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【小豆島旅行記⑬2日目~part.4~】怒涛のプロレス合戦✩妖怪美術館のめくるめく面白ワールドを堪能せよ

美術館巡りの出発地点であるミュージアムショップに戻ってきた我々にチョーケシ兄やんがこう言った。
「お札鑑定をしましょう!」
1人ずつその人にピッタリの妖怪お札を見てもらう事になった。妖怪お札の種類は4種。その内どれがいいかを「妖怪お札鑑定士」が選んでくれるのだ。トップバッターは私だ。妖怪お札のコーナー前に立つ。私の前に立った2人の女性スタッフさんのうち1人がおもむろに忠平メガネを装備した。
忠平さんの丸眼鏡はサイヤ人のスカウター的な役割をするのだろうか。見えない何かを見てくれているに違いない。
よく見たら妖怪お札のコーナーの妖しいネオンの下は祭壇の様になっている。そこに置いてあった重そうな木箱を手に取った" 鑑定士 "が、何かを祈りながらガチャガチャと音を立てて木箱をシェイクする。結構長い間箱を振っている。怪しさ100点満点だ。なんか面白い。
その間、祭壇の方を見ていた私はそこにお供えしてあるとある赤い物体を見つけ、吹き出しそうになるのを堪えた。振り返って闇メンバーに報告する。

見て。江戸っ子煮が...ある。
江戸っ子煮はリーダーがパーソナリティを務める「宮崎ユウのラジオに帰ろう!」のスポンサー、株式会社アール・シー・フードパックの商品だ。" 江戸っ子"と付くが愛媛のご当地缶詰なのだ。なぜここに。我々は腹を抱えて笑った。やられた。まさかこうくるとは。
「えい!」という掛け声と共に木箱から1本の細い鉄の棒が出てきた。おみくじみたいなシステムだ。その棒を見たお札鑑定士は隣にいるもう1人の鑑定士にそれを見せ、ゴニョゴニョ...と協議を始める。そして「出ました。これです!」と私にピッタリのお札が手渡される。この流れで我々メンバーが1人ずつ料理されていくのだ。

" 鑑定はチカラを使うため、一度に2人が限界 "という設定になっているらしい。お札鑑定士は入れ替わって鑑定していく。ある者は、江戸っ子煮を両手で持って天に掲げ祈りを捧げる、ある者は丸いフレームのメガネをかけているディレクターに「え、同業の方ですか?」と自分がかけている忠平グラスを指してボケてみせる。またある者は「こんなの今まで出たことがない!」と言いながら1番人気のお札をさずける。

とにかく、我々はあの手この手でかまされていったのだ。メンバーが何かかまされる度に我々は腹の底から笑った。腹筋が痛い、ずっと笑いっぱなしなので表情筋まで筋肉痛だ。

笑いすぎでフラフラの闇チームはチョーケシ絵馬を書いてチョーケシタワーに下げることにした。それぞれがチョー消しにしたい事を絵馬に書いてチームで並ぶように横一列に結んだ。
そこへチョーケシ兄やんがチョーケシ棒を持ってやって来た。

「チョーケシダンスをしましょう!」
Shall we dance?である

我々は1人ずつ順番にチョーケシ棒を持って
皆でチョーケシ!チョーケシ!と歌い踊って奉納した。
我々闇チームがチョーケシ絵馬に何を書いたのかは、ぜひ妖怪美術館に行って確認して欲しい。

ここで、妖怪美術館を100倍楽しむ方法をお教えしよう。それは、お札鑑定やチョーケシ絵馬奉納からのチョーケシダンスなど、誰でも参加できる面白イベントに積極的に参加してみることだ。恥ずかしがらずにぜひ面白がって参加して欲しい。参加するとあら不思議。妖怪美術館が小豆島がもっと好きになっているだろう。大丈夫、全てはアート。怖くない。

我々がチョーケシダンスを踊っている間にチョーケシタワーの周りに椅子が用意されていることに気づいたのは、踊り終わった後のこと。何か来る!と察した我々に、チョーケシ兄やんは、
ただ今より認定書授与式をしたいと思います
と宣言をした。我々が想定していたセレモニー的なプロレスだ。
「えー!何ー?!」と言いつつ、瞬時にアイコンタクトをとる闇チーム。合図が来たら愛媛から持って来た闇柑の苗木を出す手筈になっている。

こうして「宮崎ユウ愛媛のおしゃべり妖怪認定書授与式」は執り行われた。これでリーダーは晴れて妖怪美術館公式の「愛媛のおしゃべり妖怪」になったのだ。

かなり細かく書き込まれた妖怪画の飾り枠が素敵な認定書には忠平さんの眼鏡マークも押印されている。めっちゃ可愛い。こんな感じのメモ帳とか作って欲しいなぁ...

