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第6回闇キャンプ①★ 崩れ落ちるGOTOに一体何が!?「小豆島チーズ事変」勃発!!【香川県・小豆島ふるさと村キャンプ場】

「ええ・・・!?嘘やろう!?」
小豆島にあるマルナカ内海店の乳製品売り場に立つGOTOをまるで雷に撃たれたような衝撃が襲った。一点を見つめて立ちつくすGOTO。

「私の昨日の努力が・・・」そう思いながら、GOTOは動揺で震える手を伸ばしていた。

この時GOTOに何が起こっていたか。それを解説するためには、時を前日まで遡ることになる。
2020年11月13日、その夜翌日に迫った闇チームの小豆島キャンプの準備に追われるメンバーたちの姿があった。
必要な荷物をバックドアを開いても崩れないように計算しながら車に乗せていくたっちゃん。キャンプの晩餐に温めるだけですぐ出せるように仕込んでおいた名古屋風の味噌おでんをパッキングしたり、デザート用のみたらし団子の下準備をする私・まなみん。準備を早々に終えて毎週金曜日のラジオ収録に臨むリーダーとディレクター。そして、どうしても作りたい料理に欠かせないチーズたちを買いに地元のスーパーにやって来たGOTO。

GOTOは、小豆島のキャンプで闇チームのメンバーに食べさせたい物があるのだ。その料理に欠かせないのがマスカルポーネだった。GOTOはスーパーの乳製品売り場でマスカルポーネを探すが、見当たらない。隅々まで棚を見たが無かった。諦めきれないGOTOはリーダーとディレクターに「マスカルポーネがない!」とLINEを送った。

そして、ディレクターから帰ってきたのが「手作りマスカルポーネの作り方」という、サイトだった。
そのサイトに載っていたのは、生クリームにヨーグルト、練乳を混ぜ、そこに大さじ3杯のレモン汁を入れて分離させ、1晩水抜きをするという作り方。
これはマスカルポーネというよりは、マスカルポーネのテクスチャに近いクリームチーズの作り方を記したものなのだが、それを見たGOTOはこれに掛けた。マスカルポーネを手作りすることを決めたのだ。
その時の心境を、「ないなら作る!だって、大洲「市」よ。「市」にないものが島にあると思う?」とGOTOは話す。
我々が準備をしている間、マスカルポーネ作りに勤しむGOTO。ディレクターが送ってきたサイトにある分量の通りに全ての材料を混ぜるが、一向に分離が進まない。その様子を見たGOTOは、手元にあったレモンを取り、おもむろに絞り始めた。追いレモンである。その量たるやレモン丸1個分。多いなんて次元ではない量のレモン汁を追加して様子を見ると、みるみる内に分離が進み始めた。これでいい。その様子を見て安心したGOTOは、このまま放置して水抜きをし、出来上がった闇のマスカルポーネを翌早朝に瓶に詰めた。そして、まずはリーダーと合流するべくリーダーの家へと向かったのだ。

2020年11月14日。小豆島キャンプ当日の朝
石鎚サービスエリアで待ち合わせた我々闇チームは、リーダーの車とたっちゃんの車の2台で小豆島行きのフェリーが出る高松港を目指した。

予定よりも順調に車は進み、1時間近く早めに高松港に到着した。我々はチケットを買って乗船手続きを済ませると円陣を組んで話し始めた。話題はもちろんGOTOが作ってきたという闇の自家製マスカルポーネのことだ。
前日のLINEのやり取りでGOTOが作っていることを知っているリーダーとディレクターは「面白いもんが食べれるよ」と何も知らない私とたっちゃんに、GOTOお手製の闇のマスカルポーネの存在を伝えてくる。
我が耳を疑った。私の記憶が確かなら、マスカルポーネは加熱した牛の生乳に酸を加えて固めたものを布などでこし、水分を抜いて作るものだ。原産地はイタリアのロンバルディア地方。生乳に脂肪分が多く含まれる冬にしか作られず、この地方の貴重な特産品だったという。それをGOTOが家で作った!?それは・・・本当に・・・、マスカルポーネなのか!?
プチパニックになった私の口からは「え!?怖い怖い怖い怖い・・・」という心の声がダダ漏れていた。たっちゃんも「それは・・・本当にマスカルポーネなん?」と聞いている。
「無理に作らんでも小豆島のスーパーで買えばいいのに・・・」という私にGOTOは「大洲「市」になかったんよー。島に無いんじゃないーん」と言っている。我々は小豆島に着いたら、まず買い出しに行く予定なのだ。パン好きのリーダーのためにあらかじめリサーチしておいた「あずきベーカリー」に行った後、その近くの「マルナカ内海店」に行くように行程をナビに登録している。
リーダーが「いやぁ、小豆島のスーパーが楽しみですなぁ」と笑う。

小豆島行きのフェリーの中、今回の大きな目的でもある「さぬき夢気球フェスタ」のことや、今日キャンプをする「小豆島ふるさと村キャンプ場」のことなど色々と話した。しかし、何の話をしていても、頭の片隅にはGOTOお手製の闇のマスカルポーネの存在がチラつく。気になって仕方ないのだ。

気分転換に甲板にも出た。高所恐怖症のGOTOはしっかりと手すりを掴みながらも体は限界まで手摺から離して斜めの体制で歩く不思議ムーヴを披露してリーダーやディレクターたちを笑わせていた。
そうこうしているうちに小豆島に船が着岸した。ルートを把握している私たちの車が先導する形で上陸して一路「あずきベーカリー」へ向かう。その後、近所の「マルナカ内海店」に着いた我々は、ドリンクなどを中心に買い出しをして行く。そして、いよいよ問題の乳製品コーナーへやって来た。
「絶対ないよー!」と言うGOTOと共にチーズのあるコーナーに進むと・・・。

なんということでしょう!1番目立つ棚の最上段に堂々と置いてあるではないか。まごうことなきマスカルポーネ。あぁ、本当のマスカルポーネだ。しかもお値段428円。GOTOが闇のマスカルポーネを作るために買った材料の総額よりも遥かにお手頃。何なら見える範囲で3個も在庫がある。しかも、このスーパーかなり乳製品の種類が潤沢に揃っている。この時点で我々は堪らなくなって笑い転げていた。1人雷に打たれたような表情のGOTOを残して、全員腹を抱えて泣き笑いした。震える手を伸ばしてマスカルポーネを手に取るGOTO。口がなにか言いた気にパクパクしていた。


この事件を我々闇チームでは「小豆島チーズ事変」と呼んでいる。小豆島は島とはいえ淡路島に継いで瀬戸内海で2番目に大きな島なのだ。皆に伝えたい。小豆島は乳製品が豊富に揃うということを。
自家製の闇マスカルポーネがあるGOTOは、スーパーで本当のマスカルポーネを買わなかった。闇のチーズ生産者の意地だろう。

こうして、買い出しを終えた我々は「さぬき夢気球フェスタ」の会場でもあり、我々が泊まるキャンプ場もある「道の駅小豆島ふるさと村」へと向かったのだった。

これだけ書いてもまだまだキャンプ場に着いてもいない・・・。濃いよぉ・・・濃いぜぇ、小豆島ぁ!
次回・・・いよいよキャンプ地へと降り立つ!
そして、日が変わったらあの御方との衝撃的な出会いが待っている!!

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