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第9回闇キャンプ 後編★デイキャンプでも闇要素てんこ盛り!【宇和島市・グリズリーBBQ&CAMP】

【前回までのあらすじ】
 桜が舞い散る「グリズリーBBQ&CAMP」で闇チームが全員集合するデイキャンプ。ここがすっかりお気に入りになったリーダーを初めとする闇の首脳陣は、2週連続で「グリズリーBBQ&CAMP」でのデイキャンプである。
 今回はリーダーの娘・「愛媛が生んだ奇跡のおバカ」としてTikTokでフォロワー急上昇中のくれなちゃんも一緒に参戦。
 キャンプ場は闇チームの貸切状態。遅れて集合するミエコファミリーが来るまでにランチを作ろうと準備を始める面々だった。
リーダー監修の元、繰り広げられるくれなちゃんのおバカクッキングや、GOTOによる全く新しいダイナミック・バトニングなど、あっという間に時間は過ぎていく。
 やがて、やって来た1台の車。ミエコファミリーの到着で更に賑やかになった「グリズリーBBQ&CAMP」で、ハプニング満載の闇のデイキャンプは続くのであった。

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■ロープを握る手、ふたたび


「お昼ご飯ちょうど出来たとこよー!」
車から降りてきたミエコファミリーに向かってリーダーが声をかける。
「ほら、かえちゃん、ごはん出来たってー。くれなちゃんとユウちゃんと一緒にごはん食べよう!」
と恥ずかしがって自分の後ろに隠れるカエデに向かってミエコが話す。
料理が並ぶテーブルのあるタープの下、くれなちゃんが座っている場所の近くの椅子目掛けて、ぎゅうぎゅうとママの背中を押して巧みに隠れながら移動するカエデ。
そんなカエデに向かって、
「かえちゃん!おーっす!」
と手を振るくれなちゃん。
ママの背中に隠れながらも、カエデはしっかりくれなちゃんの近くの席をキープした。こうして全員が揃って食事がスタートした。
「闇のチーズ研究会」会長のGOTO特製のチー研ホットドッグとリーダーとくれなちゃんの共作の塩豚ローストは大好評でみるみるうちに消えていく。

「グリズリーCAMP&BBQ」で飼われているわんこ。
人懐っこく仕草の可愛い癒し系アイドルである

雲ひとつない晴天のキャンプ場。タープの下を吹き抜ける風は温かく、ほんのり花の香りをまとっており、時折山桜の花びらを運んでくる。キャンプ場で飼っている犬や猫も思い思いの場所で横になって日向ぼっこをしている。その様子を見ながら食後のコーヒーを頂きまったりと過ごす闇メン達。なにこれ、チルい。
そんなまったりモードのタープから少し離れた場所、闇メンのうち2人の人物が手にロープを握っていた。ロープの端を両手に握って手前に引いて顔を見合せる2人。この2人、決して先週のGOTOのように急斜面から垂らされたロープを見て、滝を見れば登り始める鯉のごとく「これは・・・登らなきゃ!」とスイッチが入ったわけではない。その2人の人物とは縄跳びを手に持ったミエコとカエデ親子。目下、縄跳びを練習中のカエデにミエコが遊びながらコツを教えているのだ。

なわとびを楽しむミエコ&カエデ親子の様子。
この微笑ましい光景の向こう側に「負けてらんねぇ!」と心を燃やす負けず嫌いがいるなんて・・・

 ミエコが二重跳びをして見せ、それを見習ってカエデが二重跳びにチャレンジする。たまに縄に足をひっかけながらも、数回二重跳びに成功するカエデ。それを見て「そうそう!頑張れ!」と応援するミエコ。
微笑ましい親子の縄跳び遊びの光景だが、それを見て負けず嫌いのハートに火をつけた人物がいた。
闇チームのリーダー・宮崎ユウ、その人である。

