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闇の散財ツアー 前編★聖地Alpenアウトドアーズに闇チーム参上!!!

2020年9月21日、香川県のとある店、まだ開店1時間も前の午前9:00のこと。誰もいないはずの駐車場、店舗出入口に最も近い場所に2台の愛媛ナンバーの車が停まっていた。その傍らには4つの人影が、まだ開店していないその店を見つめて立っていた。ある者は「ついに来た・・・」と聖地に降り立った喜びに浸り、またある者は、まだ見ぬめくるめくキャンプギア天国を想像して武者震いをしていた。
時折出勤して来るスタッフさんが、遠慮がちにこちらを見ながら社員通用口のセキュリティロックにIDをかざして入って行く。

ここは、「Alpenアウトドアーズ宇多津店」。前年の3月末にオープンして以来、約800坪・中四国最大規模という広大な売り場に200を超えるアウトドアブランドを取り揃え、オープン以来、訪れるキャンパーたちを大散財へとバッサバッサと導いてきた魅惑の館である。

その豊富な品揃えだけでなく、気になるテントやギアがあれば例え展示していない物であっても、スタッフさんのレクチャーを受けながら試しに設営してみて実際に使用感を体験して吟味ができるというスタイルが魅力のアウトドアショップだ。キャンパーなら1度は行ってみたい憧れの地。

その駐車場で開店1時間前に集まる4つの人影は、前日の約束では9:40にここで待ち合わせをしていた闇チームだった。興奮のあまり約束の40分も前に到着した2組は、同じく40分も早く現地に到着して停っている互いの車を見つけて笑い転げた。カメラを構えながら、「いやー!遂に来ましたぁ、Alpenアウトドアーズ!」と声をかけながら店の外観を撮影するリーダー。その言葉に「楽しみすぎて早く着きすぎましたね(笑)」と返すのは、私・今日の散財見届け人を勤めるまなみんだ。「だって、開店1時間前やもんね(笑)私ら以外、誰もおらんやん」と笑うGOTO。「しかもここって、大きなテントとか買う人が最短で車に荷物載せれるけんって停める場所やん(笑)」と車を停めた駐車場スペースを指さして笑うのは私と同じく散財見届け人としてやって来た我が家の大黒柱・たっちゃんだ。
想像してみて欲しい。出入口のど真ん前という駐車スペースに開店1時間前に停めた県外ナンバーの車の前で4人の大人が円陣を組んでいるのだ、もし私が店のフロアに出るスタッフさんだったなら、「買う気満々のお客様グループ」と認定して、顔をしっかりと覚える。そして店内で見つけ次第、可及的速やかにロックオンする事だろう。
開店まで1時間も時間があれば、どこかに時間つぶしに行ったりするだろうが、我々は聖地に降り立った興奮もあり、そのまま駐車場でおしゃべりをして過ごしていた。
気がつけば開店30分前、周りに車が停まり始め、店内から交通整理の警備員さん達も出てきてそれぞれの持ち場についた。そういえば、もう空いている駐車場が少なくなっている。みんな、開店したら直ぐに入店しようと、車を降りて出入口付近に待機しているではないか。我々はその様子を変わらず車の横でおしゃべりしながら観察していた。
「すごいねぇ、今日広告でも入っとるんかな?」GOTOが開店前の様子を見回しながら言う。入り口から見える店内ではスタッフさんたちが開店準備を始めていた。

いよいよ開店10分前、駐車場は満車、目の前の国道には駐車場が空くのを待つ車列ができ始めていた。入店を待つ人達で店の前は賑わっていた。これからキャンプには1番いいシーズンが始まるのだ、みんなそれに向けて準備をしているのだろう。
ある種独特の熱気漂う開店前の様子は、我々闇チームのテンションを否応なく盛り上げていた。そして開店の10:00。スタッフさんが自動ドアを開くと、人の波が大きな店舗へと吸い込まれていく。離れたところに車を停めたであろう人達が、その流れに開店したことを悟り、出入口に駆け寄ってくる。すごい、まるで正月の初売りを迎えたデパートのようだ。
テンションも期待も最高潮に達した状態で我々も店に入る。

