ネトフリの広告が良い。(web版 1/fって何すか。09.28 #84)


ネットフリックスのコマーシャルのキャッチコピーがとても好きだ。

「ひとりじゃない。世界がある。」
ってやつ。


ここでいう「世界」というのは映画のことを言っているんだけど、小説でも音楽でも構わないと思う。

私も子供の頃や大人になった後に何度も「世界」に救われてきた。友達の数や家族との距離に関わらず、人は誰だって時々ひとりぼっちになる。
そんな時に自分の手の中に「世界」があることは、とてもラッキーなことだと思う。

“ショーシャンクの空”のラスト10分を見て希望を得る。“バッファロー66”のラスト10分を見て愛を知る。“トレインスポッティング”のラスト10分に青春が蘇り、“仁義なき戦い”のラスト10分を見て魂に火がつく。“幸せの黄色いハンカチ”のラスト10分を見て、孤独は幻覚だと思い出す。

「世界」を作る側にも、「世界」はきっとあるはず。そうであって欲しい。確かにちょっと種類は違うだろうけど。
俳優なら音楽に、音楽家なら小説に、作家ならスクリーンの中に…なんて感じだろうか。

俳優や音楽家に限ったことではないよな。
誰しもが「世界」を作っていて、誰しもがその「世界」の中に生きている。

ただ、時として、何かの事故のような、あるいはもっと慢性的な経過で、人は自分の目や耳や触覚に蓋をしてしまう。なにも見ても、何を聞いても心が反応しなくなる時がある。

それに自分で気づければ一番良いけど、それが結構難しい。そんな時は「世界」の外側にいる、つまり、実在する友人や家族が、その蓋を取り除かなきゃいけない。でも、それもまた、とても難しい。




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