⬛︎燃えよ負けず嫌い 襲いかかる四十肩

タープの下で食後の余韻を楽しでいたリーダー。最初のうち、縄跳びで楽しそうに遊ぶミエコ&カエデ親子の様子を見ていた彼女だが、チーム最年少5歳のカエデが二重跳びをキメて喜ぶ様子を見た瞬間、彼女の負けず嫌いに火がついた。なにせ彼女は「全日本負けず嫌い選手権」があったら優勝候補に入るであろうレベルで負けず嫌いなのだ。
ーー負けてらんねぇ!
やおら立ち上がったリーダーは、2人が縄跳びをしている方へ向けて歩き始めた。
「私も二重跳びできるー!」
と縄跳びバトルに参戦を申し出たリーダー。ミエコから縄跳びを借りたリーダーは、
「カエデー!勝負じゃー!」
と小さな挑戦者に向き合うように立った。
大好きなリーダーに遊んでもらえると思ったカエデも嬉しそうにキャッキャッと笑うと、リーダーの口調を真似て
「勝負じゃー!」
と返して、縄跳びを構える。
こうして、ここにチーム最年少5歳のカエデと、干支3周半歳上のリーダーとの熱い縄跳び対決が火蓋をおとした。

傍から見たら”縄跳びで遊んであげてる優しいリーダー”に見えるでしょう?
でも、リーダーの真剣な目に刮目せよ。
「縄跳びは・・・戦いだっ!」と燃えているのを
お分かり頂けるだろうか

 まずは、二重跳びのコツを掴んだばかりのカエデがヒュヒュンッと軽やかに縄の音をたてて二重跳びを1回跳んで見せる。
その様子を見届けたリーダー、
「敵ながら天晴れよ・・・」
心の中でそう賛辞を送りながら気合を入れて縄を後ろに回して両の手に握った縄跳びのハンドルを構える。全神経を足の裏と手首のスナップに集中させるリーダー。ジャンプした足の裏が地面から離れると同時に、手首を素早く使って縄を回す。一連の動作を頭の中でイメージする。
――いくぞ!
ピュピュンッと軽快に音を立てて回る縄を跳び、再び同じ動作を繰り返したリーダー。二重跳びを2回跳んで見せ、ドヤ顔でカエデの方を見る。
既に構えていたカエデはそれを受けてキャッキャッと楽しそうに笑うと、連続で3回二重跳びを跳んで見せる。
「負けるかー!」
と意気込んだリーダーも二重跳びを跳ぶ。回数が少しずつ増していく。縄を回すリーダーの腕に乳酸が溜まっていくのを感じる。脚もそろそろ限界だ。腕が重く感じ始め、息も上がっているリーダー。
しかし、相手は元気いっぱい体力お化けの5歳児。悠々と跳んでいる。負けてなるものか。そう思いなおして息を整えたリーダーが再び跳ぼうとしたその刹那、肩にピピピピッと痛みが走る。肩と腕を弾丸が貫くように走る痛みに、堪らずリーダーが悲鳴をあげる。
「ぁ痛たたたぁー!四十肩がぁぁぁ!」
そう、ここ数年リーダーを悩ませてきた四十肩がここにきて爆発したのだ。リーダーが撃ち抜かれた肩を痛そうに抑えることしばらく、それでもカエデは楽しそうに跳んでいる。さすがは体力お化け。リーダーは縄跳びをそっとミエコに渡すと、バトルステージから降りた。
敗北である。縄跳びの技術で負けた訳ではない、単純に体力の差と四十肩による痛みが原因で負けたのだ。無念である。この悔しさを忘れられないリーダーは、戻ったタープの下でAmazonを開き、自分用の縄跳びを検索し物色し始めたのだった。

この時リーダーが見ていた縄跳びはこちら。
「アスファルトの上では膝に良くないから」という理由で「競技場を貸し切って練習した方がいいかな?」と闇のグループLINEで入院中の私に送ってきていた程に真剣だった

次は必ず勝つ。そう心を燃やしながらの物色だったに違いない。やられたらやり返す、・・・練習だ!

■GOTOと山の幸

 リーダーとカエデが熱い縄跳びバトルを繰り広げていた頃、キャンプ場の山側をひとり散策していたGOTOはある物を見つけて嬉しそうに目をキラキラさせていた。
決して先週のようにぶら下がるロープを見つけて再びワクワクしているわけではない。今GOTOが見ているのは、彼女の少し先に生えているとある植物なのだ。
周りに生えている草花とは異質の少し背の高いその植物は、特徴的なフォルムの葉っぱでさんさんとふりそそぐ太陽の光を浴びて若芽を伸ばしていた。
カサゴソと草をかき分けながら、1歩、また1歩とGOTOはその植物に目掛けて山に分け入っていく。
目の前まで来ると、ゴソゴソとポケットを探ってスマートフォンを取り出したGOTOはその植物を写真に撮って闇のグループLINEに送った。
「これ、美味しいんよなぁ」
と嬉しそうに呟きながら辺りを見回すも、他にその植物は生えていなかった。一瞬採って帰るか迷ったGOTOはその植物の方へ手を伸ばすも、食べるにしても少ない量だからという理由で採るのを断念し、闇メンのいる拠点へ戻ることにした。