広い!品数の多さを感じさせつつも、ごちゃごちゃ感を出さない圧倒的陳列スキルの高さ。こんなに人がいてみんなが荷物を持っていても、楽に擦れ違える程に広く取られた通路、明るいけれど明るすぎない絶妙な照明のせいで、好奇心が煽られて奥に何があるのか、もっと見てみたくなる照明トリックの妙。何よりあんなに沢山の人が吸い込まれたのに、それを全く感じさせない。店内なのにキャンプ場感覚でゆったりと過ごせる空気が漂っていた。何もかもが別次元の空間。さすがは中四国最大規模。その規格外の雰囲気に「すごーい!」と感動する闇チームの面々。駐車場から数m歩いただけなのに、すでにすっかりこの空気に飲まれて爆買いスイッチが点灯している。
せっかく来たのだ、店内を隅々まで見ていく為に、まずは軽く店内を1周見て回ってから気になる物がある所にもう一度行くという戦法を取った我々。入ってすぐのシーズン毎の企画展示のコーナーから見始めたが、ここで「これ、ユウトが好きそうやな」とCHUMSの派手目のベルをディレクターへのお土産候補として手に取るリーダー。

それを見て「これ、絶対にユウトさんが好きな色使いやね!いやぁ、CHUMS可愛い!」と言うGOTOの目はキラキラしている。
今、ディレクターのお土産候補になっているのは熊よけの鈴である。CHUMS独特の派手可愛い装飾をされた熊よけの鈴は、まさに柄に柄を合わせるレイヤードの達人であるディレクター・中岡ユウト然としている。あぁ、ディレクター、あなたのお土産は熊よけの鈴になりそうです。これで通勤時、熊さんに出会っても安心してスタコラサッサできますよ。
その流れで店舗中央にあるテントが設営展示されているウッドデッキのコーナーを見て回った。テントの他にも焚き火台やキッチンラックなど、実際に使う感じで展示されていて、気分はショッピングではなく「突撃!隣のキャンプ飯」と言った感じだ。1つ1つテントに吸い込まれては中で寛ぐ闇チーム。
ふと横を見ると隣の広く取られたスペースでは、スタッフさんにレクチャーされながらテントを試し張りしている人がいる。すぐ近くにまた新しく試し張りをしようという人がスタッフさんに案内されて来た。スタッフさんは未開封のテントの箱を躊躇なく開封し始める。新しいものでもこうやって躊躇なく試せるのは嬉しい限りだ。教わって買っているから、実際に使う時に建方が分からないということも無い。
店が広くて気が付かなかったが、改めてよーく見ると色んなところにスタッフさんが立っている。彼らはゴリゴリにセールスをすることなく、こちらの様子を見て何か探している人や、悩んでいる人に声をかけている。圧迫感なく近づいてその知識でアドバイスをしながら、同時に「これを買う」という決断をもサポートして売っていく。決断するのはあくまでお客様というスタイル。
業種は違えど販売スタッフの経験がある私から見ても、彼らはかなりの手練ぞろいだと思った。恐るべし、Alpenアウトドアーズ。
「これはすごい所に来た」と思いながら店を見て回る。気になるものを見つけては「これ可愛い!」「いいよね!」と盛り上がる私たち。

ギアだけではなく、靴やアパレルのコーナーも充実している。帽子が並ぶコーナーではGOTOが派手めのマタギのような帽子を被って、「これが欲しい、どう?似合うことない?」と悩む。

インフレーターマットのコーナーもテント同様に、実際に膨らんだマットに寝転がって比べることが出来るようになっている。
「これ寝心地半端ないんやけどぉ!」
「ええ!マット買ったばっかりやのにぃ、どうしよう!?」
とはしゃぐリーダーとGOTO。
ランタンコーナーでは「すんげー可愛い♡」とベアボーンズのランタンを抱きしめて離さないリーダー。
チェアのコーナーでは尻よ腫れろと言わんばかりに、とにかくチェアに座りまくって真剣に吟味していく「妖怪椅子集め」の私(まなみん)とたっちゃんの姿があった。
こうして、店を一周する頃には13時を回っていた。我々は食事をすることも忘れてかれこれ3時間もウインドウショッピングに没頭していた。この間飲まず食わずで広い店内を歩き回っていたのだ。少し疲れたリーダーが、
「ちょっと、あっちにあったテントに座って休もう」
と言い、足を踏み入れたのがLOGOSのブランドコーナーに設営された3ルームテント「プレミアムドゥーブル」だった。身長の高いオトナが屈むことなく余裕で立って入れる大きなテントの中にテーブルやチェア、ランタンまで設営されてリビングが作られていたのだ。

