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#62 昔の文章を🗝

消してしまった文章たちの中から
好きなものをひとつ、再掲します‪‪‪‪𓈒𓏸✎

高校2年生の真夏に始めたnote
気づけば 1~100 #1~#61 の計161本文章を書いていたようです(なぜ途中で#に切り替えたのかは私も謎😅)

再掲する理由は、このモノサシ屋さんがいま大変な状況にあるからです。

「モノサシ屋さんは素敵だよ」
という気持ちを込めて、2年前のお礼を遅ればせながらさせてください。


素敵な友達の話、必要な人に届くといいな


では!本編です!

2年前にこれを読んで下さっていた方がいたら奇跡…!


私は、数千本ものモノサシを持つ人に出会ったことがある。実はまだ気付けてないだけで本当はもっと持っているのかも知れない…けれど、その人は抱えきれるだけのたくさんのモノサシを持っていた。それも同じ種類ではなく、全てが綺麗に違う種類のモノサシだった。色鉛筆にありそうな色は全部持っていて、初めて見る色や飾りが付いているものもあった。そして一つ一つ、長さもメモリも形も違っていた。

その人は、絶対に誰のことも否定しなかった。誰かを頭ごなしに怒ることも、分かった振りだけをして自分の意見を押し付けることも決してしなかった。素敵なモノサシをたくさん持っていたから、測る方法もたくさん知っていた。

その人は、ただ持っているだけでは無かった。相手に合ったモノサシを選ぶことが出来た。そしてそのモノサシを誰よりも理解しようとし、大切にしていた。だからこそまた新しいモノサシを手に入れることも出来た。

そして極めつけには、使いにくいモノサシを直してあげることも出来た。キツくて重い色のモノサシだったのが、優しくて暖かい色に塗り替わってまた持ち主へと返される。前より何倍も素敵なモノサシにしてあげることが出来た。

ある日、私はその人に聞いてみた。なぜそんなにモノサシを集めているのか。正直、一見してどこが違うのか見分けがつかないくらい似たようなモノサシもあって、どちらかの一つを持っていたらいいんじゃないかと思っていた。それに、そんなに沢山持ち歩いて重たくなったり疲れちゃったりしないのか。

その人は言った。この世界には、自分のモノサシじゃ測れないことが大半らしい。

多くの人と関わっていくと、ネットや教科書にも載っていない、計る道具すらこの世に存在しないようなものに出会うことがある。自分が培ってきた、大切にしてきたモノサシでは上手く測れないこともある。違うものでも、一見何が違うのかを注意深く向き合わないと全く分からない時もある。そんな時にたくさんの種類のモノサシがあると、便利なんだと教えてくれた。

私は心底納得した。

きっとこの人にはとんでもない力がある。それも、鍛えてついた力ではなく、モノサシを集めるうちに自然とついた力だ。そのとんでもない力を持っていたから、モノサシが増えても支え続けることが出来たんだと思った。

そして私はその時初めて気が付いた。たくさんのモノサシに埋もれて今までずっと見えなかったけれど、その人は、私が初めから持っていたモノサシとよく似た物を持っていた。

今すぐに数千本を抱えきれるだけの力は、残念なことに持ち合わせていない。けれど、いつかその人と同じくらい、もしくはそれ以上の数のモノサシを集めてみたい。そう思うようになった。

でも、まずはその人が初めから持つものとよく似たモノサシを手に入れる。そこから始めようと思う。だって、素敵なモノサシ屋さんに私も寄り添いたいと思うから。









最後まで読んでくださってありがとうございました☺️

これは私がリスペクトして止まないあるお方をモデルに書いたものです。

途中、計る と 測る の二つの漢字が出てくるのですが、誤字ではなくわざとです。細かいニュアンスまでどうしても伝えたかったので、漢字のもつ意味までこだわってみました🎖

価値観が宇宙みたいに広く本当に魅力的で、近くにいるだけでもたくさんの事を学ばせてくれます。

《素敵なお写真をお借りしました。ありがとうございます📏》

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