この時GOTOから送られてきた植物の写真。
リーダーから縄跳びのスクショは届くわ、イタドリの写真は届くわ、入院中で病院に1人いる私はキャンプで一体何が起こっているのか軽くパニックだった

この時、GOTOが送ってきた写真の植物は私の地元では「すいこんぼう」という呼び名で知られているイタドリだった。実家でたまにお婆ちゃんが料理をしていたのを記憶している山菜だ。
 この時まだ病院に入院中のため、闇のグループLINEでみんなが共有してくれる写真でのみキャンプの様子を把握していた私は、闇のグループLINEにリーダーから縄跳びのスクリーンショットが送られて来たかと思うと、今度はGOTOからイタドリの写真が送られてきたので、「闇キャンプで一体何が起こってるの?」と頭の中に「?」が増えるばかりだった。

■眠れる森のディレクター

心地よい春の日差しがさす午後のひと時、周りで遊ぶリーダーやカエデ、くれなちゃん達。そして、のんびりお散歩を楽しむGOTOがいる一方、キャンプの様子を写真に収めているたっちゃんを除く、ディレクターをはじめとした闇のメンズ達はいい感じに満腹になって睡魔に誘われるまま、お昼寝モードになっていた。

カッチカチの枕木に跨り、ワイルドスタイルでお昼寝をキメる
ある意味、誰よりもアウトドアラーなミエコの旦那の様子

ミエコの旦那は日向にあるカッチカチの枕木をベッド代わりにして、大変気持ちよさそうに昼寝をしている。まるで布団で寝ているような安らかさ。さすがはみかん農家。木との親和性が大変に優れていようだ。キャプテン翼のごとく「木はトモダチ!」と叫んで欲しい。この場に居る誰よりもアウトドアラーな昼寝スタイルを披露している。

その日のディレクターのInstagramより。
呼んでもつっついてもピクリとも動かない死体のようなディレクターの爆睡ぶりは、その後、闇メンの間でも語り草になっていた

そして少し離れた場所、ひらひらと桜の舞い散る木陰にたっちゃんが設置したハンモックトラップの上では、ディレクターがグウグウとハッピーサウンドを奏でながら優雅にお昼寝を嗜んでいた。
やがて、そのハッピーサウンドは離れた場所で遊んでいた闇メンたちや、枕木でお昼寝をしていたミエコの旦那の耳にも届いて目を覚ますほどの音量に育った。
ディレクターが爆睡していることに気付いたリーダーが闇メンに向かって悪い顔をしてこう言った。
「あれ、起こしに行こうぜ」