ちょっと休憩のつもりで入ったこのテント。居心地の良さと快適さが半端ない。なにより本当にテントの中かと思うほど、圧迫感がない。そのことに感動するリーダーとGOTOは、テーブルに置いてあったカタログを見て、「いいねぇ」と話している。ソロには憧れるけど、一人ぼっちは寂しいリーダーは、「私、1人ではキャンプできんけんさ、例えばこれを私とGOTOさんで買って一緒に使うとかさぁ・・・」と話している。

闇チームがくつろぐテントのある場所から少し離れた場所に佇みその様子を見ていた人影があった。ふわっとした可愛らしい雰囲気のべっぴんさん。その身にLOGOSのエプロンを纏っている彼女こそ、この日から我々が「ハンターさん」と呼ぶ敏腕LOGOSスタッフさんだ。ドゥーブルテントの中、リーダーがみんなで買ってみんなで使う・・・という話しを始めたその時、ハンターさんが動いた。
声をかけられて我々が視線を向けた時、ふわんといた優しい雰囲気のその人は、ドゥーブルの入り口に素敵な笑顔で立っていた。
この時、運命が大きく動き始めた事にリーダーをはじめ、我々はまだ気がついていなかった。

ハンターさんは、ニコニコと微笑みながらドゥーブルテントの良さを私たちに分かりやすく教えてくれた。この人が敏腕ハンターだとまだ気がついていない我々は完全に話しに引き込まれていた。虫を通さない目の細かなメッシュは換気や蚊帳としての役割りだけでなく、2重になっていて外からの人目を遮断してプライバシーを守る。しかも万一雨が降ってきても雨粒を通さないので安心して寛げる。テント生地も耐水圧が高く、風にも強い。こんなに大きいのに建てやすい工夫がされているので、慣れれば1人でも設営できるほどだと言う。
聞けば聞くほど素晴らしいテントだ。
「良かったら、そこで実際に設営してお見せできますよ」
と誘われ、どれどれ・・・と試し張りスペースに移動する我々。ニコニコと余裕の表情で1人ドゥーブルテントを建てて行くハンターさん。なんと、彼女はニコニコ笑顔をキープしつつ、10分足らずで見事3ルームのドゥーブルを建ててのけた。実に鮮やか!
「おおおおお!」あまりに簡単に建ったテントに感動の声をあげる我々。なんだか自分たちにも出来そうな気がする。それほど随所に工夫が施されているのだ。
そして、感動している我々に「実は今日までのキャンペーンになるんですが・・・」とグランドシートと出入口のパネルに付ける蚊帳・デビルブロックなどのオプションがセットになってお安くなるというキャンペーン情報を教えて、仕上げにかかるハンターさん。恐ろしいセールススキル。これはやられる。
すっかり欲しくなったリーダー。さっきまでくつろいでいたテントにふらふらと戻ってリビングセットに座り、「これが・・・」と考え込んでいる。GOTOも「すごいねぇ」と言っている。リーダーとGOTOの中にしっかりとドゥーブルの芽が根付いたことを確信したハンターさんは「ゆっくりご検討くださいね」と言い、少し距離を取る。視界の端っこに見切れるくらいの場所をキープするハンターさん。「この絶妙な距離感、この人只者ではない」そう確信した私が他の商品を見る振りをしてチラっとハンターさんの方を見ると、こちらを向いてニコニコッと返してくるハンターさん。
「ロックオンを完了しました。」
そう聞こえた気がした・・・。

目の前のリーダーは心なしか目がトロンとしている。けして眠いわけではない。
私は知っている。
この目、大きな買い物をする直前のお客様の目だ。あとほんの少し押すだけでキヨミズの舞台から飛び降りる、そんな人の目だ。
間違いない、多分買うぞこの人。

慄く私の視界の片隅見切れる状態でニッコリ微笑むハンターさん。
強いいぃっ!強すぎるっ!
オラ、強ぇえヤツを見っとワクワクすっぞ!

こうして敏腕ハンターさんにロックオンされたリーダーとGOTOの運命や如何に!?次回、ハンターの凄腕ぶりが炸裂する!!さらにリーダーに襲いかかるデジタルクラッシャー・GOTOの闇!
気になる後編は、私のスマホがGOTOの電磁波によりデジタルクラッシュされなければ、月曜日午前中に公開予定!
絶対に見てくれよな!

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