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宇宙よりも遠い場所(アニメ)

最初の出会いはこのツイートだった。

ろじぱらのワタナベさんが南極!?
とあるアニメの影響だというじゃないか。大のオトナ一人を南極へ送るアニメとはなんぞ!?と、すぐに観た。
今ならAmazonプライムで観られますので、まだの方、ぜひに。

結果から言うと、私も南極行きたい。

金と時間の都合がつけば、もう一人大のオトナを南極送りにしてしまうこの物語の強さ。

何がそんなに響いたか。

くそガールの話だからだ。

くそガールがF4とかいうイケメン金持ち軍団に見初められて……とか選ばれし人間の夢のような物語ではなく、くそガールがくそガールのままくそガールとして自分で選び前進していく話で、これは、昔くそガールだった私にとっては弔い合戦のような物語。

誰にも分からない自分の中の信念を貫き、一人になり
友人を信じ騙されても信じ、一人になり
自分を押し殺しそのまま黙殺されて、一人になり
環境のせいで、一人になり

そんな女の子たちが「自分になる」ために選んだ場所が南極だった。

南極に行きつくには絶対に誰かの手が必要だ。

一人ぼっちの女の子たちが、不器用に助け合いながら南極を目指す姿を
一話ごと往復ビンタの復の方で叩きつけられる感触。
毎話、泣いた。12話は久しぶりに崩れ落ちて泣いた。

これが百合かと聞かれれば厳密には違うと思う。
しかし、百合へ至るあの年代女子独特の世界の基礎が、彼女たちの背景へ容赦なく敷き詰められているように思う。
これは百合を創るためには捕まえなくてはいけない気配ではないだろうか。

この四人が、どこから弾き出されてしまったのか。
弾き出されることが果たして不幸なことなのか。

私は、この四人がどこにいようと天国だと教えてくれているような気がする。雑菌だって生きることが出来ない南極だろうが、敵だらけの日本だろうが、
この四人で居さえすれば。

私の好きな海外ドラマ「glee」もこんな弾かれた学生たちの物語だが、彼らは踊りながら高らかに「Loser Like Me」と歌う。
彼女たちが何かを乗り越える度、私はそれを思い出していた。

何か目標へ向かう時、なにもかもがうまくいかないとき、拗ねず腐らずなんて難しい。

拗ねながら、腐りながら、愚痴りながら、それでも砕氷船ペンギン饅頭号のように後退しながらもちょっとずつ進むのだ。

その時に、同じ道を行く友達が居れば、耐えることはきっと楽しい。

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