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【小豆島旅行記・番外編】超・局地的小豆島名物「鈍器のようなもの」に迫る!

妖怪美術館のミュージアムショップの一角にそれはある
「鈍器のようなもの」と名付けられたそれは、何を隠そうオリーブの古木の端材だ。

初めての小豆島訪問から帰宅後、Twitterを使って小豆島ウォッチを始めた頃のことだった。イベントでオリーブの端材に「鈍器のようなもの」と名前を付けて販売しているという妖怪美術館の投稿を見つけて驚いた。なんて面白いことをするんだろう。
買ってみたい。そんな気持ちになった。同様の意見の人達がいたらしく、通販を望む声がコメントされていた。
その数日後、妖怪美術館は本当に通販をはじめた。

お手製の鑑識用標識と一緒にレイアウトした現場検証中テイストのサスペンスな香り漂う商品写真をアップし、どの鈍器にする?と問う投稿。サイトにアクセスすると、それぞれの鈍器に付けた「持ちやすいやつ」、「存在感あるやつ」などカタチ由来の商品名や、商品の代金よりも送料の方が高いなどとてもぶっ飛んだサイトに仕上がっていた。期待値を軽く飛び越えてオモロいモノを出してくる妖怪美術館に心を打たれた。
しかも、購入したことをTwitterに「#鈍器のようなものポチッた」と付けて呟けば妖怪美術館で引ける闇くじをつけてくれるという。
自分以外にも興味を持つ人がいる!買ってる人がいる!と言う安心感で広く鈍器購入を誘う手口である。素晴らしい。
もちろん、私はすぐさま購入した。
そして数日後、手元に届いた「鈍器のようなもの」。
その送り状には

「木片」と書かれていた。「さすがに鈍器って書いたら届けて貰えないからね!」という理由らしい。
そして箱を開くと、

緩衝材として丸めた妖怪新聞号外がビッチリ入っている。そして闇くじが入っている。極めつけが手書きで書かれた「おまけ」という小袋。

Twitterに通販開始時にアップされていた現場検証風の写真でも使われていたお手製の鑑識用標識だ。
アナタもこれを使えば、楽に現場検証風写真を撮れるというキットに仕上がっている。
もう届いた時からずっと笑いが止まらない。妖怪美術館ワールドがそのまま箱に詰められて来たのだ。小豆島に行かずして妖怪美術館ワールドを楽しめるのだ。なんて素敵な通販なんだろう!私は感動すら覚えた。

初めて見るオリーブの木の断面。まじまじと見ると中はかなり詰まっていて、ズッシリ重い。

そして、我が家の猫がずっと鈍器のようなものの匂いを嗅いではスリスリと頬を擦り寄せている。オリーブはマタタビ科ではないはずだが、もしかしたら猫が好きな匂いがするのかもしれない。我が家の猫の反応を見ていると、マタタビよりも刺激は少なめのようだ。猫主さんもニッコリの商品ではないだろうか。

この「鈍器のようなもの」、現在では妖怪美術館のベストセラーとしてミュージアムショップでは売り場を拡張して販売されている。
今回、小豆島再上陸の旅で妖怪美術館を訪れた私の心をひと目で鷲掴みにしたのが、写真中央のハート型に節の跡がある鈍器だ。

見ての通り、「鈍器のようなもの」とひと口に言っても個性は様々なのだ。妖怪美術館を訪れた時には是非ひとつひとつ見てみて欲しい。鈍器は一期一会だ。もし、目が合う子や気になる子がいるようであれば、ぜひお迎えしてみてはどうだろう。鳴くわけでもなければ、散歩が必要なわけでもない、気軽に連れて帰ろう。

今回購入したハートの鈍器は我が家の玄関に値札もそのままに飾ってある。

下駄箱の上に飾ってあるのだが、現在、そこには、同じく妖怪美術館で買った妖怪御札も飾ってある。目指すは、うっかり入ってきたセールスマンが秒で帰りたくなるヤベェ玄関である。

そして、この「鈍器のようなもの」、文字を入れてくれるサービスもある。

この様に焼きゴテで丁寧に文字を入れてくれるので、お誕生日のプレゼントや記念品などにもオススメなのだ。相手が妖怪美術館好きの人であれば、送られてきた箱をそのまま渡すだけで産地直送の妖怪美術館ワールドを感じられるとあって、二重に喜んで貰えること間違いなしだ。

本来捨てられる端材に「鈍器のようなもの」と名づけ、新たな役割を与えているのだ。
これって、今、よく言われている「SDGs」になるんじゃないか?
これからも、この局地的小豆島名物「鈍器のようなもの」に注目である。

ちなみに、緩衝材代わりに使われていた妖怪新聞号外は、綺麗にとっておいて

このようにラッピングに使用してもオシャレだ。小豆島のお土産を包んで渡すのにも重宝する。妖怪美術館号外は無料で配布されているので、これも要チェックだ。

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