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第4回闇キャンプ★後編 ほろ酔いリーダー、配信外でも大暴れ!【今治市・大角海浜公園くじら広場キャンプ場】

心地よい海風に吹かれながら絶景を堪能し、一献傾けるリーダーとGOTO。「拠点、こっちの広場にして正解やったね!」とくじら広場を選んだ自分達に賞賛を送り合って乾杯している。

GOTOは、隣で飲んでいるリーダーのピッチが速い事が気掛かりで酔うに酔えないでいた。他方、リーダーはチーズを片手にGOTO特製の赤ワインをポンジュースで割った「なんちゃってサングリア」を飲んでいた。なんちゃってサングリアは飲みやすいらしく、ひと口飲んでは景色を見てご機嫌に「最高~♪」と言いっている。2人はスマホで景色を撮影しはじめた。

その頃、堤防ではシーフード爆釣チャレンジ中のディレクターが慌てふためいていた。今まで当たりが来なかった竿が、突然重くなったのだ。リールを巻きながら釣竿を引く。釣竿の先が海に向かって激しくしなる。来た!これは大物だ!
今すぐにでも拠点で料理をしているクッキング班にそう叫んでヒットを伝えたかったが、ディレクターはそれをグッと抑えていた。内緒で釣り上げて、大物を手にドヤ顔で拠点に帰りたい。釣れないと思っている2人を驚かせるのだ。それでこそ海の漢。
竿を引くディレクター。この獲物、100均の竿では釣り上げられないかもしれない。暗い海面に目を凝らすが、獲物の魚影らしきものはまだ見えてこない。ディレクターは額の汗を拭った。
海の中にあるディレクターの仕掛けには、彼の想定を遥かに超える巨大な獲物がかかっていた。ソイツは針がかかっていても暴れる事なく悠然としていた。晩ごはんをかけたディレクターのシーフードに対する熱いパッションに応えた獲物、それは・・・母なる大地。我々の住まう素敵な宇宙船・地球号だった。
数分後、リールを巻いても竿を引いても一行に走らない釣り糸に、ディレクターは自分が根掛かりをしていることに気が付いた。根掛かりを外そうと格闘するも、糸が切れルアーが帰ってくることはなかった。

「大物がかかったんですけどね・・・」
堤防から拠点に戻ったディレクターが、酒を片手に「パスタのカロリー爆弾」が焼けるのを待つリーダーとGOTOにそう告げる。「マジで!?逃がしたん!?」と驚く2人に「大きすぎて100均の竿じゃ無理でした・・・」とひと息置く。悔しがるリーダーとGOTOに「僕、地球を釣ったんです」と続けるディレクター。リーダーとGOTOの笑い声がキャンプ場に響き渡った。

ちょうどGOTO特製「パスタのカロリー爆弾」が焼きあがる頃合だった。チーズの焼けるいい匂いが辺りに漂っている。3人は焼き立てアツアツのカロリー爆弾を囲んで夕食のテーブルに着いた。GOTOが取り分けている間に、リーダーが皆に酒を配り、全員が席につくと乾杯をした。

GOTOが作ったパスタグラタンの味は最高だった。4種類ものチーズを惜しげも無く使ったことで奥行きがある美味さに仕上がっている。焦げた部分が香ばしく、酒が進む。3人はあれこれ話しながらも、二言目には「旨い!」と口々に言った。あれだけ大量にあったパスタグラタンがすごい勢いで消えていった。

ここからいよいよ、リーダーが料理の腕を振るう番だ。
まずは、冷凍あさりと赤ワインを使ってアサリの酒蒸し作りに取り掛かる。お気に入りの火吹き棒で焚き火の火力を増してステージを整えるリーダー。少し多めにオリーブオイルを垂らしたスキレットにチューブニンニクをにゅーっと「の」の字を書くように適当に入れる。すでに酔って楽しくなっているリーダーは、いつもよりもダイナミックに調理を進めている。アツアツになったスキレットに凍ったままのあさりを袋からダイレクトに放り込む。その瞬間、バチバチバチ!と音を立てて油が盛大に跳ねはじめた。「あちちちちち!」と逃げ回るリーダー。それを見て爆笑するディレクターと、素早くスキレットに赤ワインを注いで油はねを食い止めるGOTO。キャンプ場には闇チームの他にも5組のグループがいる。すぐ近くには合コンキャンパー達の拠点もありキャピキャピと盛り上がっているが、闇チームがどこのグループよりも楽しそうだった。

油はねがおさまった事を確認してリーダーはアルミホイルでスキレットに蓋をして、火にかけること数分。あさりのワイン蒸しが完成した。出来たてをみんなで囲んで食べながら酒を飲む。次々とアサリの殻が殻入れに積み上がっていく。
リーダーは「まだアヒージョもあるんやけん」と言いながら、切っておいた具材を取り出して準備を始める。スキレットにたっぷりとオリーブオイルを注いでそこにアヒージョのシーズニングを入れて火にかけることしばらく、油がグツグツとしてきた。

そこに、切った具材を全て投入して混ぜていく。買ってきているフランスパンを同時に焼きたいリーダーは、「パンはぁ?パァン!パァーン!」とフランスパンを呼ぶ。呼ばれたからといってフランスパンが走ってくるわけはない。GOTOが笑いながら切ったフランスパンを差し出した。動くのを面倒くさがり始めると、リーダーが完全に酔っているサインだ。
火にかけているアヒージョを混ぜながら、煮えたぎるオイルをオタマにすくったリーダーは、それをグビッと飲んで「ええ感じよぉ!ええ旨み!」と親指を立てる。グツグツに煮える油を飲んだと驚くディレクターをよそに、リーダーは、GOTOにライトをいい角度から当てさせて、ディレクターにカメラを手持ちにしてアヒージョが煮えている様やパンが焼けているところをいい画角で撮るように言う。
「ティームワークです!素晴らしい!これぞ我らのティームワーク!ティームワークが光っておりまあぁす!」とその様子をご機嫌に解説するリーダー。こうして無事に物撮りも終わり、出来上がったばかりのアヒージョをテーブルに運ぶ。