ディレクターの寝起きドッキリ撮影風景。
こうやってみんなに囲まれても、ディレクターは
気づくとこなく健やかに眠っていたという

カメラをバッチリと構え、いいアングルを見つけたリーダーが闇メンたちに合図を送る。その顔はとーっても悪く、そしてとても楽しそう。
リーダーの合図とともに足音を殺してじわじわとディレクターが眠るハンモックへと躙り寄る闇メンたち。
こうして、ディレクターの寝起きドッキリ作戦が始まった。皆で取り囲んで覗き込んでも、ファサササッと大量の落ち葉を顔にかけても、ツンツンと棒で突っついても、ディレクターは起きるどころか、ハッピーサウンドすら鳴り止まない。毒りんごを盛られた白雪姫だってここまでされたら飛び起きるだろうに。
もう皆からは、堪えることの出来ない笑い声が漏れている。それでもディレクターはまだ目を覚まさない
「ユウトー!起きろー!」
リーダーが声をかけるが状況は変わらず。
しかし、こういう状況は闇キャンプの朝ではよく見る光景である。
そんな時にリーダーが繰り出す必殺技がある。ケータイに保存しているとある音楽を流すのだ。
その音楽が流れ始めるとリーダーの娘・くれなちゃんが踊り始めるという魔法の音楽である。そしてそのダンシング効果はくれなちゃんだけではなく、ディレクターにも出ることを熟知しているリーダーは、キャンプの朝、ご飯の準備ができて後はディレクターを起こすだけとなった時に、その曲をディレクターの耳元で鳴らすのだ。すると立ちどころにディレクターは目を開き、横になったまま踊り始める。
「ここまでして起きないのであれば、アレを出すしかあるまい・・・」
そう思ったリーダーはカメラのある三脚から離れると、スマホを取り出した。今日のキャンプ場は闇メンの貸し切り状態で他に人はいないため、音量は大きめに設定してある。そして、ディレクターの耳元にスマホを構えると、その音楽を再生した。
軽快な前奏が始まる。くれなちゃんが反射的に踵でリズムを取り始める。前奏が終わりかけ歌が始まる直前、あれ程まで固く閉じられていたディレクターの眼がカッと開く。笑い転げる闇メン達。
♪月曜はうんじゃらげ〜♪
と歌が始まった途端にハンモックに横たわったまま、手足を動かし踊り始めるディレクター。キッチキッチと音を立てながら激しく揺れるハンモック。そう、ハンモックはダンシングステージとしては不向きなのだ。それでも踊り続けるディレクター。音を立てて激しく揺れるハンモックの足元ではくれなちゃんも踊っている。その様子を見て笑い転げる闇メン達。
こうして、ディレクターはお昼寝から目を覚まし、そろそろ片付けるよ!とおしりを叩かれたのだった。

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片付けも終わり、荷物は全て車に詰め込んだ。
サイトに忘れ物はないかチェックを済ませて、円陣を組むように集まる。
「次のキャンプからは、まなみんも復活やね!」
と話し、それぞれの車に乗り込むと帰路に着く闇メンたち。
散る桜の花びらが夕日に照らされて金色に輝いていた。
 同じくして、入院中の私は、「次のキャンプからはまなみんも復活よ!」という闇のグループLINEの画面を見ていた。来週は退院だ。退院に備えて約4ヶ月の入院期間に増えた荷物をまとめながら、私は窓の外に見える中庭の大島桜が花びらを降らせている様子を目に焼きつけるように見た。
その日の夜も闇のグループLINEは大盛況だった。リーダーはまだAmazonで縄跳びを探しているし、ディレクターはガッツリお昼寝をしてすっかり虜になったハンモックを検索していた。それに触発されてGOTOまで真剣にハンモックを吟味していた。
私はその様子をLINEで見ながら、「退院したらなるべく早くキャンプに復活して、その様子を動画を通してお世話になった理学療法士さんや作業療法士さんたちに見てもらいたいなぁ」と考えていた。
しかし、新型コロナウィルスの猛威は続き、自粛期間は延びに延びた結果、念願の復帰キャンプが叶うのはもう少し先の夏になるのだった。

前回・今回と2週に渡って闇チームがお世話になった「グリズリーBBQ&CAMP」は、この後もドッグランが完成したり、映えるキャンプに欠かせないオリジナルのアイアン雑貨を販売スタートするなど進化を続けている。その様子などは是非、キャンプ場のInstagramなどでチェックして欲しい。そして、是非利用してこのキャンプ場の素晴らしさを体感して欲しい。

さて、次回の闇キャンプマガジンは、闇キャンプ1周年記念のキャンプの様子をお届けする。
リーダー・ディレクター・GOTOの闇の首脳陣達がキャンプデビューを果たした姫鶴平キャンプ場でのキャンプデビュー1周年記念キャンプ。
初キャンプのあの日、アンブレラみたいなテント「モンタ」くんの腹の中でうまく開かないと文句を言いながらモゴモゴと動いたり、ベンチレーションを鼻フックで無理やりこじ開けていたGOTO、毛布だけという装備で寒すぎて眠れぬ夜を過ごしたリーダー達がこの1年磨いてきたキャンプスキルを爆発させる!
ところが、キャンプ出発日間際に姫鶴平への道が崩落したことで、姫鶴平へ続く県内の道が全滅!?地図に釘付けになって道を探す闇メンたち。遂には、本当に通れないのかロケハンに繰り出す者まで現れる!
ようやくたどり着いたキャンプ場でGOTOが焼いた竹輪のような⚫⚫や、まなみん&たっちゃん夫婦の初の燻製チャレンジ、リーダーが初キャンプで作ったビーフシチューを再現するなど、今回も食い倒れキャンプになる予感!次回も色々起こるぞ!乞うご期待!
Sea You Next CAMP!

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