聖園ミカはなぜここまで刺さるのか

この投稿はブルーアーカイブ・エデン条約編のネタバレを多分に含みます。

エデン条約編において様々なやらかしムーブをしながらも、我々の心を掴んで離さない聖園ミカ。
ただひたすらに彼女について語りたいと思います。


・聖園ミカは如何なるキャラクターなのか

物語に登場する二人の人物によって彼女はこう評されています。


全4章に及ぶエデン条約編ですが、その始まりはミカがアリウスとトリニティの和解を企図したことです。彼女は如何様にしてアリウスに忍び込んだのか…。おそらく拳で道を切り開いたのでしょう。

夢見がちで純粋な彼女の想いはしかし、ベアトリーチェに利用され踏みにじられて行きます。

ベアトリーチェは影からサオリを操り、表に姿を現しません。
ミカからすると己を過酷な運命へと導いた主体はサオリであり、これは後にミカの激情がサオリに向かう要因となります。


・セイア襲撃事件

ミカのやらかしの大きいやつその1です。
いくらイラついたとしても病院送りはやりすぎなのでは…。そう思う人も多いかもしれません。

ただ彼女の回想を読むと弁解の余地はあるように思います。

セイアは未来視の能力を有しており、ミカはそのことをよく知っていました。襲撃事件を起こしてもセイアなら回避してくれるだろうというある種の信頼や甘えがあったのではないでしょうか。仮にセイアが襲撃を回避してくれたとしても大問題になるだろ…と思わなくもありませんが、彼女はわりと考えなしなのです。

アリウスと関係を築けたことをセイアに誇示したいミカなりのサプライズだったのかもしれませんが、結果としてこの事件が彼女の転落の始まりとなりました。セイアを死なせてしまったという受け入れがたい事実がミカを自棄に向かわせます。

・クーデター事件

ゲヘナが嫌いとか言ってますが、この子はただ自傷行為を繰り返してるだけです。破滅へと突き進んでいた彼女は、セイアが生きていると知らされた瞬間、あっさりと牢に繋がれることを選びます。

・アリウススクワッドストーカー事件

「自分が許されるわけがない」
彼女が繰り返し口にするこの言葉は、「許されたい」「やり直しの機会が欲しい」という想いの裏返しです。
軽めの自暴自棄モードではありますが、セイアが生きていたことと、赦しを得られる機会があるかもしれないという一筋の希望が彼女を繋ぎ留めています。

しかし、セイアとの行き違いと目の前でセイアが倒れるという衝撃的な出来事によって、彼女の感情の針は再び振り切れてしまいます。


・心の奥底では

正直なところを言うと、私はミカの四章前編・中編での行動を上手く処理できずにいました。彼女の自暴自棄ムーブは自傷的な意味合いを多く含んでいて、サオリ一人に害意を向けるキャラクターではないように思えたからです。なので後編のこの台詞を読んだとき、すとんと腑に落ちるものがありました。


・結局なぜ刺さるのか

エデン条約編の魅力は生徒の未熟さがこれでもかというくらい描かれていることにあると思います。生徒たちの未熟さゆえの失敗や苦しみは、同じく未熟な私にとても刺さるのです。
美園ミカという最大の問題児が、同時にとても魅力的なキャラクターであるのはある意味必然なのかもしれません。


あとまぁめっちゃビジュアル良いしね


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