GOTOの無茶振りによって生まれた「ちょっと変わったアヒージョ」は控え目に言って大成功だった。表面が少しカリッとしたえびちくわやカニカマの食感がまた旨い。
先頭を切ってひと口食べたリーダーは、ディレクターに「ユウト!カニカマは今!今が1番美味しい!はいっ!カニカマっ!食べて!」と目を見開いて圧強めにおすすめし始めた。
鍋奉行ならぬ「アヒージョ奉行」だ。おそらく日本初であろう「アヒージョ奉行」と化したリーダー。圧にやられたディレクターは、お奉行様の前に自分のフランスパンを差し出す。するとお奉行様、今食べ頃の具材を見極めて、ディレクターのパンの上に乗せていく。彼にフゥフゥする隙を与えることなく、「Go!Go!Go!Go----!!!!」と言うお奉行様の掛け声が響く。それに合わせてアヒージョを頬張るディレクター。熱さに悶える顔を見て爆笑するお奉行様。これぞ闇チーム式アヒージョの楽しみ方である。お試しあれ。
灼熱のアヒージョに全員酒が進む。この時点でいつもの量以上に飲んでいるリーダーは、ロッキングチェアに背中を預けて楽しそうにずっとユラユラしている。満腹の状態に酒も入り、時折眠たそうに目をトロンとさせているリーダーに「生配信、大丈夫?」と心配の声をかけるGOTOとディレクター。GOTOが作ったなんちゃってサングリアを片手に、「もう、寝るかぁ!」と言うリーダー。すると思い出したかのように、最近Youtubeで見かけたというおっぱいをプルンプルンさせながらキャンプをするプルンプルンキャンパーがけしからんと話し始めた。生配信をご覧になった方なら分かるだろう、配信で話していたオンナの武器・お色気にキャンプを掛け合わせて再生数を稼ぐプルンプルン動画の話題は、ここでも出ていたのだ。

こうして、リーダーが配信までに大暴れの限りをつくしている間に、いよいよ生配信の時間が迫って来た。パソコンやWiFiの準備をするディレクター。ヘアメイクのGOTOはリーダーの髪を軽く整える。
寂しがり屋のリーダーは、酔っ払いながらも配信に人が集まるようにSNSを使って呼びかけを入念に行う。ほか2人も同様に呼びかけをする。キャンプに参加していない私たちお留守番組の闇メンバーにも招集がかかった。
こうして始まったのが、あの生配信だ。

私をはじめ、お留守番組の闇チームの面々は
画面に映し出されたリーダーの酔っ払い具合に驚き、無事に配信が終わることを祈りながら見守っていた。
プルンプルン動画の話題を始めた時には、アカウントをBANされるんじゃないかとドキドキすると同時に「シラフになってこれを見返したら、リーダー、恥ずかしすぎて引き込もるんじゃないかなぁ」と心配もした。
自分が酒に弱いことを自覚しているリーダーが何故こんなに酔うほど飲んでいるのか不思議だった。美味しい料理に気の置けない仲間との楽しいひと時などいくつか要因はあったが、リーダーに酒を飲ませていた1番大きな要因は、間違いなく大角海浜公園くじら広場の素晴らしいロケーションだ。くじらめ、なんと罪作りなキャンプ場か。
しかし、さすがはプロ。リーダーは酔いどれであっても配信をやり遂げた。水をがぶ飲みしながらも1時間半しゃべり続けたのだ。酔っていようとも爪跡は残す。さすがは後に小豆島の妖怪美術館に公認されることとなる愛媛のおしゃべり妖怪。
それにしても、酔っ払ったリーダーの姿は、娘のくれなちゃんそのままだった。
配信の様子をまだ見ていない方は是非1度見てみて欲しい。

こうして生配信を無事に終えたリーダーは、GOTOが組み立ててくれたコットに吸い寄せられるように寝転がると、寝袋を被ってあっという間に寝息をたて始めたのだった。
テーブルの上に置かれているリーダーの火吹き棒が月の光に照らされて白く光っていた。
まるで、最後の曲を歌い終えて去ってゆく山口百恵がサヨナラの代わりにステージ中央に置いた白いマイクのように。

楽しかった夜が明け空が白み始めた。キャンプのときのリーダーの朝は早い。夜明け前に起き出して、朝日を眺めて彼女の1日がはじまる。この日も早起きしたリーダーは朝の様子を撮影し始める。GOTOも起きてきて、一緒に朝食を作り始めた。

リーダーが焼いたホットサンド、GOTOが作った目玉焼きが完成しコーヒーを淹れると、3人揃ってゆっくりと朝食を摂る。陽射しは強いけど穏やかな朝だ。
その後、各々のテントを撤収して海沿いの道を走って家路に就く。
キャンプを始めて1ヶ月で4回という怒涛のキャンプ千本ノックを満喫した闇チームの夏も終わりを告げようとしていた。
しかし、3週間後、我々は香川にあるキャンパー垂涎のギア天国、聖地・「Alpen アウトドアーズ宇多津店」に降り立つ!
次回、動画化されていないキャンプ用品爆買い回!!リーダーがベテランハンターにロックオンされる!その運命や如何に!?

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