コロナの果てに
コロナの果てに
私は手放すことを知った。
克服しようとあらゆる努力をして
疲れ果てて
その戦いを放棄した。
そしたら
小鳥たちが
そうそうそう、たのしいでしょと歌い
蛍は
光りながら無邪気に踊り
カモシカが
それでいいのだーとぼそっ現れた。
負けるのではなくて調和していくこと
裁くのではなく理解していくこと
妥協するのではなく持ち場を見極めること
競争するのではなくともに歌い踊ること。
世界は不思議に満ちていて
わかりっこない。
人はこんなにも小さく儚くて
今ここに生きているという奇跡を味わうだけで
精一杯のはず。
真っ白な朝の根の上高原から
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