見出し画像

夜行バス論評

もう、何往復したか数えられないくらい、東京と大阪を行き来している。
そして、そのほとんどが夜行バスでの移動である。

急いでいるときや事情があるときは新幹線で帰ったり、青春18切符で途中下車しながら帰ったことも数回あるが、やはり圧倒的に夜行バスの方が回数は多い。

理由はシンプル。安いからである。
最安値は新宿-梅田(東京-大阪)間で、1800円だ。2200円のときもあった。
金土日祝や長期休暇とずれているとだいぶ安くなる。

こんなに 安いものは4列シートの席が多いが、4列シートの中でも、耐えられるものと耐えられないものがあることに、だんだん私は気づいてきた。
値段が安くても足がある程度伸ばせるとまだ耐えられる。

そんな夜行バスマスター(?)の私が、夜行バスを予約するときの注意点や、乗らないことをおすすめする夜行バスを紹介しよう。東京-大阪間のバスしか詳しくはないが、選ぶときの参考にはなるかと思う。

まず、絶対におすすめしないバスがある。それはJR高速バスの「青春エコドリーム」だ。
どんなに安くても、だ。

(2回くらい乗ってしまっったがそれ以降乗っておらず、それも4年は前のことなので、今は違うかもしれないということを一応は追記しておく)

乗ったら最後、人生で一番辛いかもしれない一夜を過ごすことになる。
どう辛いかというと、まず座席と座席の間がありえないほど狭い。
さらに前の人が背もたれを倒すと、自分も倒さないとおそらくぶつかるのではないかというくらいになる。もちろん足も伸ばせないし、隣との位置も近い。確実に泣きたくなるだろう。床で寝るほうがマシなくらいつらい。

とりあえずこのバスには乗らないとして、どうやってバスを選べばよいのだろうか。
お金に余裕があれば3列シートなどを選べばよいと思う。だが、私のようにできるだけ安くで帰りたい人は4列シートになるだろう。
そんなときにバスを選ぶポイントを我流のものだが、紹介したい。

まずはじめに、予約サイトの座席の写真を確認すること。詳しい写真が載っていないこともあるが、わかりづらくても、前の席との距離が近そうならやめておいたほうがいい。
繁忙期だとそれなりの値段でも狭いバスもあるし、金曜以外の平日だと広々していてよいバスがとても安く予約できることもある。

だから、写真を確認してから予約するのは重要だ。
もし女性一人で乗るなら女性専用車が一番安心感があるが、もし女性専用車の値段が高かった場合、「女性安心」等の表示があれば女性の隣は必ず女性になるものがあるので、こちらも確認しておくとよいだろう。
あとはコンセントがついているバスや毛布を貸し出してくれるかなど、とにかく予約する際に隅々まで確認しておくことが重要だ。

夜行バスの乗車中は、足がむくんだりエコノミー症候群になりやすいので、SAにとまった際にはトイレに行ったり歩く事が重要だが、無理に行かないことも大事かもしれない。せっかくぐっすり眠っていたのに、戻ってきたらなかなか寝付けなくなる事もあるからだ。

夜行バスは座ったままで寝ることになり、足がむくんだり首が痛くなったり、新幹線などに比べたら身体的にはしんどい。でも、私は夜行バスがきらいじゃない。

稀に夜景がきれいにみえるサービスエリアがあったり、ちょうど日の出の時刻にサービスエリアにとまって山から出る朝日を眺めることができたりすることもある。

バス内のカーテンは遮光性が強いものとそうでないものがあるが、私はチープなそんなに遮光じゃないカーテンで、真っ暗になりすぎないものも好きだ。カーテンに高速道路の光が映ってそれがどんどん流れていく様子を見ながら音楽を聴くと、なんだか特別な時間を過ごしているように感じる。

こんな楽しみもあるから、私は夜行バスがきらいにはなれない。

この話を書いた大学生の頃は夜行バスによく乗っていたが、今は新幹線に乗る事が多くなっている。
でも今でも新幹線はやっぱり高く感じるし、時間に余裕があるときは夜行バスを利用することもある。
10代後半から20代前半でたくさん夜行バスに乗って感じたエモーショナルな感情は忘れられないものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?