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某所での乾杯のご挨拶(原稿)

2008年3月のことらしい(遠い目

新郎新婦共に友人であるふたりの結婚式が、某舞浜王国内のホテルミラコスタにてございまして僭越ながら乾杯の発声をさせていただきました、よと。で、こっちがその原稿。意外ときっちり書いてるんですよ?列席の皆様。

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ええ、ただいまご紹介にあずかりましたXXXXXでございます。
見てのとおりの独り身の若輩者でございまして、はなはだ僭越ではございますがせっかくのご指名ではございますので、乾杯の音頭をとらせて頂きます。

それでは「かんぱいっ」

…で済ませたらそれはそれで短くていいんですが、まあ、せっかくですのでちょっとだけ。

昨日リハーサルしてみた限りだと4分と15秒ぐらい、話させてください。

(若干の間)

まずはXXXさん、XXXさんご結婚おめでとうございます。

お二人のご結婚に際し一言、餞の言葉を贈ります。

てね、ふつうでしたらこう、乾杯の挨拶ってのは「人生の先輩から」とか、「長年連れ添ってみて思うことは」とか、そういう立場でお話させていただくわけですが…なにせ、年齢はともかくも「こと結婚」ということですと状況的にワタクシのほうがだーいぶ、そうですね周回遅れぐらいになっておりますので、そういうわけにもいきません。

こういうときは、先人の知恵に頼るのがいい。
虎の衣を借りまして、聖書から一節を引用して餞の言葉とさせていただきます。
『聖パウロのコリントの教会への第一の手紙 13章1-8節。通称「愛の賛歌」です。

♪ あなたの燃える手で、あたしを抱きしめて。ただ二人だけで、生きていたいの。(全力で歌唱)

はい、誰か止めてください。止めどころを失うと最後まで歌わんとアカンからね。

ええ、これは、エディット・ピアフの「愛の讃歌」ですね。

昨年公開の映画『ラビアン・ローズ』、日本だと『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』てそのまんまなタイトルでしたけど、アカデミー賞で主演女優賞とメイクアップ賞、それからゴールデングローブ賞、英国アカデミーフィルムアワードにセザール賞と5冠達成。フランス映画としてはありえへんようなヒットを飛ばしましたね。いや、ほんと

…て、それはどうでもよくて、お贈りしたいのは、こちらの「愛の賛歌」。

「たとえ人と天使の言葉を話しても、そこに愛がなければやかましく鳴るシンバルのようなもの。

預言する力を持ち、すべての知識に通じていても、山を移すほどの深い信仰を持っていても、そこに愛がなければ無に等しい。

また、持っているものをすべて貧しいものに施し、体を焼かれるために渡したとしても、そこに愛がなければまったく空しい。

愛は心ひろく情け厚く、愛は妬まず高ぶらない。

礼に背かず、利を求めず、憤らず、恨みを抱かず、不正を喜ばず、真実を喜び。
すべてを包み、すべてを信じ、すべてを希望し、すべて耐え忍ぶ。

愛はいつまでも絶えることがない。」


新郎新婦の生涯変わらぬ「愛」と、ご両家並びにご臨席の皆様方のご多幸とご繁栄をお祈りいたしまして、乾杯のご挨拶とさせていただきたいと思います。

といったところで、恐れ入りますが皆様、グラスをもっていただいてご起立いただけますか? 

(若干の間)

それでは、ご唱和をお願いいたします。「乾杯!」

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