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カフェと紙コップの話

私がこの業界(飲食向け資材販売)に入ったのが1999年でした。スタートは福岡。当時博多リバレインがオープンした年でした。

自分がなぜこの仕事についた理由は、あるカップを売るためでした。
それが米国「SOLO CUP」です。

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画像は8oz(1ozは約30cc)カップです。当時営業鞄に入れて歩いたのが8ozと12ozと16ozです。業界素人の自分はそれがとんでもないことだというのを知りませんでした。

この頃、ホットコーヒーを飲むカップは6.5ozというサイズが主流で、大きめのサイズでも7.5ozというサイズでした。熱さを感じないように外側にケバケバのある「断熱カップ」というものが多く使われていたと思います。

8ozというサイズは国内カップメーカーととあるコーヒーメーカーさんが自動販売機用に作っていた細いタイプのみで、ホットドリンク用の紙コップで8ozより大きいものなんて存在してなかったんです。一部ホットアンドコールドとして9ozくらいのありましたが、紙が薄くてとても持てたもんじゃなかったです。
 今では主流となっている厚紙タイプなんてどこにもありません。スタバなどのシアトル系カフェ以外では・・

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 もう一つ私が営業をしていて頭を悩ませたのがこの蓋です。
トラベラーリッドと言います。飲み口の開いた蓋ですね。今では当たり前ですが、この頃蓋にこんな穴開いてませんし、蓋に口を付けてコーヒー飲むとかあり得ません。ましてや歩きながらとか・・


 米国SOLO社という会社は今では存在してません。ブランドとしては残っています。SOLOのカップや蓋もずいぶん昔はスターバックスも使用していました。当時私が聞いた話ではスターバックスとSOLO社が共同でカップと蓋を開発したということでした。

 今から約20年前の話ですが、営業先ではほとんどの人が「あれ(スタバ)は失敗する、日本人には合わない」と言っていました。大体12ozや16ozでコーヒー飲まないだろうと。カフェラテとか全然普及してなかったと思うのでブラックコーヒーが当たり前の日本ではそう思うのも当然でしょうね。まだまだ500mlのペットボトル飲料ですらない時代です。コーヒーは120ccとかが多かったんじゃないかな。量を飲むものではなかったんですね。

 今でも弊社の販売する紙コップの7割以上が8ozサイズです。エスプレッソ用のカップ(4oz)は全然売れません。テイクアウト普通はありませんから紙コップの4ozは売れるわけないんですけどね。海外に行くと12ozが主流のところが多いです。韓国は10ozが多いかな。

まだまだこの業界って歴史が浅いんですよね。

それと最後に
紙コップは素材は紙を使用していますが、紙だけではありません。通常は内面にPEラミネートを使用しています。紙だけじゃ漏れますし紙同士を貼り合わせるのにラミネートは必須です(ラミネートを熱で溶かしてくっつけます)。糊付けじゃありませんからね。
 最初に方に書いた断熱カップは内面だけではなく、外側にもラミネートをしています。それを熱で発泡させることで断熱効果を出しているんですね。
 たまに「紙のみ」みたいな表現を見ますが、「紙」マークは構成されている素材のうち51%以上が紙なら「紙」マーク付けれるというだけで、全部が紙ということではありません。


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アメリカのデザインってかっこいいですよね。もう20年以上前のデザインですよこれ。