺族はどう思うかな

結局さ
分からないんだよ僕達には
誰がどんなことをしてて
誰がどんな気持ちになってるかなんて

だから自分なりに感じて予想して折り合いを付けるのが全てだと思う
自分が手の届く範囲で考えればいいと思う
人に優しくされれば「嬉しいな　ありがとう」と思って
人に傷付けられたら「悲しいな　この人には近付かないようにしよう」と思えばいいだけ
事件のニュースを観たときも「犯人のこいつは悪い」とすぐに考えるんじゃなくて
「怖い事件だな　自分の身に起こらないといいなあ」「どうしてこんなことが起きたんだろう」くらいに留めるのがいいんじゃないかと思う
善悪ってそんなはっきり存在するものじゃないんだよきっと

ここで挙げた例はほとんど日本の法律で禁止されてること
だからみんなが日本に居る以上は罰せられないようなるべく守って生きる事項だね
法律から見れば相対的に悪なんだから

【まとめ】
みんなは幼い頃から「これは正義だ」「あれは悪だ」と教わって生きる
ときには「悪は裁かれるべきだ」「悪者にはこれくらいしてもいい」とも
僕だってそう教えられた
だから苦しんだ
でもそれは世界の全てじゃないと分かった
正義も悪も最終的には無いんだと悟った

昨今じゃ漫画作品とかですら「それぞれの正義がある」なんて言葉があるけど
それをもっと究極的に捉えて欲しい

『悪いことした人』を許せと言ってるわけじゃない
たくさん考えた上でやっぱり自分にとって許せないことがあるなら
その拘りを大事にすればいいし自分なりの行動を起こせばいい
もちろん許す人が居てもいいと思うし
僕自身は自分に危害さえ無ければどうだっていいと思ってる

人間は本来自由だと思う
どんな価値観で生きてもいい
みんなには健やかに生きて欲しい

ただしそれが周りのルールから逸脱した行動の場合は罰せられて不自由を強いられるかもしれない
周りからは「お前は悪者だ」と言われるだろうね
それには注意して自分を大事に生きて欲しい