それでは、我々愛媛の闇チーム入館を記念して...
というリーダーの言葉を合図として、闇柑の苗木を出してくる。
記念樹として闇の蜜柑「闇柑」の苗木を贈ります
我々からの記念樹の贈呈式が始まった。
併せて妖怪美術館を操るヒトの生誕記念樹も贈呈した。一緒に銘板も渡す。

我々のプロレス返しが決まった。妖怪勢はビックリしておるw
闇柑はミュージアムショップの前で「チョーケシの歌」を鬼のように繰り返し聴かせて育てているオリーブの苗木の棚に飾られた。

闇柑よ、強く育て。4年くらいかかる話だが、もし実が付いたら面白いことになる。高値でミュージアムショップに並ぶかもしれない。食べ頃のタイミングで我々がアポなしでみかん狩りに来ても楽しい。みんなマイハサミを持って凸だ。

その後、忠平さんがリーダーの似顔絵を妖怪風に描いてくれた。その似顔絵タイムにまた妖怪美術館からのプロレスが仕掛けらる。

それは、チョーケシ兄やんからの御相談という名目で始まった。先発隊の上陸時の記念ライブに観客が集まらなかったのは、ポスターやチラシに時間を入れ忘れていたからだと話す兄やん。だからもう1回チャンスを貰えませんか?と言いながら兄やんは手に持った紙を広げる。

明日の日付が入ったスペシャルコンサートのチラシだった(笑)それ、見たことある。我々は笑い転げた。
場所は小豆島ふるさと村イベント広場。「島フェス」などのライブイベントでも使われる屋根付きのステージを備えた会場だ。ビッグネームのアーティスト達も立ったステージである。妖怪美術館のスタッフさんもメンバーの「小豆島ウクレレ倶楽部」が参加するイベントで一緒に歌うという内容だった。ウクレレ倶楽部の皆さんの生演奏でステージに立つ。
出演時間5分とか色々面白い。

思えば、事前にチョーケシ兄やんから貰っていた行程表には所々謎の時間があった。我々はそれを見ながら、絶対に何かあると分かっていた。最終日である明日の10:00~11:30のところには「お時間ください」とだけ書いてあったのだ。これのことだったのか。小豆島に上陸した時から全てはここに繋がっていたのだ。我々は「やられたなぁ」と思いながら、妖怪美術館ワールドを堪能していた。

その時、デジタルクラッシャーの闇が妖怪美術館に襲いかかった。妖怪美術館を操るヒトが撮影で使用していたジンバルの首が突如グルングルン回り始めたのだ。もはや首振り人形と化したジンバルを片手に、妖怪美術館を操るヒトは
「壊れました!」と言った。しっかりとデジタルクラッシャーGOTOを見て。
恐るべしデジタルクラッシャーの闇。たまたま隣にいただけなのに...。

「反対側から電磁波を当てると直るんじゃないか」とか言いながらジンバルに手をかざすGOTOの傍らでライブの軽い打ち合わせは進む。打ち合わせが終わると、「リハーサルをしましょう」と練習を始めるリーダーとチョーケシ兄やん。我々はコーラスで参加した。ジンバルは、まだ直っていない。

このまま、生配信で明日の告知を!
チョー消し様の前に誘われる。こうして、妖怪美術館のTwitter生配信が始まったのだった。
その後、明日の入り時間など軽い確認をして我々は妖怪美術館を出た。また明日!と言いながら。また明日...、いい言葉だ

大人同士の本気のふざけ合いの時間だった。真面目にふざけ合うのはめちゃくちゃに楽しい。笑いすぎであちこちが痛い。疲れていたが、心地の良い疲労だ。持久走とか終わったあとの爽やかな疲れだ。あぁ、やっぱり小豆島は、妖怪美術館は面白い!我々は、小豆島が大好きだ!妖怪美術館が大好きだ!操るのヒトのジンバルは...なんか、闇が去ったら直るんじゃないだろうか。
皆そう思いながら車を走らせる。

行先は今夜の宿泊地「国民宿舎小豆島」。前回我々がさぬき夢気球フェスタの会場から見上げていたあのオーシャンビューのロッジが、" 小豆島のウユニ塩湖 "と名高いピカピカ床のレストランが、そしてご馳走が、我々を待っている!
小豆島の夜は...長い!

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