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仮面ライダー電王妄想スペシャル:私の名はメーテ…いえ、ハナ。

こちらのSSは2007年12月27日に某mixiに投稿したものです。

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食堂車の扉が開いた。どやどやと二人が入ってくる。

「おわったーっ!」「おわったなー」
「ふあー、疲れたーっ。デネブ、熱いお茶淹れ…あ、そうか」
「あははははは、オマエまだキャラが抜けてねー、あはは。ナオミちゃーん、コーヒーっ」「俺、お茶がいいなあ」
「はーい。ちょっと待ってくださいねー」
「青いのとか赤いのとかナシだよー?」
「えー、けっこう美味しいのにー」
「だーめ、なーし。入れたらオレ怒っちゃうよ?な、ユート。オレそういう顔してるだろーっ?ひゃははははっ」
「お前もまだキャラが抜けてないみたいだな、カイ」
「えー?そーかなー?俺もともとこういうキャラなんじゃねーの?なー、ハナーっ」

「え・・・」
なんとなくぼんやりしていて反応が遅れた。これはマズいかも、と思ったところで案の定二人から集中砲火を浴びた。

「おやーっ、ハナ姫におかれてはなにやらモノオモイのご様子っ。ひゃははっ、似合わねーっ」
「なんだ、・・・野上良太郎のことか?気になるのか?」

「そ、そういうことじゃないわよっ」
がつっ!思わず立ち上がりつつテーブルに片足を乗せて二人を下から睨みつける。うん、あたしもキャラが抜けてないな。

「おお、怒ったっ」「怒りの大魔神か」「なんだそれ―、しらねーぞー」「いいんだよ知らなくても」「イインダヨグリーンダヨっ、ひゃっはー!」「なんだそれ」「しらねーっ」
二人のくだらない会話を聞き流しながら、今回は彼らも重症っぽいな、とあたしは思う。まあ、しかたない、野上良太郎の時間にはずいぶん長居してしまったから。

「でもハナさん、なんだか落ち込みっぽ?」
「もう、ナオミちゃんまで。そんなことないってば」

別に落ち込んではいない。仕事はきちんと果たしたのだし、あの時間で彼に会うことはもうないのだから。・・・ただ、ちょっと心が重いような気がする、それだけだ。


「ほんとうにそれだけなんだからね」
思わず口に出したところでユートがいらんことを言った。

「ツンデレ?」

渾身の右ストレートを受けて吹き飛ぶユートをげらげら笑いながらカイとナオミちゃんが見ている。
やっと私たちのタイムライナーに戻ってきた、そんな実感がした。

(「俺の名ははーろkk…いや、ユート。 」に続く)
https://note.com/manet26/n/n93561720e443/edit

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